死者たちの七日間

余華

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309206530
ISBN 10 : 4309206530
フォーマット
出版社
発行年月
2014年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
239p;20

内容詳細

食堂の火事で死亡した「私」は、墓地がないため火葬もされずにこの世の周縁をさまよっている。美しく聡明な最愛の元妻、都市の隙間であえぐ貧しいカップル、病院から姿を消した育ての母と27体の嬰児、そして、鉄路で拾った「私」に細やかな愛情を注いでくれた鉄道員の義父…。現代中国を生きる庶民の悲哀と懐旧と純真を、曇りなき瞳で写しとった最新長篇。

【著者紹介】
余華 : 1960年中国杭州生まれ。現代中国を代表する作家の一人。91年の『雨に呼ぶ声』で長篇デビュー。92年発表の『活きる』が映画化されて話題を呼ぶ

飯塚容 : 1954年生まれ。中央大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • いの さん

    この作家さんの小説の根底にあるものは「生」だと思います。小説には自国にある現状がまとわりついていて創作というより現実の生活に大きく傾いているようなお話を書かれます。今回は死者の目線から「生」を語っていました。不幸を受けいれながら命を全うし死者となってからも自らを振り返り周囲との関係をも浄化しているように思いました。抱える苦しみや喜びが読者の心にまるで走馬灯のように浮かびあがりそれが共感となり感動につながっていました。今回は少しばかり疲労を感じる読み物でしたけれどまた読みたいと思える作家さんです。

  • なにょう さん

    これは面白かった。現代中国社会の実情を知るのに良いテキストであり、人間ドラマあり…一人の冴えない男はひょんなことから落命する。身寄りの無い男は墓も無し、安息の地は遠いが…★男は生まれ落ちてすぐ孤児になったところを養父に拾われ…養父の隣人夫婦もまた男を実の子と同然に可愛いがり…男は長じて美しく聡明な妻を娶り…★正直者は馬鹿を見ることが多いような中国社会。この小説にはそんな人びとにも救いがあった。

  • 三柴ゆよし さん

    『兄弟』『許三観売血記』においては、中国が経済的な強国として大発展を遂げる過程に生じた一種の業が確かに描かれていたとはいえ、基調はあくまでハイテンション、物語で読ませる作家という印象が強かったので、余華に対しては、まあ一応意識高い系の人なのだな、くらいの考えしか持っていなかった。その余華が、本作では現代中国の暗部を直接的に描いたという話は以前から伝え聞いていたのだが、さて実際に読んでみると、むしろそうしたサタイアとしての側面はおまけでしかなく、余華が描きたかったのは、これまで同様、愛する者との決別であり、

  • アイアイ さん

    41歳のヤンフェイは離婚した元妻の自殺記事に目を奪われ、火事に巻き込まれ死んでしまう。自分の葬儀まで54人待ち、一人身の彼はそれまで崩れた顔のまま彷徨い、生れてすぐ列車から落ちたヤンフェイを拾って育ててくれた鉄道員の父を探す旅をする。政府がショッピングセンターの事故の死者数を伏せ、遺族を脅したり金を渡す汚さから一人っ子政策で病院で殺され捨てられた六か月前後の嬰児19人、臓器売買や貧困など中国社会の闇に鳥肌が立った。▽図書館

  • ののまる さん

    現代中国社会の問題がそのまま。そしてそれを生き抜いていく庶民のたくましさや悲哀や、救済…(になるのか?)が、本当にリアル。

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