正しい答えのない世界を生きるための死の文学入門

内藤理恵子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784534058195
ISBN 10 : 4534058195
フォーマット
出版社
発行年月
2020年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
286p;19

内容詳細

死をいかに受け容れるか。文学で描かれた「死」を読むことは、答えの見つからない世界でいかに生きるかを問う「うろたえる」ためのレッスンである―。

目次 : 序章 K的な不安とSNS―夏目漱石『こころ』/ 第1章 芥川龍之介は厭世観を解消するために筋トレをすべきだった?/ 第2章 夢オチ死生観とマドレーヌの味―池田晶子、荘子、プルースト/ 第3章 「死の文学」としての村上春樹の短篇小説/ 第4章 ドッペルゲンガー(分身)をめぐる死の文学―芥川、ドストエフスキー、ワイルド、ポー/ 第5章 被害者が死後に加害者となる奇妙な物語―ゴーゴリ『外套』/ 第6章 有事を生きる人間の姿―ヴィアン『うたかたの日々』、カミュ『ペスト』/ 第7章 生と死を管理するシステム―ブッツァーティ「七階」、カフカ『変身』/ 第8章 半年後に世界が終わるのに、刑事はなぜ執念の捜査を続けるのか?―ウィンタース『地上最後の刑事』/ 終章 文学はヨブから来てヨブに還る、あるいは人間の死と病―「ヨブ記」、クラーク『幼年期の終り』

【著者紹介】
内藤理恵子 : 1979年、愛知県生まれ。南山大学文学部哲学科卒、南山大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。博士(宗教思想)。現在、南山大学宗教文化研究所非常勤研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • アキ さん

    前著「死の哲学入門」でこぼれ落ちてしまうものを文学、特に小説に手がかりを見つけようと10章からなる文章。まず挙げられるのが夏目漱石の「こころ」。SNSの言葉をきっかけに自死する現代とKの自殺は近いものがある。夢十夜は死後の生から見た円環の冒険譚とは、そんな見方ができるのか。村上春樹は「中国行きのスローボート」から一貫して死の世界をテーマにしてきた様に思う。「猫を棄てる 父親について語るとき」でその死生観の一端を知る。「眠り」を再読しよう。他にもゴーゴリ、水木しげる、ボリス・ヴィアンなど読んでみようかな。

  • うちこ さん

    タイトルに文学入門とあるとおり、多くの小説が解説・紹介されていて、特に海外の作品は知らないものばかりでしたが、この読書をきっかけにゴーゴリ(ロシア文学)のおもしろさを知るなどの新たな発見がありました。 こういう解説があると、聖書の引用や暗示の部分がピンとこない海外文学にも、別の角度から撒き餌につられて近づいていけます。コラム集のように読めて、シリアスではない本でした。 いまはこの本で知ったショーペンハウエルの『幸福について』を読んでいます。健康に生きるために運動・睡眠・芸術の重要性を説いているとのことで。

  • ソニックゆうすけ さん

    タイトルにあるような“死”はあまり意識しなかった。本当はそこを求めていたのだけれど。ただ、嗜好は非常に好きな文学入門。既に読んだ本のなかでも、ブッツァーティの「七階」は名作だと思う。著者の概説が良くて内容を鮮明に思い出した。ゴーゴリの「外套」とウィンタースの「地上最後の刑事」は大きく取りあげられていたので、近いうちに読みたい。

  • mitou umo さん

    小説はもう読まないという知識人は一定数いて、それに影響されて確かに小説は役に立たないよなと新書やビジネス書ばかりを手に取った時期もあったので、著者の「人間にとって本質的なものは些細なこと。それを描けるのは小説だけ」という主張には救われたような気がした。

  • No. renkon No. life さん

    『死の文学』と言うけれど、哲学とどう違うのか?学者か、作者か。ほとんど、誰も答えを知らない【死】なのだから哲学思想も想像の産物、フィクションと変わらないのではとも途中で思ったが、哲学よりも文学の方が一般人には親近感があるのでは無いでしょうかね。個人的には「夢オチ」的な世界観が一番好きかなぁ🎵

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品