CD 輸入盤

『リゴレット』全曲 リチャード・ボニング&ロンドン交響楽団、ルチアーノ・パヴァロッティ、シェリル・ミルンズ、他(1971 ステレオ)(2CD+ブルーレイ・オーディオ)

ヴェルディ(1813-1901)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4830938
組み枚数
:
3
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
限定盤,輸入盤

商品説明


ヴェルディ:『リゴレット』(2CD+ブルーレイ・オーディオ)
ルチアーノ・パヴァロッティ、シェリル・ミルンズ
リチャード・ボニング&ロンドン交響楽団


長年デッカのバランス・エンジニアを務めるフィリップ・サイニーが、アビー・ロード・スタジオで新たにリマスター。2枚のCDに加えて、ブルーレイ・オーディオ・ディスクには24bit音源を収録。パッケージはオリジナル・デザインによるハード・カヴァー・ブック仕様で、リブレット、あらすじ、オリジナル・ライナーノーツ、レアな写真などが掲載されています(英・独・仏語のみ)。
 タイトルロールのリゴレット役をミルンズが過剰なまでの表現でドラマティックに演じる一方、悲劇の直接的原因となるマントヴァ公役はパヴァロッティが朗々と歌い上げ、不幸なジルダ役はサザーランドがまるで器楽のようなピュアな音色で儚く美しく聴かせます。

【パヴァロッティ・プロフィール】
ルチアーノ・パヴァロッティ(Luciano Pavarotti)さんは、1935年10月12日、北イタリアのモデナに、パン焼職人でアマチュア・テノール歌手でもあった父親のもとに生まれました。同郷の名ソプラノ、ミレッラ・フレーニとは幼なじみで、同じ乳母によって育てられたという逸話は有名です。父親とともに地元のコーラスで歌い、師範学校を卒業後、声楽をテノール歌手アッリーゴ・ポーラに師事しています。
 1961年、レッジョ・エミーリアでおこなわれた声楽コンクールで優勝し、同年の4月29日、同地の市立劇場で『ボエーム』のロドルフォ役を歌ってオペラ・デビューを飾ります。このロドルフォ役はパヴァロッティの十八番となり、1963年のウィーン国立歌劇場とロンドンのロイヤル・オペラ・ハウス、1965年のミラノ・スカラ座へのデビューもこの役でした、1964年には英デッカ社にオペラ・アリア集を録音、レコード・デビューも果たしています。アメリカへは1965年に進出(マイアミ)、1968年にはニューヨークのメトロポリタン歌劇場に、やはりロドルフォ役でデビューしています。
 1972年2月、メトロポリタン劇場で上演されたドニゼッティの歌劇『連隊の娘』に出演、パヴァロッティはトニオ役のアリアでハイC(高いハ音)を9回、苦もなく歌って喝采を浴びて名声を決定付け、「キング・オブ・ハイC」という異名をとるに到りました。
 80年代からは音楽コンクールを主催し、若手声楽家の育成にも乗り出しました。
 90年代以降の活動はオペラの領域を越えて展開。ニューヨークのセントラル・パークやロンドンのハイド・パークでの大規模な野外コンサートなども実現させ、ポピュラー歌手を思わせる音響設備の使用や高額な入場料でも論議を呼びましたが、音楽をより広い聴衆へ伝えようとするその活動は衰えることがありませんでした。有名なものでは、1990年7月、サッカー・ワールド・カップ決勝前夜のローマでプラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスとともに特設舞台に立った、いわゆる「3大テノール」公演の大成功があげられます。この公演は、1994年、1998年、2002年のワールド・カップでもおこなわれました。
 70歳になる2005年10月での引退を表明、日本では2004年に引退コンサートをおこないましたが、2006年2月にはトリノ冬季五輪の開会式に登場、これも十八番の「誰も寝てはならぬ」を歌って健在ぶりをアピール。4月からはヨーロッパでの「さよならツアー」が始まりましたが、6月に膵臓がんと診断されて中断。7月に手術を受けるものの、2007年9月6日、モデナの自宅にて腎不全により亡くなりました。

