復興ストレス 失われゆく被災の言葉

伊藤浩志

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784779123009
ISBN 10 : 4779123003
フォーマット
出版社
発行年月
2017年02月
日本
追加情報
:
204p;20

内容詳細

目次 : プロローグ 本当の意味での風化/ 第1章 生物学的合理性から見た福島原発事故/ 第2章 脳神経科学から見た「不安」/ 第3章 社会の病としての放射線災害/ 第4章 科学的リスク評価の限界/ 第5章 これからの安全・安心論議に求められるもの/ エピローグ 医学的リスク論と心理社会的リスク論

【著者紹介】
伊藤浩志 : 1961年、静岡県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。専門は脳神経科学。ストレス研究で博士号を取得。現在、フリーランスの科学ライター。国際基督教大学でゲスト講師として講義するなど、福島県を中心に各地で放射線の健康リスクをテーマに講演活動を行っている。元時事通信社記者。雲仙普賢岳の大火砕流や阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、脳死臓器移植、遺伝子組み換え食品など、科学・先端医療が絡む社会問題わ担当した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • かんちゃん さん

    機械論的自然観に基づくリスク評価によって被災者の不安を解消しようとする政府、科学者。その限界を科学的に説明しようとする意欲的な取組みだ。著者はジャーナリストでありながら、脳神経科学の博士号を持つ。リスクを量的な数値に換算して二元論的に論じてしまうことで、数値化出来ない情動的要素や社会構造的な問題が過小評価されていると警鐘を鳴らす。原発事故で故郷を追われた被災者が遭遇しているのはまさにこれだ。長期にわたるストレスは身体をも蝕む。論理性や経済性が優先され、被災者の心が置き去りにされてはいけない。

  • るうるう さん

    強く啓発された。筆者は文系と理系を結ぶ脳梁のような人で、時事通信記者→脳神経学者に転身、ストレス研究で博士号を取得、震災後は福島に住み、科学ライターとして活動。巻頭に「科学とは、それがなくてはある種の人たちが、生きていけないけないような誤謬のことである」とある。最新の脳科学の成果を含め、議論は動物学、社会学、心理学など多岐にわたる。個人的には、動物が不公平を嫌悪する行動、グリーンの意思決定を行う2種類の神経回路の話が面白かった。ICRPの1ミリシーベルトの根拠についても光が当てられており、興味深い。

  • K さん

    人間は社会的な生物であり、先が見えない不安定な状況や排除されたという感覚に強いストレスを感じ、それが体調を崩す要因になるという話。最弱者とされる人たちが生きやすい社会を作ることが必要と、筆者は指摘するけれど…「社会の格差勾配にしたがって、ベネフィットは豊かな中央が享受し、リスクは貧しい地方が負担する不均衡な社会構造が事故前からできあがっていた」のが、その流れはネポティズムはびこる今の政治でますます固定されているような気さえする。こんなこと言うと逮捕されたりするようになるのかな、そのうち。

  • ろくたろう さん

    脳科学者でジャーナリストの経歴ももつ伊藤氏は、科学的手法を用いて、社会的心理的なダメージが、実際に物理的身体的なダメージにつながる、という脳の仕組みを解き明かしながら、この、質の違いに目を向けることを促す。 科学者でありながら、科学の限界や陥りがちな罠を認めて、科学的にその理由を解説する伊藤氏のその姿勢は誠実で信頼できる。 できたら、日本の成人全員がこの本を読んだらいいのに。もし難しければ、授業やワークショップの様に、読むのをお手伝いする人がいたり、互いに手伝いあいながら、読めたらいい。と思った本。

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人物・団体紹介

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伊藤浩志

1961年、静岡県磐田市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。ストレス研究で博士号取得(学術博士)。専門は脳神経科学、リスク論、科学技術社会論。元新聞記者。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件などを担当した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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