ボローニャ紀行

井上ひさし

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163690902
ISBN 10 : 4163690905
フォーマット
出版社
発行年月
2008年03月
日本
追加情報
:
18cm,222p

内容詳細

歴史に学び、市民が知恵と愛情を結集して、イタリア有数の豊かな街となったボローニャ。「ボローニャ方式」とは、一体どんなことなのか。街から世界のあり方を考え、ボローニャの底知れぬ魅力に迫る1冊。

【著者紹介】
井上ひさし : 昭和9(1934)年、山形県生まれ。上智大学外国語学部フランス語科卒。浅草フランス座文芸部兼進行係などを経て、戯曲「日本人のへそ」、NHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」などを手がける。47年「手鎖心中」で直木賞受賞、54年「しみじみ日本・乃木大将」「小林一茶」で紀伊國屋演劇賞、翌年読売文学賞戯曲賞を受賞。56年「吉里吉里人」で日本SF大賞、翌年読売文学賞小説賞を受賞。平成11(1999)年、菊池寛賞受賞。平成16年、文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • moonanddai さん

    中央の政治に対する地方の政治。その地方を支える仕組みの一つが「社会的協同組合」。日本で近いものといえばNPOなのでしょうか…?ただ違うのは歴史的な背景なのかもしれません。先の大戦では徹底的に荒廃したのは同じかもしれませんが、そこには「レジスタンス」という歴史があった。それが「協同組合」への町全体での支援の「度合」というか「色の濃淡」見たな違いになっているのかもしれません。それにしても当時から、リベラルと思われる人でもEU加盟を経済問題の根本とするような発言があります。それが今のイタリアにつながっている…。

  • plum さん

    いまは住む人もいない女子修道院には,かつて歌う修道女たちがいたらしい。改装された「イタリア女性図書館」には世界中の女性史関連資料が集められている。「ボローニャ人は,何百年も前の建物や街並みをそっくりそのまま保存しながら,その上,いまの生活にも役立てる方法を知っている。その知恵をまとめたものがボローニャ方式である(P82)」。鎌倉の縁切り寺「東慶寺」の映画がヒットしているいま,これらを反射的に語れるのは,著者自身がそれだけ切実な問題として対峙していたからだと思いたい。街を愛し(街歩き),日常を守る。

  • 水の都 さん

    井上さんのボローニャの連載エッセイをまとめた本。ユーモア有り。イタリアへは旅をしたが、ボローニャは未踏。行かねばならぬ…。

  • めぐみこ さん

    「自分がいま生きている場所を大事にしよう。この場所さえしっかりしていれば、人はなんとかしあわせに生きていくことができる」という思いが、ボローニャの隅々にまで根付いているのが凄い。ここで紹介されているのは美しい上澄みだけなのかもしれないが、それでも、魅力的な街だと思った。

  • Ryo Sogawa さん

    都市再生のモデル、ボローニャ、というのが主題なのですが、井上ひさしなので、小難しい話はなしです。ボローニャの良さと井上ひさしの想いがが、ひしひしと伝わって来ます。

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人物・団体紹介

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井上ひさし

1934年、山形県生まれ。上智大学に入学後、在学中に浅草のフランス座を中心に台本を書き始める。大学卒業後は放送作家として活動。1972年に『手鎖心中』で直木賞を受賞。1982年に『吉里吉里人』で読売文学賞を受賞。2010年逝去

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