【サザーランド・プロフィール】
ジョーン・サザーランド(サザランド)は、1926年11月7日は、オーストラリアのシドニー郊外ポイントパイパーに誕生。幼少のころから歌うことが大好きだったサザーランドは、メゾソプラノの美声の持ち主でもあった母から歌の手ほどきを受け、のちにシドニー音楽院に進んで本格的に声楽を学び、1947年、演奏会形式上演での『ディドーとエネアス』で歌手デビュー。その後、ロンドンの王立音楽アカデミーでも学び、1952年、『魔笛』の第一の侍女役でロイヤル・オペラ・ハウスにデビューします。
 当初は、『仮面舞踏会』のアメリア役や、『フィガロの結婚』の伯爵夫人役、『魔弾の射手』のアガーテ役、『ホフマン物語』の三役、『カルメン』のミカエラ役、『マイスタージンガー』のエヴァ役、『オテロ』のデズデモーナ役、ティペット『真夏の結婚』のジェニファー役などドラマティックからリリックまで多言語の幅広い役柄をこなしていますが、1954年、指揮者リチャード・ボニングとの結婚を機に大きな転機が訪れることとなります。
 リチャード・ボニング[1930- ]は、最初ピアニストを目指して勉強し、14歳でリサイタル・デビューするほどの腕前でしたが、サザーランドと出会ってオペラに深く魅せられ、指揮者に転向する道を選ぶこととなります。ボニングはベルカント・オペラと指揮について猛勉強して研究を重ね、サザーランドに助言を与え、歌唱指導にあたりました。その結果、もともとはワーグナー・ソプラノを目指していたという彼女の歌はベルカント仕様に大きく変化を遂げることとなります。
 成功のきっかけは、1959年コヴェントガーデンでのセラフィン指揮による『ランメルモールのルチア』でした。彼女はここで、ルチア役を素晴らしい歌唱でこなして驚異的な大成功を収めることになります。その声量はとても大きく、音域も広大でしかもムラがなく色彩も豊かであり、コロラトゥーラのテクニックも完璧という彼女の歌唱は、旧来のコロラトゥーラ歌手のイメージを大きく上回る真のベルカント歌手の名にふさわしい実に見事なものでした。そのため、伝説の歌手であるメルバになぞらえて「ネリー・メルバの再来」という賛辞が呈されることとなりました。
 このコヴェントガーデンでの大成功を受け、1961年にはメトロポリタン歌劇場とミラノ・スカラ座でもルチアを歌って高い評価を獲得。翌1962年には、ロッシーニの埋もれていた傑作『セミラーミデ』の主役を歌っての蘇演の成功が、同作品をレパートリーとして定着させることにつながります。
 以後、ベルカント・オペラの復活上演に力を注ぐこととなるサザーランドは、イタリアでは「La Stupenda(とてつもない声を持つ女)」と称賛されてもいました。(HMV)

【収録情報】
● ヴェルディ:歌劇『リゴレット』全曲


 ルチアーノ・パヴァロッティ(マントヴァ公)
 シェリル・ミルンズ(リゴレット)
 ジョーン・サザーランド(ジルダ)、他
 アンブロジアン・オペラ・コーラス
 ロンドン交響楽団
 リチャード・ボニング(指揮)

