十蘭レトリカ 河出文庫

久生十蘭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309411262
ISBN 10 : 4309411266
フォーマット
出版社
発行年月
2012年01月
日本
追加情報
:
343p 15cm(A6)

内容詳細

十蘭の前に十蘭なく、十蘭の後に十蘭なし。破天荒へ向けての完璧な計算、予想を裏切り期待を裏切らないウルトラC。最高の達成度を示す異色の傑作群。「胃下垂症と鯨」「モンテカルロの下着」「ブゥレ=シャノアヌ事件」「フランス感れたり」「心理の谷」「三界万霊塔」「花賊魚」「亜墨利加討」の圧巻八篇。

【著者紹介】
久生十蘭 : 1902年、北海道函館生まれ。作家。函館新聞社に入社後、上京、岸田国士に師事。渡仏し、演劇論を学ぶ。帰国後、『悲劇喜劇』の編集に従事、演出も手がける。『新青年』などで言語実験を駆使した推理小説、伝奇小説、珠玉の短編群を発表。1957年死去。主な作品に、「鈴木主水」(直木賞)、「母子像」(国際短編小説コンクール1位)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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「三界万霊塔」以外は全て旧全集未収録のレ...

投稿日:2013/08/27 (火)

「三界万霊塔」以外は全て旧全集未収録のレア作、ファンにはお買い得。戦前のユーモア物から戦争末期の殺気漂う国策小説へと時代の流れを感じさせるが、ストイックな文体は一貫して揺るぎがない。

tm さん | 静岡県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • sin さん

    歴史のなかに埋もれてしまった個人、忘れられた出来事が文章のなかに蘇る。それとは別に興味深いのはパリ陥落を受けて軽井沢で苦闘するベロォさん自業自得でセコイいたずらにしっぺ返しされるが最後まで矜持は忘れない。他の物語にみられる感銘こそないがこれも歴史に埋もれた個人と言えるのだろう。

  • ゆうほ さん

    面白い話とよくわからない話があり…。モンテカルロの下着、フランス感れたりは大変良かった。他の作品も読んでみるか。

  • ふくしんづけ さん

    〈ベロォさんはどこにでもいる! とんと軽井沢にベロォさんが氾濫しているといったぐあいだった。〉これは何回も頭のなかで唱えたくなり、すぐに暗記してしまった文章。これだけでも読んだ価値があったと言ってもいい。この「フランス感れたり」は、ユーモアと共に風刺も効いていて、万人受けする短編ではないだろうか。最後の三編はとっつきにくさがあるも、徐々に入りこめる。「花賊魚」ダイナミックな場面の連続な冒険譚。それを淡々と描き切り、ひとりの老婦人に着地する、〈真実の産みの母親だったように思われ〉とまで。

  • ヴェネツィア さん

    帯に澁澤龍彦絶賛とあり、またタイトルにも魅かれて、かなり大きな期待を持って読み始めたのだが…。どうも作者のレトリックが私には波長が合わず、十蘭の世界にうまく入り込めなかった。

  • しろ さん

    ☆6 いろんなタイプの短編がちりばめられていた。シュールだったり、恋愛、ユーモア、歴史と多彩なテーマで書いている。でもその文章には「らしさ」もあったと思う。漢字多めで特殊なルビがあったり、日本なんだけど日本に見えなかったり。まあ、バラけ過ぎてたから楽しめるのと楽しめないので差もあった。今回特に面白かったのは『心理の谷』と『花賊魚』。前者は堅いタイトルと違って恋愛短編で、ユーモアも落ちもあって良かった。後者は息子のもとへと航海する老女将の海洋短編。まだ二冊しか読んでないけど、十蘭って海洋が好きなのかな?

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人物・団体紹介

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久生十蘭

1902(明治35)年、現在の北海道函館市生まれ。本名、阿部正雄。東京の聖学院中学校を経たのち、帰郷して函館毎日新聞社に勤務。28(昭和3)年、新聞社を退社して上京し、岸田國士に師事。パリでの遊学も経て演劇界で活躍する。34(昭和9)年に「新青年」にて「ノンシャラン道中記」の連載を始め、次第に小説の

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