ロスト・トレイン 新潮文庫

中村弦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101355146
ISBN 10 : 4101355142
フォーマット
出版社
発行年月
2012年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
中村弦 ,  
追加情報
:
375p 15cm(A6)

内容詳細

奥多摩の廃線跡を訪ねた牧村は、鉄道マニアの平間老人と出会い、世代を超えて酒を酌み交わす仲に。だが、「まぼろしの廃線跡」の話をしてほどなく、老人は消息を絶ってしまう。テツ仲間という菜月と共に行方を追うなか、浮上する「キリコノモリ」。その言葉を手がかりに東北へと向かう二人の前で、ある列車が動き出したとき、全ての謎が解けていくのだ―旅への郷愁を誘う青春小説。

【著者紹介】
中村弦 : 1962(昭和37)年、東京都生れ。國學院大學文学部卒業。2008(平成20)年、『天使の歩廊』で「日本ファンタジーノベル大賞」大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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小学生の頃、高価なために、買い与えてもら...

投稿日:2012/10/19 (金)

小学生の頃、高価なために、買い与えてもらえないものがいくつかありました。自分で作るラジコンだったり、電車のNゲージの模型セットだったり・・・・・でもそんな中でも、電車が大好きで、お年玉なんかをためて、少しずつ少しずつNゲージは買い集めていました。当時は、大阪駅の近くに住んでいたので、友達同士でブルー・トレインを撮影しに行ったりしていました。本作品を手にとって、その頃の思い出が淡く甦り、ノスタルジックな気分に浸りました。そうか!大人になっても・・・いやあ、大人になったからこそ、お酒を酌み交わしながら電車を楽しむことも“アリ”なんだなぁ〜と感じました。読み進むうち、廃線跡や秘境の駅なんかを温泉巡りと兼ね合わせながら楽しみたくなりました。そんな、忘れていた何かを思い出させてくれる暖かい作品です★彡

nikki さん | 埼玉県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 七色一味 さん

    読破。本当は昨夜読み終わる予定だった作品ですが、読み切るのが惜しくて(^O^;)☆幻の廃線跡、そこを始発駅から終着駅までたどると、奇跡を目にする。なんと魅力的な設定だろう。最初の頁を開いた瞬間から、スルリと馴染んだ水のように物語世界に入っていけて、件の廃線に辿り着くまでのデテールにも破綻が見られない。久々気持よく最後まで読めた物語でした。雰囲気としては恒川光太郎さんの作品に近いかな。作品としては、恒川さんほど薄い膜の向こう側ではないですけど。オススメです。

  • りょうこ さん

    ミステリーとファンタジー。前半と後半で印象がガラリと変わる。こんな感じ好きなので一晩で読了。東北は地元なので大雑把に土地勘が把握出来たので後半も情景が浮かべやすかった。あの二人がどうなって行くのか?気になるところです。

  • ばう さん

    ★★★★私はテツでは無いので最後まで読み切れるか不安でしたが小泉今日子さんの書評集を読んで以来ずっと気になっていました。結果、最後まで一気読みでした。「まぼろしの廃線跡」の話をした後姿を消した男性の行方を知るために、その奇跡を起こすという廃線を探す主人公たち。ミステリー要素もありつつファンタジー性の強い物語でした。そして何やら不穏な空気を漂わせるエンディング。余韻の残る物語に、本を閉じた後も主人公達のその後をあれこれ考えてしまいます。長らく積んでましたが読んで良かった!

  • 90ac さん

    小泉今日子さんが最後に書いているように、平間が失踪してから(p54)突然面白くなる。それまではこの作家もテツなんだろうななどと思いながらその薀蓄を読む。第一部の奥多摩は懐かしかった。そして第二部岩手は宮沢賢治の銀河鉄道の夜の雰囲気がちらつく。廃線後という何となく怖いような雰囲気とファンタジックな雰囲気をあわせたような作品になっている。全体の文章は僕の語りで進んでいるが、高い目線で自分の行動を見ているようなところもあり、何となく「調査報告書」と言う雰囲気でもある。読み終わるとほっとするくらい後半は緊張する。

  • RIN さん

    中村弦さんは3作目。本作も含めどれも読んでいるうちに何故かクールダウンして心が静かに落ち着いていく効果がある。本作も「時」を軸にこちらの世界とあちらの世界の境界が舞台。「あの時に戻れたら・・・」と思うことが誰しもあるように、今の自分のいる場所に違和感を感じることも誰しもあるのかも。そんな日常生活の中では目を逸らし考えないようにしている心の隙間を柔らかく刺激する世界観があるように思う。鉄道には詳しくなく興味もなかったが、鉄ヲタの方たちが鉄道のどんなところに魅了されるのか垣間見た気分。読後感が穏やかでGJ!

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