 録音時期:1971年6月
 録音場所:ロンドン、キングズウェイ・ホール
 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Giuseppe Verdi - Rigoletto / Act 1
  • 02. Overture (Preludio) London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 2:21
  • 03. "Della mia bella incognita borghese" Luciano Pavarotti, Riccardo Cassinelli, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 1:44
  • 04. "Questa O Quella... Partite? Crudele!" Luciano Pavarotti, Kiri Te Kanawa, Sherrill Milnes, Riccardo Cassinelli, Ambrosian Opera Chorus, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 4:15
  • 05. "Gran nuova! Gran nuova!"..."Tutto gioia, tutto festa" Christian Du Plessis, Luciano Pavarotti, Sherrill Milnes, John Gibbs, Riccardo Cassinelli, Ambrosian Opera Chorus, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 2:36
  • 06. "Ch'io Gli Parti... Voi Congiuraste Contro Noi" Clifford Grant, Luciano Pavarotti, Sherrill Milnes, Ambrosian Opera Chorus, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 4:20
  • 07. "Quel Vecchio Maledivami... Va, Non Ho Niente" Sherrill Milnes, Martti Talvela, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 4:54
  • 08. "Pari siamo" Sherrill Milnes, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 3:47
  • 09. "Figlia.Mio Padre!".."Quanto Dolor" Sherrill Milnes, Joan Sutherland, Gillian Knight, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 6:37
  • 10. "Ah! Veglia, o donna, questa fior" Sherrill Milnes, Joan Sutherland, Gillian Knight, Luciano Pavarotti, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 5:15
  • 11. "Giovanni, Ho Dei Rimorsi... E Il Sol Dell'anima" Joan Sutherland, Gillian Knight, Luciano Pavarotti, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 5:59
  • 12. "Che m'ami, deh, ripetimi" - "Addio... speranza ed anima" Luciano Pavarotti, Joan Sutherland, John Gibbs, Riccardo Cassinelli, Gillian Knight, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 1:59
  • 13. "Gualtier Mald" - "Caro nome" Joan Sutherland, Riccardo Cassinelli, John Gibbs, Christian Du Plessis, Ambrosian Opera Chorus, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 6:41
  • 14. "Riedo!... Perch?" Sherrill Milnes, Riccardo Cassinelli, John Gibbs, Christian Du Plessis, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 2:10
  • 15. "Zitti, Zitti... Soccorso, Padre Mio" Joan Sutherland, Sherrill Milnes, Ambrosian Opera Chorus, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 2:44

ディスク   2

  • 01. Giuseppe Verdi - Rigoletto / Act 2
  • 02. "Ella Mi Fu Rapita... Parmi Veder Le Lagrime" Luciano Pavarotti, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 4:46
  • 03. "Duca, duca!"..."Scorrendo uniti" Christian Du Plessis, John Gibbs, Riccardo Cassinelli, Luciano Pavarotti, Ambrosian Opera Chorus, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 2:17
  • 04. "Possente amor mi chiama" Luciano Pavarotti, Ambrosian Opera Chorus, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 2:55
  • 05. "Povero Rigoletto!" "La r, la r" Josephte Clement, Christian Du Plessis, Sherrill Milnes, John Gibbs, Riccardo Cassinelli, Ambrosian Opera Chorus, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 3:36
  • 06. "Cortigiani, Vil Razza Dannata... Ebben Piango" Sherrill Milnes, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 4:33
  • 07. "Mio Padre!... Compiuto Pur Quanto" Joan Sutherland, Sherrill Milnes, Christian Du Plessis, John Gibbs, Riccardo Cassinelli, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 8:53
  • 08. "Schiudete, ire al carcere" John Noble, Clifford Grant, Sherrill Milnes, Joan Sutherland, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 3:00
  • 09. Giuseppe Verdi - Rigoletto / Act 3
  • 10. "E l'ami!" Sherrill Milnes, Joan Sutherland, Luciano Pavarotti, Martti Talvela, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 2:23
  • 11. "La donna mobile" - "E l il vostr'uomo" Luciano Pavarotti, Martti Talvela, Sherrill Milnes, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 3:00
  • 12. "Un d, se ben rammentomi" Luciano Pavarotti, Joan Sutherland, Huguette Tourangeau, Sherrill Milnes, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 1:32
  • 13. "Bella Figlia Dell'amore... M'odi, Ritorna a Casa" Luciano Pavarotti, Joan Sutherland, Huguette Tourangeau, Sherrill Milnes, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 4:16
  • 14. "Venti scudi hai tu detto" Sherrill Milnes, Martti Talvela, Luciano Pavarotti, Huguette Tourangeau, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 4:40
  • 15. "Ah, pi non ragiono!..." Joan Sutherland, Huguette Tourangeau, Martti Talvela, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 5:28
  • 16. "Della Vendetta Alfin... Chi Mai" Sherrill Milnes, Martti Talvela, Luciano Pavarotti, Joan Sutherland, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 6:18
  • 17. "V'ho ingannato" - "Lass... in cielo" Joan Sutherland, Sherrill Milnes, London Symphony Orchestra, Richard Bonynge 4:27

