悪徳の輪舞曲

中山七里

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062209731
ISBN 10 : 406220973X
フォーマット
出版社
発行年月
2018年03月
日本
追加情報
:
282p;20

内容詳細

御子柴の母が夫を殺めた?

悪辣弁護士も驚愕するシリーズ最凶の「どんでん返し」!

谷原章介さんが「王様のブランチ」MC10年間の
「思い出の一冊」に選んだ『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』シリーズ最新刊!

悪徳は輪舞曲のように同じ旋律を繰り返すのか――

14歳で殺人を犯した悪辣弁護士・御子柴礼司を妹・梓が30年ぶりに訪れ、
母・郁美の弁護を依頼する。
郁美は、再婚した夫を自殺に見せかけて殺害した容疑で逮捕されたという。
接見した御子柴に対し、郁美は容疑を否認。
名を変え、過去を捨てた御子柴は、肉親とどう向き合うのか、
そして母も殺人者なのか?

【著者紹介】
中山七里 : 1961年、岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    中山七里は、新作中心に読んでいる作家です。図書館の予約に出遅れてようやく読めました。御子柴礼司シリーズは初読です。御子柴礼司のキャラ設定は、反則のような気もしますが、面白ければOK牧場なのかも知れません。酒鬼薔薇が悪徳で有能な弁護士になったらどうなるのでしょうか?

  • ウッディ さん

    死体配達人としての過去を知られた御子柴は、再婚した夫を殺した罪で裁かれる実母の弁護を引き受ける。被告人の真の姿を知るために行う調査は、自分が犯した罪を背負った加害者家族としての悲惨な過去と向き合うことだった。冷静になりきれない人間臭い御子柴弁護士の姿が垣間見えます。明らかになっていく事件の真相、敗色濃厚から逆転に持っていく法廷戦術、そしてタイトルの意味など、抜群の面白さでした。特に、真実が明らかになるにつれて、冒頭のシーンは何だったのかという疑問が大きくなったところで最後のどんでん返し、お見事でした。

  • Yunemo さん

    標題に頷いて読了です。4作目で唐突に大胆な切り口になってます。身内とは?加害者家族のその後は?問題提起は尽きません。罪と償いという観点で鉄面皮を通し続ける御子柴の心の動き、今まで表現されなかった動揺が、著者の問題提起への揺れ動きとなって記されます。血によって同じ悪徳が引き継がれるのか、繰り返されるのか。やっぱりしこりとなっていたんですね。著者の司法制度に対する考えもちょっと出ていて。また、賢明さより、愚鈍さ、浅ましさ、欲深さ、愚かさのみを濃縮させる老人という表現にも頷いて。倫子の最後の登場にホッとします。

  • しんたろー さん

    シリーズ4作目。今回は殺人容疑で逮捕された実母の弁護を引き受ける御子柴。実妹も絡んできて彼の原罪を問い質す話…シリーズならではの実に上手い設定で、家族愛、偏見、正義感などを考えさせる深い内容に唸った。更に、被害者家族と加害者家族の苦しみもキチンと書き込んでいて、切ない現実を想起させて問題提起しているの意義深い。残念ながら、事件自体の驚きや犯人の動機は弱く感じたが、法廷劇のスリリングさや御子柴の心の変化は今まで同様に面白いので満足。5作目では、そろそろ倫子をメインにしたり、洋子をクローズアップして欲しい♬

  • nobby さん

    シリーズ第4弾。「わたしの名前は御子柴礼司だ」最後に強く発せられた至極当たり前な言葉の、なんて重く切ないことか…己の存在意義を鼓舞する様を思い浮かべて自然と頬をつたう涙…今回は実の母親の殺人容疑を弁護するが、母と息子ではなく、あくまで被告人と弁護人を貫く御子柴の振舞いは冷酷極まりない。それでも随所で垣間見られる家族愛への羨望や葛藤に戸惑う姿には人間味漂う。残り30頁で起こす法廷逆転劇は1作目と重なり痛快そのもの。ただ、続けて実証される結論に勝利の余韻は微塵もなく、ラストで母親の語る驚愕の過去は哀し過ぎる…

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中山七里

1961年岐阜県生まれ。2009年『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。幅広いジャンルを手がけ、斬新な視点と衝撃的な展開で多くの読者の支持を得ている。本シリーズの第一作『ヒポクラテスの誓い』は第5回日本医療小説大賞の候補作となり、WOWOWにて連続ドラマ化

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