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ISBN 10 : 4098254875
Content Description
「日本人が知らない日本語」再発見エッセイ
日本語を学ぶ人は全世界で400万人にのぼり、今や空前の日本語ブーム。来日した留学生たちを指導する日本語教師の北村さんはこう綴ります。
<文法の教え方に悩み、説明し過ぎたと落ち込み、今日はまあまあうまくいったかなとちいさく自分を励ます、そんなことを繰り返している。あるときから、心の中にひとつの疑問が居座るようになった。
――どうやったら「その先」に行けるんだろう?
継続して勉強していれば確実にうまくはなる。意思を伝えられるようになり、生活上の不自由はある程度なくなる。わたしが知りたいのは、その先だ。自分を表現できていると、どうしたら思えるのか、母語ではない日本語を「操っている」という感覚はどうやったら得られるのか。>(「はじめに」より)
流暢な日本語で活躍する外国出身者9名に根掘り葉掘り聞いていくと、「語彙も文法もひたすら耳から覚える」「単語を“採取”して調べてストック」「1年かけて稲盛和夫の著作を読む」など、独自の言語習得法が続々登場。さらに「汚い言葉が少ない」「『いいえ』は日常で使わない」など日本語の意外な一面も――。
言語を学ぶことの本質に迫る奇跡のダイヤローグ。
【編集担当からのおすすめ情報】
登場する方々は日本語に流暢ゆえ、語学習得の過程を自己分析する言葉も非常に明晰です。「日本語で話している時の自分と、イタリア語の自分は別人格」(イタリア出身の翻訳者)、「たとえ日本語のほうがうまく使えたとしても、心の言葉はジョージア語」(ジョージア出身の在日大使)など、アイデンティティについても話はおよび、語学習得術の本とは一線を画します。
私自身は普段から日本語を話しているものの、会話中に「本当に言いたかったことは、今の言葉では表せていなかった気がする」と思うことがしばしば。かたや本書に登場するフィンランド出身者は日本語を学び始めた当初、類義語を検索し、よりしっくりくる言葉を探すのが楽しかったと語ります。「おいしい、感動しました、だとつまらないので、違う言い回しを使ってみる」――フィットする言葉を探して新しく使ってみる喜びに満ちた話しぶりを見て、「表現すること」の楽しさに私も立ち返った思いがしました。コミュニケーション論としても気づきのある一冊です。
コラムでは文法クイズを掲載。母国語は文法を意識せずに使えるぶん、難易度が高く感じる問題も!? 日本語学校での授業を受ける気分で、皆さまもぜひお楽しみください!
【著者紹介】
北村浩子 : 1966年東京都生まれ。日本語教師、ライター。会社員生活を経て、フリーアナウンサーとしてFMヨコハマにて20年以上ニュースを担当し、本の紹介番組『books A to Z』では2000冊以上の作品を取り上げた。雑誌にブックレビューや著者インタビューを多数寄稿。2009年からは日本語教師として、留学生や外交官、小学生まで幅広い世代の学習者に教えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。
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