精神病の日本近代 憑く心身から病む心身へ 越境する近代

兵頭晶子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784787220325
ISBN 10 : 4787220322
フォーマット
出版社
発行年月
2008年11月
日本
追加情報
:
22cm,322p

内容詳細

いつから私たちに狐が憑かなくなったのか。精神を病む経験を刻印された心身は、様々な監視・排除を受けて医療観察法に囚われていく。民俗や宗教から司法、社会事業までをも貫く人間像の転換を、多史料から紡ぎ出す。

【著者紹介】
兵頭晶子 : 1978年、兵庫県生まれ。立命館大学文学部卒業。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、日本学術振興会特別研究員、学習院大学非常勤講師、大阪大学非常勤講師。専攻は歴史学。論文「大正期の「精神」概念」(「宗教研究」第344号)で、第1回日本思想史学会奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 田舎暮らしの渡り鳥 さん

    これは面白かった。知る人ぞ知る良書だなぁ。

  • nanchara_dawn さん

    前近代の日本においては、例えば「狐が憑く」というような、<もの憑き>の文化が当たり前にあったが、近代化と共にそれは「精神病」に置き換えられていった。<もの憑き>は地域共同体の問題として捉えられてきたが、精神病は「憑かれる」側である個人の問題とされ、その個人存在を危険視する視点から、過度な予防検束が行われたり、断種が検討されるなど、治療という名目の下で権力が暴走していたことが明らかになっていく。近代が生み出した架空ではなく、精神病患者の現実と向き合うべきだとする著者の主張には納得がいく。

  • Annabelle K さん

    政治的意図が精神病の成立と排除にどれだけ貢献しているかに、驚いた。ミシェルフーコーの狂気の歴史と比較してみたい。

  • Was さん

    言説分析によって、明治時代以降に<憑き物>(=世界との関わりの問題)から、精神病(=個人の内部の問題)へと社会の認識が変化したことが、近代日本における主体の形成(当然、法制度によるもの)と密接に関わっていることを手堅く解き明かす。そして、共同体を基盤にした近代以前の世界観が、オカルト的なものとして周縁におとしめられていくことも示唆されている。いい本だと思う。

  • もん さん

    近世から近代へ時代が移行し、日本社会が近代化し西洋の文化が流れ込む中で、ある状態を指す言葉が、既存のもの憑きから精神病へと再定義される。その考え方の変化の一端、憑く心身という世界観・病観から病む心身という世界体系を見直すという方法は興味深かった。

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兵頭晶子

1978年、兵庫県生まれ。立命館大学文学部卒業。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、日本学術振興会特別研究員、学習院大学非常勤講師、大阪大学非常勤講師。専攻は歴史学。論文「大正期の「精神」概念」(「宗教研究」第344号)で、第1回日本思想史学会奨励賞を受賞(本データはこの書

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