ヴァインベルグ(1919-1996)
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ヴァインベルグ(1919-1996) レビュー一覧

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商品ユーザーレビュー

68件
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  • 話題の女性指揮者、ミルガ・グラジニーテ=ティーラの...

    投稿日:2019/05/26

    話題の女性指揮者、ミルガ・グラジニーテ=ティーラの(協奏曲の伴奏を除けば)初録音。イエロー・レーベルからのデビューとなったが、彼の「白鳥の歌」と言うべき重要作ながらめぼしい録音がなかったヴァインベルク(今年が生誕百周年でもある)の交響曲第21番『カディッシュ』が選ばれており、慎重に準備されたデビューという印象を受ける。この曲の最初のCDが出た時、私は曲自体も「芸がなさ過ぎる」という旨の批判を書いたが、この演奏は曲の「芸のなさ」を完全に逆手にとっている。ほとんどポリフォニーもない、コントラスト付けのための速い部分を除けば緩徐な楽想が延々と続く曲をきわめて繊細に、心を込めて歌っている。ちょうどアルヴォ・ペルトの音楽のようなアプローチ。こういうやり方で曲に近づくためには不可欠だったのだろう。バーミンガム市交響楽団にクレメラータ・バルティカが加わり、ギドン・クレーメルもヴァイオリンのソロ・パートを担当している。最終楽章のソプラノ・ソロ(歌詞のないヴォカリーズ)はリーフレットには指揮者自身の名がクレジットされているが、さすがにこれは間違いではないか。HMVの[収録情報]通り、ボーイソプラノとソプラノに分担させているように聴こえる。ショパン、マーラー、自作ほか多数の引用を含む交響曲。 一方、第21番の半世紀近く前の交響曲第2番は遥かに普通の新古典派の音楽だが、同じ弦楽のための交響曲でも名作第10番のようにはがっちり書かれておらず、そのナイーヴさがなかなか厄介な作品。こちらも大変美しい。 

    村井 翔 さん |60代

    5
  • ヴァインベルグの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲。 ...

    投稿日:2016/10/12

    ヴァインベルグの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲。 無伴奏の曲だけでは渋いためか、ソナタ第1番〜3番の間にそれぞれショスタコーヴィチの『3つの幻想的舞曲』を一曲づつ挟んでいるのがなかなかにくい演出だ。 ヴァイオリンニストのロスはヴァインベルグの作品を積極的に演奏する一方、ヴァインベルグの研究もしているという。 その成果がアルバムとして具体的に形になるとは素晴らしいことだ。

    ユローヂィヴィ さん

    3
  • ミルガ・グラジニーテ=ティーラのデビュー・アルバム...

    投稿日:2022/01/07

    ミルガ・グラジニーテ=ティーラのデビュー・アルバムである。曲目はヴァインベルグの交響曲第2番と第21番「カディッシュ」だが、この作曲家は初めて聴く。 第2番は弦楽オケ用の作品で、クレメラータ・バルティカの演奏。この楽団も初めて聴くが、アンサンブル能力が非常に高く、特に第3楽章が聴きもの。 第21番の「カディッシュ」だが、このネーミングは、バーンスタインの交響曲にも同じものがあり、調べてみたらユダヤ教の祈りの歌とのこと。ヴァインベルグはユダヤ人らしいので合点がいく。この交響曲は、第2番と違ってオーケストレーションからいっても充実しているし、最終楽章には声楽も入り、物語性があると思った。オケはバーミンガム市響で、さすがに上手い。指揮者については、この選曲ではコメントが難しいが、デビュー・アルバムにこの選曲を持って来ること自体、只者ではない予感はある。今後のリリースに期待したい。

    Ichirokagawa さん

    2
  •  レビューにもある2018年サントリーホールでの公演で...

    投稿日:2019/05/01

     レビューにもある2018年サントリーホールでの公演で感銘を受け、購入。 2018年の公演では「Preludes to a lost time」と銘打ってアンタナス・ストクスの写真をスライド上映しながら1時間弱、求道的に当盤の作品紹介にあたっていた。満員のサントリーホールで我々には耳慣れたとは決して言えないヴァインベルグのソロ演奏で勝負をかけ、しかも会場の空気を支配してしまうクレーメルの力量と企画力に脱帽した記憶がよみがえってくる。   先に言っておくが、聴いてすぐに「あ、いいね、コレ」と言えるような内容ではない。しかし、訴えかける情感は尋常でなく軽い気持ちでは聴きとおせない「秘曲」の類。24の各曲が統一したテーマを持っているとか関連性があるようには思えず、それぞれにしのばされた感情や場面、光景を自分なりにイメージしながら聴くのがお勧めだと思う。    ひとつ注文を付けるならストクス氏の写真作品をもう少し加えてみた方が内容的には良かったのではないかと思う。当盤の内容はパトスの発露とでも言ったらいいのだろうか、ヴァインベルグが見聞きし体験した人生から得たものを音に込めたものである気がする。そのヒント、もしくはインスピレーションの源となりそうな光景が2018年公演時のスライド上映ではいくつも観ることができた。  まあ、写真のことは措いておいても曲・演奏はおすすめです。

    うーつん さん

    2
  •  いつものことながらクレーメルの審美眼とそれを送り...

