【中古:盤質A】 『ファルナーチェ』全曲　ファソリス＆イ・バロッキスティ、ツェンチッチ、ゴーヴァン、他（３ＣＤ限定盤）

ヴィヴァルディ歌劇『ファルナーチェ』（３ＣＤ）
ツェンチッチ、ファソリス＆イ・バロッキスティ

モーツァルトのオペラ『ポントの王ミトリダーテ』に、重要な役柄として登場することでも知られるファルナーチェは、紀元前185年から160年頃まで王位に在った実在の王。武勲と愛憎劇に満ちた彼を題材としたオペラを、ヴィヴァルディが作曲したのは、1727年のこと。
　同年の謝肉祭シーズンにヴェネツィアのサンタンジェロ劇場で初演された『ファルナーチェ』は好評を博し、幾度か再演されることとなり、結果としていくつかのヴァージョンが残されることとなり、たとえば2001年にライヴ録音されたサヴァールのアルバムでは、アリアとコーラスは1731年のヴァージョンを、タミーリのレチタティーヴォ・アコンパニャートに関しては1738年のヴァージョンを復元使用して全曲盤としていました。
　今回登場するファソリスによる全曲盤では、『ファルナーチェ』を「この力強いオペラ悲劇はヴィヴァルディ作品のハイライト」と評するヴィヴァルディ研究者、フレデリック・ドゥラメアとファソリスの共同作業によって再構成がおこなわれ、1737-38年のシーズンでフェラーラでの公演用に準備したものの未演奏で終わっていたヴァージョンを甦らせることに成功しています。
　最も重要な役どころであるファルナーチェ役には、人気のカウンターテナー、マックス・エマヌエル・ツェンチッチが起用され、ヘンデル：『ファラモンド』に続く話題を提供することとなっているほか、セリンダ役にはアラン・カーティスとの共演でも評価の高いアン・ハレンベリが、ジラーデ役には同じくカーティスのオペラ上演で人気のカリナ・ゴーヴァンが、タミーリ役にはグラインドボーンのチェネレントラも話題だったルクサンドラ・ドノーゼが配されるという豪華な布陣。
　限定盤となるこのセットはクラムシェル・ボックス仕様で、２００ページのブックレット（英語／フランス語／ドイツ語−ノートとあらすじ）が付属します。（ＨＭＶ）

【収録情報】
・ヴィヴァルディ：歌劇『ファルナーチェ』全曲

　マックス・エマヌエル・ツェンチッチ（カウンター・テナー：ファルナーチェ）
　アン・ハレンベリ（メゾ・ソプラノ：セリンダ）
　カリナ・ゴーヴァン（ソプラノ：ジラーデ）
　ルクサンドラ・ドノーゼ（メゾ・ソプラノ：タミーリ）
　ダニエル・ベーレ（テナー：ポンペオ）
　メアリー＝エレン・ネシ（ソプラノ：ベレニーチェ）
　エミリアーノ・ゴンザレス＝トロ（テナー：アクイリオ）
　スイス・イタリア語放送合唱団
　イ・バロッキスティ
　ディエゴ・ファソリス（指揮）