ヴァレリー・ハンセン

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西暦一〇〇〇年 グローバリゼーションの誕生

ヴァレリー・ハンセン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163913704
ISBN 10 : 416391370X
フォーマット
出版社
発行年月
2021年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
389p;20

内容詳細

西暦一〇〇〇年。西欧社会は暗黒時代からの復興の途上にあり、大航海時代はいまだ遠い。しかし本書はこの年こそが「グローバリゼーションのはじまり」であることを描き出す。すでに中国からインド、アラビア半島、アフリカは海上交易でつながり、バイキングが北米に到達したことで「世界一周交易路」が開通した。史上初めて、異国のもの、技術、情報、宗教が遠く離れた国に到達し、人々の生活に影響を及ぼすグローバリゼーションが起こったのだ。中国、アラブ、アメリカ、ヨーロッパが経済力を競い合う世界は、大航海時代よりもむしろ現代に似ている。そこには西欧中心史観では知り得なかった「未来」が出現していた―。

目次 : 第1章 西暦一〇〇〇年の世界/ 第2章 北アメリカ―バイキング、新大陸へ/ 第3章 南北アメリカ―一〇〇〇年のパンアメリカン・ハイウェイ/ 第4章 東ヨーロッパ―ヨーロッパ人奴隷の運命/ 第5章 アフリカ―世界一の富豪王/ 第6章 中央アジア―二大宗教ブロックの成立/ 第7章 東南アジア・南アジア―驚嘆すべき大航海/ 第8章 中国―グローバリゼーション最先端の地

【著者紹介】
ヴァレリー・ハンセン : 1958年、アメリカ生まれ。歴史家、イェール大学歴史学教授。ハーバード大学を卒業。1984‐86年には京都大学で研究を行う。ペンシルヴェニア大学で博士号を取得してイェール大学准教授に。1998年、教授に就任する。中国史、世界史を専門として教鞭を執り、上海、北京、シンガポールなどに滞在しての研究・教育経験も豊富。著書多数

赤根洋子 : 翻訳家。早稲田大学大学院修士課程修了(ドイツ文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サアベドラ さん

    1000年前後における南北アメリカを含む世界の人とモノの動きを描いた一般向け歴史啓蒙書。著者はアメリカの中国史家。この時期のユーラシアにすでに国際的な交易ネットワークが確立されていた話や、最大の貿易大国は中国の宋、ポリネシア人の太平洋の拡散、ノルド人のアメリカ大陸到達など、大体のトピックはどれも各論で聞いた話ではある。収穫は、マヤの神殿に金髪碧眼のノルド人らしき人物やヴァイキング船らしき船が描かれていることを知れたこと。東欧やアフリカ、中央アジアなど文明の周縁部はどこも奴隷貿易が盛んだったことも印象的。

  • MUNEKAZ さん

    あとがきによれば、著者は宋と遼の「澶淵の盟」、カラハン朝のカシュガル征服、バイキングによる北米到達が同時期であるということから本書の着想を得たとのこと。前2つはともかくバイキングの件は「到達」であって「グローバル化」とまでいえるかどうか(中南米まで到達していたかもという試論は面白いが)。ただカラハン朝、ガズナ朝といった中央アジアの勢力まで目配せして、ユーラシア大陸全体の動きを描いているのは興味深いところ。ありがちな中国、イスラム世界の紹介にとどまらず、新大陸や中央アジアにも目を向けているのが新鮮である。

  • Shin さん

    タイトル通り西暦1000年の世界をグローバリゼーションの観点から描いた歴史ドキュメンタリー。この時代の世界をグローバルヒストリーの観点から切り取っている本そのものが珍しいのだけど、その視点もユニークで知的興奮に溢れている良書。バイキングの北米渡航やロシア建国、ローマカトリックvs東方正教会、ユーラシア大陸でのイスラム教と仏教の割拠、中国と東南アジアの貿易圏、等々、その後の世界の輪郭を浮き彫りにするダイナミックな人々の動きと相互作用。大航海時代に欧州人に滅茶苦茶にされてしまう前の彩り豊かな世界絵巻。

  • リットン さん

    コロンブスの偉業は、南北で交易路が既にあったアメリカ大陸を見つけ、ヨーロッパと結びつけたことであり、なにもないアメリカ大陸を見つけたというわけではないというのは確かに、と思った。コロンブスですら、それ以前のアメリカ、ヨーロッパの人々の築き上げた交易路や技術、文化の上に最後にイチゴを載せたに過ぎないという捉え方もあると思うと、人間ちっぽけなものだなあと感じる。自分たちの生活や社会は過去の人たちの小さい積み重ねの上にあることを自覚した上で現代人としてうねぼれてはならないなあと感じた。

  • coldsurgeon さん

    グローバリゼーションは、11世紀ごろに始まったという説を、広範囲の地域、多くの証拠により、展開する。それそれの地域での宗教圏、経済圏が、すこしづつ接触し、重なり合っていくことが歴史をたどって示される。グローバリゼーションは、勝者と敗者とを生み出し、経済的格差を生み、知識の向上とともに文化的分断を、新技術の伝搬とともに伝統工芸の消滅をもたらし、感染症の蔓延を容易にする。グローバリゼーションは、全員に利益をもたらしたわけではないが、新しいものを受け入れた人々は、大きな成果を収めたのだ。

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ヴァレリー・ハンセン

1958年、アメリカ生まれ。歴史家、イェール大学歴史学教授。ハーバード大学を卒業。1984‐86年には京都大学で研究を行う。ペンシルヴェニア大学で博士号を取得してイェール大学准教授に。1998年、教授に就任する。中国史、世界史を専門として教鞭を執り、上海、北京、シンガポールなどに滞在しての研究・教育

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