    投稿日:2018/05/02

     いつものことながらクレーメルの審美眼とそれを送り出し人口に膾炙させるまでのバイタリティーには感心させられる。どれもが独自のメッセージを持ち、クレーメルのたぐいまれな表現力によって時間に耐えうる芸術の建造物となっていく。ヴァインベルグもその一人だろう。その前にも取り上げられてはいるが、ここまで多方面の音楽を使ってヴァインベルグを紹介することはそうないことだと思う。クレーメルが歴史に名をのこすとするならば、この審美眼とそれを実証する実力と行動力によるものになるのではないだろうか。   2018年2月に行われた彼のコンサートでもヴァインベルグを取り上げ、ポートレート写真(「失われた時」をテーマにした写真作品)をスクリーン上映しながらソロで50分近く弾ききった迫真の演奏(とその取り上げ方の工夫の素晴らしさ)は彼しかなしえないものだと思う。ディスクはその延長に過ぎないが、それでも当盤の価値が減るものではない。

    うーつん さん

    2
  • 隙のない、とても密度の濃い演奏だ。 ピアノと弦楽...

    投稿日:2017/07/14

    隙のない、とても密度の濃い演奏だ。 ピアノと弦楽オーケストラとパーカッションのために編曲された「ピアノ五重奏曲」はまるで第5の室内交響曲のようだ。 詳しい解説も付いており、国内盤で発売されたのが嬉しい。 今後もクレーメルによるヴァインベルグ作品集、第3、第4弾が続くことを期待したい。

    ユローヂィヴィ さん

    2
  • ヴァインベルグSym.6は、かつてメロディアのLPで...

    投稿日:2010/10/15

    ヴァインベルグSym.6は、かつてメロディアのLPで聞いたことがあり、大変美しい曲で印象に残っていたが、当時は他のLPも無く大変気になる作曲家であった。最近CDが多くでるようになり、うれしい限りである。1楽章は暗く思い導入。2楽章は少年合唱が美しい旋律を奏でる。3楽章は打楽器を多用した快活なヴァインベルらしいメロディが聞ける。4楽章は哀悼歌のよう。続く終楽章は、安らぎとに満ちた曲。ショスタコービチが絶賛したのもうなずけます。これを聞けばヴァインベルグが大好きになります。おすすめです。ライブレコーディングのため雑音が混じるが録音は優秀。ただ、妙に凝ったジャケットはいただけない。また歌詞の内容がロシア語のみでせめて英語訳ぐらいつけて欲しかった。

    motta さん |50代

    2
  •   クレーメルによる会心の一撃!   2019年にAcce...

    投稿日:2021/05/03

      クレーメルによる会心の一撃!   2019年にAccentus MusicからリリースされたDVD(ドキュメンタリー『ギドン・クレーメル 自分の声を見つけること』)にもこのヴァイオリン協奏曲が少し登場し、いつかリリースされたら…と思っていた。今回登場した一枚はその期待にたがわぬ鬼気迫るテンションで我々に訴えかけてくる。   聴きながら、この協奏曲(そしてカップリングのソナタでも)でヴァイオリンに与えられた役割とは何だろうか、と考えた。私なりの考えではヴァイオリンは「叫ぶこと」を要求されているということだ。作曲者の声にならない(声にできない)叫びをこの楽器に込めたような気がした。ショスタコーヴィチなら声にせず音楽の裏にそのメッセージを忍び込ませるところだろうか。音楽の外見は似ているが内実はかなり違う。しかしその根底にある想いは同じな気がする。   時代は違えど、同様の空気を吸って生きてきたクレーメルにとって、自らの楽器でその叫びを再現するのは当然のことであって、すべきことでもあるのかもしれない。クレーメルから見るとヴァインベルグはそんな共感をもって接することができる作曲家なのだろう。作曲者の「伝えたいこと」を代弁することを自らに課して、使命感をもって紹介しているのだろう。いわゆる一般的な音楽マーケティングからは(おそらく)ほど遠い場所に存在するヴァインベルグの音楽にこれほど力を入れるのもそう考えると理解できる気がする。「売れ筋」とは言い難いが、そんなメッセージに耳と意識を傾けたい方に聴いていただきたい。

    うーつん さん

    1
  • ヴァインベルグの弦楽四重奏曲は初めて聴いたが、3曲...

    投稿日:2021/01/14

    ヴァインベルグの弦楽四重奏曲は初めて聴いたが、3曲とも極めて優れた作品であり、個人の好みでは交響曲や室内交響曲よりいい。ショスタコーヴィチに通じるシニカルな音楽だが、ヴァインベルグ特有の叙情性がどの曲にもあり、大変美しいのだ。アルカディアの演奏も抜群だ。前回バルトークが出た際シャンドスはこのカルテットの録音を継続してほしいと書いたが、どうやらその方向のようでなにより。

    フォアグラ さん

    1
  • 交響曲第19番『輝かしき5月』は交響曲第17番から始ま...

    投稿日:2019/11/29

    交響曲第19番『輝かしき5月』は交響曲第17番から始まった戦争三部作を締めくくる作品。作品番号が進むにつれて作品が明るく、分かりやすくなってきている事がわかる。 戦争の悲惨な面を最も感じさせるのが第17番。 第18番は詩によって戦争の悲惨さが訴えられているが、悲しみを乗り越えて平和への希望が感じられる。 そして第19番に至ってヴァインベルクは戦争体験を乗り越えられたのではないだろうか? 第19番はヴァインベルクの交響曲の中でも特にシンプルな音楽に感じられた。 交響詩『平和の旗印』も交響曲第19番同様にシンプルで直接的な音楽になっている。

    ユローヂィヴィ さん

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