Lifetime Treasure

強靭なサウンドと豊かな歌心。N Yジャズ・シーンの第一線を行く注目の若手ベーシスト中村恭士がついにその全貌を現す

まさしく“ 待望のアルバム” と言ってよいだろう。1 9 8 2 年東京生まれのシアトル育ち。バークリー音楽大学とジュリアード音楽院というジャズの両名門校を卒業。在学中からその才能を広く知られ、これまでに穐吉敏子やウィントン・マルサリス、ワイクリフ・ゴードン、マイロン・ウォルデンのような数多くのビッグ・アーティストのアルバムやツアーに参加する他、2 0 1 4年からはニュー・センチュリー・ジャズ・クインテットのレギュラー・ベーシストとしても活躍。3 0 代前半という若さながら1 0 余年に亘って第一線で活躍を続けるスーパー・ベーシスト、中村恭士。

今、皆さんが手にしているのは、彼のこれまでのキャリアが十二分に反映された充実の1 s tアルバムだ。彼がその晴れの作品に選んだパートナーは、ジョー・ロヴァーノのバンド“ S o u n d P r i n t s ” のレギュラー・メンバーであり、2 0 1 3年の渡辺貞夫のアメリカ公演で中村と共に起用されたことでも知られる俊英ピアニスト、ローレンス・フィールズ。そしてドラムには、中村を自身のバンドのレギュラーとしても起用しているトップ・ドラマー、クラレンス・ペン。
息の合った共演者を得た中村は、盤面いっぱいにその実力を発揮している。スウィング感とスピード感に満ちた( 1 ) ( 2 ) ( 6 ) や、地響きを上げて響き渡る急速5 +5 +2拍子の( 8 ) 、心躍らす軽やかなラテン曲( 5 ) ( 9 ) などに聴かれる強靭なベース・サウンド。そして( 4 ) ( 1 1 ) の両バラードから滲み出る繊細で豊かな歌心。
ジャズ・ベースの持つ様々な魅力、そして中村の個性が見事に凝縮されたこのアルバムは、あなたにとって“ A L i f e t i m e T r e a s u r e ” ( 一生の宝物) となることだろう。
T e x t b y 早田和音

（メーカー・インフォメーションより）