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ボニングのかどのとれた演奏はなんとも聴き...

投稿日:2015/06/19 (金)

ボニングのかどのとれた演奏はなんとも聴きやすい。 ミルンズのリゴレットが演劇性を歌唱に込めようとしているのはわかるが少しくさいというかくどい感じがする。 第1幕のリゴレットとジルダの美しい二重唱はまるで器楽曲のようだ。 サザーランドのジルダはその透明感ある声が一途さや健気さを表現している。 パヴァロッティの若く明るい声はマントヴァ公爵にぴったりで悲劇を引き起こすもとなのに全く罪がないように聴こえてしまう。 スパフチーレを歌うタルヴェラは登場場面は短いものの強い印象を与えてくれる。 チェプラーノ夫人という第1幕に登場するちょい役をキリ・テ・カナワが歌っている。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

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若きパヴァロッティの美声が堪能出来るセッ...

投稿日:2010/12/15 (水)

若きパヴァロッティの美声が堪能出来るセット、というのがこの盤を紹介する上で一番のポイントになるのだろう。しかしそれにも増してサザーランドが凄い。完璧で美しいコロラトゥーラ、さらに慣例的にオクターブ上げて歌う箇所は全て上げている。3幕4重唱の最後も上げている。それだけに全体的に華やかではあるが、それで悲劇の趣が増すかと聞かれたら微妙なところ。ミルンズは好き嫌いがありそうだが、私は嫌いではない。 最初の一枚に選ぶならジュリーニ/ドミンゴ/コトルバスやショルティ/メリル/モッフォに軍配が上がる。個人的には、しっとりと没頭して聴きたいときはショルティ/メリル/モッフォもしくはチェリーニ/ウォーレン/ベルガー。通勤や車移動中に聴くのにはこの盤を選ぶ(自分のiPodから消したことがない)。名盤です。

楽園クラブ さん | 不明 | 不明

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最も爽快でかつ輝かしいパヴァロッティーの...

投稿日:2007/08/25 (土)

最も爽快でかつ輝かしいパヴァロッティーのハイcが聞けるのはこの盤だ。人を人とも思わない上流貴族の声はこれだ。ミルンズの声は好き嫌いがありそうだが、香り立つような響きは心地よい。サザーランドは悲劇的な響きを天来持っていると感じさせる演奏で、特にジルダの死を覚悟して公爵の身代わりとなるシーンは、圧巻だ。フレーズの最後を伸ばし高揚する心がひしひしと伝わってくる。上質の舞台に接している感覚がする。

ペロリンガ星人/ さん | 東京 | 不明

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人物・団体紹介

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ヴェルディ(1813-1901)

1813年10月10日、ジュゼッペ・フォルトゥニオ・フランチェスコ・ヴェルディは、カルロ・ヴェルディの10番目の子供として、ブッセート近郊レ・ロンコーレに誕生。この頃は政情が不安で、翌年1月には同地にロシア軍が侵攻しています。生家は旅館兼居酒屋を営み、宿泊客の旅芸人の音楽に幼少から惹かれていたとのこと。1821年、父親からスピネットを買ってもらい、やがてピエトロ・バイストロッキにオルガンの奏法も習

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