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日本語教師、外国人に日本語を学ぶ 小学館新書

北村浩子

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784098254873
ISBN 10 : 4098254875
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2025
Japan

Content Description

「日本人が知らない日本語」再発見エッセイ

日本語を学ぶ人は全世界で400万人にのぼり、今や空前の日本語ブーム。来日した留学生たちを指導する日本語教師の北村さんはこう綴ります。

<文法の教え方に悩み、説明し過ぎたと落ち込み、今日はまあまあうまくいったかなとちいさく自分を励ます、そんなことを繰り返している。あるときから、心の中にひとつの疑問が居座るようになった。
――どうやったら「その先」に行けるんだろう?
継続して勉強していれば確実にうまくはなる。意思を伝えられるようになり、生活上の不自由はある程度なくなる。わたしが知りたいのは、その先だ。自分を表現できていると、どうしたら思えるのか、母語ではない日本語を「操っている」という感覚はどうやったら得られるのか。>(「はじめに」より)

流暢な日本語で活躍する外国出身者9名に根掘り葉掘り聞いていくと、「語彙も文法もひたすら耳から覚える」「単語を“採取”して調べてストック」「1年かけて稲盛和夫の著作を読む」など、独自の言語習得法が続々登場。さらに「汚い言葉が少ない」「『いいえ』は日常で使わない」など日本語の意外な一面も――。
言語を学ぶことの本質に迫る奇跡のダイヤローグ。




【編集担当からのおすすめ情報】
登場する方々は日本語に流暢ゆえ、語学習得の過程を自己分析する言葉も非常に明晰です。「日本語で話している時の自分と、イタリア語の自分は別人格」(イタリア出身の翻訳者)、「たとえ日本語のほうがうまく使えたとしても、心の言葉はジョージア語」(ジョージア出身の在日大使)など、アイデンティティについても話はおよび、語学習得術の本とは一線を画します。


私自身は普段から日本語を話しているものの、会話中に「本当に言いたかったことは、今の言葉では表せていなかった気がする」と思うことがしばしば。かたや本書に登場するフィンランド出身者は日本語を学び始めた当初、類義語を検索し、よりしっくりくる言葉を探すのが楽しかったと語ります。「おいしい、感動しました、だとつまらないので、違う言い回しを使ってみる」――フィットする言葉を探して新しく使ってみる喜びに満ちた話しぶりを見て、「表現すること」の楽しさに私も立ち返った思いがしました。コミュニケーション論としても気づきのある一冊です。

コラムでは文法クイズを掲載。母国語は文法を意識せずに使えるぶん、難易度が高く感じる問題も!? 日本語学校での授業を受ける気分で、皆さまもぜひお楽しみください!


【著者紹介】
北村浩子 : 1966年東京都生まれ。日本語教師、ライター。会社員生活を経て、フリーアナウンサーとしてFMヨコハマにて20年以上ニュースを担当し、本の紹介番組『books A to Z』では2000冊以上の作品を取り上げた。雑誌にブックレビューや著者インタビューを多数寄稿。2009年からは日本語教師として、留学生や外交官、小学生まで幅広い世代の学習者に教えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • zero1

    ある人は言った。【日本人は日本語を理解してない】と。ならば外国人に訊いてみよう。日本語講師が9人にインタビューした内容は、実に興味深い。読んでよかった。講師だけでなく日本語を使う全ての人に読んでほしい。📚️ミスはチャンス。私も生徒には【もっとミスしなさい!】と何度も言っている。【日本語を話す自分は別人】については共感。私も英語を話す際は別人だと思ってる。私は著者と違い文法が嫌い。生徒には【まず慣れること。文法は後!】と言っている。上達の秘訣は想像力を駆使し訳さない。📚️名言多数(後述)。

  • Karl Heintz Schneider

    ごめんなさい、最初に謝っておきます。この本は語学に興味のない人には、つまらないかもしれません。ご自分の貴重な時間を使って、この記事を読んでくださった方に申し訳なく思うので、最初に謝った次第です。半面、語学オタクの私にはワクワクが止まらない一冊でした。「文法は美しい」イタリア人女性の発したこのひと言には感動しました。これを受けて著者は「その言葉を聞いて嬉しくなってしまった。私も文法が好きなのだ。 自分が普段使っている言葉の中に文法という複雑なルールが埋まっていることに気付くと、なんて面白いんだろうと思う。」

  • こばまり

    ほんわかした熱気が伝わってくるインタビュー集。楽しそう。そして、実るほど頭を垂れる稲穂かなの諺通り皆さん一様に謙虚。日本語を母語にしている者には気付けない面白さや美しさ、風景をたくさん待っているのだろうと羨ましくもなった。

  • Roko

    インタビューを受けている人たちは、日本語学校へ行った人もいれば、そうでない人もいます。それぞれのやり方で日本語を自分のものにしてきました。母国語を話すときと、日本語を話すときでは人格が変わるとか、日本語での生活が長くなってからは、別の言語で話していても身振り手振りが日本語になっているとか、面白いエピソードが色々と登場します。彼らのように日本語を好きになってくれる人が、これからもっと増えていくといいなぁ。

  • earlybird_kyoto

    日本語教員試験の翌日、一気に読み終えました。日本語という言語について、日本語を操る様々な外国の方へのインタビューです。多くの方が、母語を話しているときと、日本語を話しているときでは人格が別のようだと話されていたのが印象的でした。日本語しか話せない私からしたら、外国語を話すことで別の人格を生きることができるなんて、なんてうらやましい、と思ってしまいます!外国の方から日本語の魅力について改めて気付かせてもらえる、こうした気づきを今後に活かしていければな、と思いを新たにしました。

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