何もかも憂鬱な夜に 集英社文庫

中村文則

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087467987
ISBN 10 : 4087467988
フォーマット
出版社
発行年月
2012年02月
日本
追加情報
:
200p;16

内容詳細

芥川賞作家が描く、生と死への希望
刑務官の「僕」は、18歳の時の殺人で死刑判決を受けた山井の担当になる。自分と似た部分を持つ彼に苛立ちと「何か」を感じるが……死刑制度と真摯に向き合う意欲作。(解説/又吉直樹〈ピース〉)


【著者紹介】
中村文則 : 1977年愛知県生まれ。福島大学卒業。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞してデビュー。04年『遮光』で野間文芸新人賞、05年『土の中の子供』で芥川賞、10年『掏摸』で大江健三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 抹茶モナカ さん

    思春期に真下のように観念的雑感をノートに書いていた事を思い出した。中年になるまで実家に保管してあったけど、捨ててしまった。この小説は、思春期のモヤモヤした感覚を思い出させる。芸術作品が万人に開かれたものだ、として、生きるよすがとして提出する。思春期に出会いたかったような気もしつつ、思春期を通り過ぎないと理解できない作品のような気もする。サルトルやら、ベケットやら、思春期に紹介されても、良さはわからなかったろうし、周囲にも解説してくれるメンターもそういないだろうし。何となく幼い純文学。

  • zero1 さん

    死刑を絡めて中村が人間を描くとこうなる。施設で育った刑務官が主人公。夫婦殺害で死刑判決を受け控訴しない山井。彼の心を開かせることができるか。懊悩をノートに記す真下。主任が語る死刑の曖昧さと矛盾。恩師が語る芸術に触れる意味。そして自分がこの世に存在する奇跡。200ページに満たない長さだが、訴えているテーマはとても深い。解説は又吉直樹。中村を「執拗に人間の暗部や実態に正面から向き合い・・・」と評している。暗く重苦しいのが中村作品の特徴だが、私は本書に希望を見た。人を生かすのは人。再読する価値あり!の一冊。

  • 馨 さん

    先に読まれた方々のレビューを拝見していたので、多少覚悟はして挑んだ本作品でしたが、本当に一部始終どんよりとした内容で重く暗く、少ないページ数にも関わらず時間がかかりました。命と犯罪者本人とは別物、等私には難しいテーマに思えました。まだ早かったかな?と思ってしまう作品でした。

  • ミカママ さん

    えぇぇ、あたしダメだよこういうの、泣けちゃうよ。読み友さんたちが「難解」「合わない」ておっしゃってたので、恐る恐る手に取った作品。全体を覆う、暴力、セックス、そして孤独。あたしはやっぱり芥川賞作家さん向けの読者なのね。←自画自賛。「今のあなたが無事なら、それを1日ずつ続ければいい」人生に苦悩するあなた、絶対読むべきです。

  • ビブリッサ さん

    グルーミーな質感の本作。刑務官の主人公が控訴期限間近の犯罪者と言葉を交わしながら、自死した友人、己の出自、生きることと死ぬことの分水嶺を歩んできた過去を思う。自分と彼は同じ側の人間ではないのか、己や他者を喰らう鬼を飼っていたではないかと煩悶する。世間に迎合する曖昧な死刑制度にも心が沈む。最後に彼が選んだのは「まっとうに生きる」ことだった。記憶の中にある施設長の大きな慈しみに「暖」を、思春期に身体を重ねた女性からは「熱」でなく「温」を貰っていたことに気付いたのだ。彼は夜を歩き続け、やがて朝が訪れる。

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中村文則

1977年愛知県生まれ。福島大学卒業。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。04年『遮光』で野間文芸新人賞、05年『土の中の子供』で芥川賞、10年『掏摸』で大江健三郎賞を受賞。『掏摸』の英訳が米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」で2012年の年間ベスト10小説に選ばれる。14年、米国のD

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