自民党政治の変容 NHK BOOKS

中北浩爾

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784140912171
ISBN 10 : 4140912170
フォーマット
出版社
発行年月
2014年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
300p;19

内容詳細

政権を奪還し、憲法の改正や解釈見直しへと向かう自民党。激しい派閥抗争や利益誘導政治といった自民党らしさは、もはや過去のものになりつつある。いかにリベラル派は衰退し、右派が主導権を握ったのか。なぜ多元性が失われ、一枚岩化が進んだのか。自主憲法の制定、小選挙区制の導入、総裁選挙の改革など、理念と組織をめぐる路線対立を結党までさかのぼり、資料の緻密な読み込みに基づいてダイナミックに描き出す。現在に至る戦後日本政治に新たなイメージを与える力作。

目次 : 第1章 党近代化と小選挙区制導入の試み(岸信介と小選挙区法案の挫析/ 三木武夫と党近代化の失敗/ 田中角栄と小選挙区制の再挫折)/ 第2章 総裁予備選挙の実現と日本型多元主義(三木・福田と総裁予備選挙の導入/ 香山健一と日本型多元主義の台頭/ 大平・中曽根と日本型多元主義の隆盛)/ 第3章 政治改革と自社さ政権(小選挙区制の再浮上と小沢一郎/ 政治改革の実現と日本型多元主義の敗北/ 自社さ政権とリベラル派の優位)/ 第4章 二大政党化と自民党の右傾化(リベラル派の凋落と「加藤の乱」/ 小泉純一郎と新自由主義的改革/ 安倍晋三と右傾化の進展)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 勝浩1958 さん

    中選挙区制から小選挙区制に変わり、同士討ちがなくなった結果、派閥が弱体化する一方、党執行部に公認決定や資金配分といった権限が集中した。だから、いまの自民党議員は誰も安倍総理に何も言えない。独裁が続くのでしょう。民主主義が聞いて呆れます。嫌な世の中になったものだ。それから、野党のだらしなさにもうんざりです。いまの政治家はおのれの保身しか考えていないのでしょうか。

  • coolflat さん

    選挙制度から見る自民党政治の変容と言えば分かりやすい。自民党は発足当時から小選挙区制を掲げていた。この時点における小選挙区制の考えとして、政権交代よりも自民・社会の二大政党の固定化であり、規模に勝る自民党の政権を長期化させる狙いだった。だが小選挙区制が導入されれば、公認権を有する執行部の統制力が強まり、党組織が集権化してしまう。そのため反主流派は反対するのである。一方、中選挙区制は、個人後援会普及に繋がり、派閥化・利益誘導政治へと繋がる。派閥・個人後援会の定着によって小選挙区制の必要性がなくなるのである。

  • てれまこし さん

    自分の若い頃は自民党の竹下派(旧田中派)の全盛期であって、とにかく竹下派という悪役を批判するのが良心的市民というような雰囲気があった。小沢一郎は竹下派の番頭だったが、派閥を割り党を飛び出して選挙制改革をやり遂げたから、賛否両論はあっても小沢氏に期待するところが大であった。だが、この本などを読むと、右傾化や自民長期政権の芽はここにあったんである。政治学を学び新聞も読んでいたが自分の政治の理解や見通しなどはことごとく的を外しておった。歴史の知識などはみな後知恵で、渦中の人間は自分が何をしてるのかわかっていない

  • makio37 さん

    もの凄く勉強になった。議員政党から組織政党への転換の試みと失敗→日本型多元主義の台頭による総裁予備選挙の実現と利益誘導政治打破への限界→小沢一郎の政治改革とその反動の自社さ連立→加藤の乱の失敗とリベラル派の凋落→小選挙区制に伴う選挙プロフェッショナル政党化→二大政党化と下野時代に加速した右傾化…。<過去>を知ることで<現在>がよく理解できる。さて、閣僚19人中15人が右翼団体「日本会議」メンバーという<現在>がどのような<未来>に繋がるか。今は党内にも野党にも彼らの暴走を止める力はなさそうだ。

  • わび さん

    再読。本書の叙述は55年体制崩壊前後で大きく二つに分けられるだろう。前半部分はともすれば派閥抗争史に陥りがちな題材を、イギリスを模範とする近代主義者と現状維持的な日本型多元主義者のせめぎ合いとして描き出し、それを支えた知識人にも目を配った新鮮な視角。後半部分では、前者が求めた小選挙区制が90年代に導入された後、左に右に揺れ動く自民党の変動を、対抗する野党との差別化から説明する。全体としては説得力ある説明となっているが、近代主義者=右派というような単純な対応関係ではなく、この辺りの接続にやや曖昧さは感じる。

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