賃労働の系譜学 フォーディズムからデジタル封建制へ

今野晴貴

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784791773947
ISBN 10 : 4791773942
フォーマット
出版社
発行年月
2021年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
333p;19

内容詳細

「ブラック企業」「過労死」「労働の質の劣化」。なぜ労働環境は改善されないのか。その系譜と構造を明らかにし、労働の視点から現代資本主義社会とその行く末を読み解く。人々の生存と尊厳を守り自由を獲得するためには何が必要なのか、不本意な労働に立ち向かうための社会学。

目次 : 第1部 日本型資本主義と労働の現在地(「ブラック企業」はなぜなくならないのか?/ 日本型資本主義社会と「ブラック企業」/ 「ブラック企業」が資本主義社会を救う?オルタナティブとしての「ブラック企業」)/ 第2部 何が労働者を守るのか(労働における「コンプライアンス」をどう考えるか?―“労働社会”の規範を作り出す労働運動/ 今日のストライキ、その特徴とは何か?―新しい連帯と権利の創造)/ 第3部 何が社会を変えるのか(「ブラック企業」の源流―ネットスラングから社会問題へ/ 伝播する「ブラック企業」―言説・社会問題から、定義・社会政策へ/ 新しい労働運動が社会を守り、社会を変える)/ 第4部 ポストキャピタリズムと労働の未来(日本の資本主義と「アフター・コロナ」―生存権と賃労働規律から読み解く/ ポストキャピタリズムと労働組合運動―AI、シェアリング・エコノミーは労働組合運動にどのような変化を迫るのか/ 労働と資本主義の未来を考える)

【著者紹介】
今野晴貴 : 1983年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。専門は労働社会学、労使関係論。現在、NPO法人POSSE代表。駒沢大学経済学部及び聖学院大学政治経済学部非常勤講師、沖縄大学地域研究所特別研究員、北海道大学公共政策学研究センター上席研究員。Yahoo!ニュース個人オーサー。2013年に大佛次郎論壇賞及び流行語大賞トップ10受賞。2014年に日本労働社会学会奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やいっち さん

    感想はブログ日記に折々書いてきた。否定的なことばかり書いたが、日本の非正規雇用の労働者らの置かれている実態は想像を遥かに超える。ブラック企業はそういった現実から生まれるべくして生まれた用語だ。一方、そうした現実にやられっぱなしじゃない、少なからぬ試みが実を結んだこともある。自分にしても基本給のない(完全歩合制)の会社に身を置いている。他人事じゃない。

  • Mc6ρ助 さん

    爺さまにはすごく難しかった。つづめてしまえば、どこかの元大臣が「セクハラという罪はない」といったけど、労働者のあらゆる権利、例えばセクシハラ、パワハラも、過労死も、法律に定められているから損害賠償が認められたのではなく、労働者をまともに扱わなければならないという要求が「正当性」として社会に根付いたから、権利が生成した、自覚的な労働運動が権利を戦いとることで社会を守って行くんだ、と。日本でギグ・ワーカーがあまり増えないのは、あまりにも自由に安く安く非正規雇用を活用できるためなんだって。でも増えそな一人請負。

  • どら猫さとっち さん

    「ブラック企業」が問題視されるようになって10年近く経っているが、未だに改善する気配がない。ブルシットジョブ、ハラスメント、職場いじめ、と前時代的と言える行為が蔓延する。これを脱するにはどうすればいいか。本書はそんな問いかけの手がかりになるだろう。これからの労働の在り方が、この本にある。

  • Mealla0v0 さん

    ブラック企業は実は資本主義の先鋭化した形態、相対的過剰人口を意図的に引き起こすことで労働者の賃金を切り下げる戦略の代物であったと位置づける。アルバイトや派遣労働者の労働問題もここに含まれるが、企業別産業組合では彼らは排除された弱い立場にある。しかし今日の労働運動において、それは産業別労働組合=労働社会の成立を促す契機と機能し始めた。ここに基づく社会運動は明確に意識して、派遣問題を「若者問題」と表象することで封じ込めて来た資本と国家に対抗し、社会問題として敵対性を構成することを実践した。目指すはコモンの再建

  • 瀬希瑞 世季子 さん

    ある一連の労働過程を要素作業ごとに細分化し、その課業を個別に労働者に課すことによって、労働者は工程の一貫した知識を持つことができないまま労働の知識と方法は資本の側に集積・集中していく。(この労働の単純化が非正規雇用を広げ、学生などのバイトにも主要な業務を任せることができるように繋がる)その非対称性が「企業」に対する労働者の従属を強めていき、人として尊重されず道具のようにこき使われる状況を生み出していく。

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