盗聴 二・二六事件 文春文庫

中田整一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167773434
ISBN 10 : 4167773430
フォーマット
出版社
発行年月
2010年02月
日本
追加情報
:
16cm,363p

商品説明

新聞協会賞を受賞した歴史スクープ!
二・二六事件の反乱軍の自宅はすべて盗聴されていた。その録音盤からは、北一輝を騙る謀略電話が発見されたのだ。何のために?

内容詳細

二・二六事件の渦中、北一輝や安藤輝三、青年将校らの電話交信が、何者かに傍受・録音されていた。古びた録音盤に残された音声を手がかりに、元NHKプロデューサーである著者は、三十年余にわたり事件の探求に取り組んだ。運命を弄ぶ非情な政治力学から、極限の人間ドラマまで、事件の全体像を浮き彫りにした集大成。

目次 : 名乗り出た実行者/ 埋もれた「二十枚の録音盤」/ 同床異夢の「戒厳令」/ 「電話傍受綴」との符合/ 栗原中尉と謎の女/ ドイツ大使館にいたスパイ/ 「2/29北→安藤」の録音盤/ 掃討作戦前夜の説得/ 政界工作の挫折/ 将軍たちの明暗/ 封印された真実/ それからの二・二六

【著者紹介】
中田整一 : 1941(昭和16)年、熊本県生まれ。九州大学法学部卒。1966年、NHK入局。プロデューサーとして歴史ドキュメンタリー制作を担当。「戒厳指令『交信ヲ傍受セヨ』二・二六事件秘録」(1979年放送、放送文化基金本賞受賞)、「二・二六事件 消された真実―陸軍軍法会議秘録」(1988年放送、日本新聞協会賞・放送文化基金個人賞受賞)は圧倒的反響を呼んだ。同局スペシャル番組部長、NHKエデュケーショナル常務、大正大学教授などを経て、現在、現代史をテーマとする著述に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • saga さん

    NHKに保管されていた2・26事件の電話盗聴レコードを基に番組制作されたことを切っ掛けに、著者がライフワークとして追いかけた記録である。戦後30数年を経て、関係者が辛うじて存命中に、しかも個人情報が21世紀の現在のように厳しく保護されない時代に取材できたことは幸いだったと思う。足で稼いだ取材、極秘情報の開示とは裏腹に、真相を知る人々は次々に鬼籍に入ってしまうというジレンマも辛い。皇道派のクーデターを、統制派は奇貨として軍部が政権を握り、太平洋戦争へと突き進んだ事実は重い。

  • とくけんちょ さん

    日本近代史の転換点、226事件のあらまし。実は軍によって通信の秘密は侵され、関係者の電話が盗聴され、録音されていた。歴史の裏側を覗き見るようで、若干の後ろめたさもありながら続きが気になって仕方なかった。壮大な謀略が渦巻いていたというほどの破壊力はないものの、事件との距離感がグッと縮まった。

  • Ted さん

    '10年発行。元となったNHK特集に加筆した内容。番組をかつて視聴した記憶があるが、何よりもあの時代に、技術的に稚拙とはいえ、電話を盗聴し録音盤に残した事実があったこと自体にそもそも強い衝撃を覚えた。本書は事件の概要や人物関係をある程度 把握した上で読まないとやや繁雑で読みにくい。が、青年将校達の蹶起が、老獪な陸軍首脳部の手玉に取られ、捻じ伏せられていく様子はよく描かれていた。彼ら青年将校がどんなに純粋な思いから起したことであっても、天皇の怒りを買った時点でその運命は既に決していたといえよう。

  • 鐵太郎 さん

    1979年2月26日、2.26事件の際に行われた盗聴記録について、NHKの番組がありました。青年将校の電話の声に衝撃を受けた記憶があります。この本は、その後日談というかその時に感じた疑問を含め、納得できなかったことを究明しようとした著者の力作です。執念めいたものすら感じられる執拗さで、この昭和初期の事件を改めてえぐり出しています。なるほど、あの事件の裏では、こんな事実があったのか。澤地久枝さんの「雪はよごれていた」を読み返してみようかな。

  • sasha さん

    「陸軍が躊躇するなら、私自身が直接近衛師団を率いて叛乱 部隊の鎮圧に当たる」。昭和天皇を激怒させた皇道派の陸軍青年将校らによるクーデター未遂事件。いわゆる二・二六事件に関連した電話盗聴記録から、事件を読み解いた書である。皇道派に多大な影響を与えたとして事件後に処刑された北一輝は陸軍上層部の人身御供だったのかもな。昭和50年代でも事件に関する新資料が見つかっているのだから、今でもどこかに眠ったままの事件関連資料があるのかもしれない。

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中田整一

ノンフィクション作家。1941年熊本県生まれ。1966年九州大学法学部卒業後、NHK入局。プロデューサーとして、現代史を中心としたドキュメンタリー番組の制作にたずさわる。退局後、大正大学教授を経て、執筆に専念。2005年刊行の『満州国皇帝の秘録 ラストエンペラーと「厳秘会見録」の謎』(文春文庫)にて

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