フバイ最後の弟子、ガブリエラ・レンゲル!
初めて全貌がわかる貴重な録音集成!
ガブリエラ・レンゲル(Gabriella Lengyel)[1920-1993]、イェネー・フバイの最後の生徒。ブダペストで生まれたレンゲルは、フランツ・リスト音楽院で学び、15歳ですべてのコースを修了した後、フバイに師事。1937年にはウィーンで開催された第6回国際ヴァイオリン・コンクールで2位を獲得しています。その後、本格的にソロ活動を開始、オーストリア、イタリア、フランス、オランダ、バルト三国、ユーゴスラビアなどでもコンサートを行います。
戦後の1946年には、ロン=ティボー・コンクールで2位を獲得、2年後にはロンドンのカール・フレッシュ・コンクールでグランプリを獲得。しかし同年、ハンガリー共産主義政権から逃れパリに定住し、そこで音楽院の教職に就任します。パリでは、兄弟のアッティラ(またはアッティ)、アンドレたちとデュオ、トリオを組んでいたようです。もちろんソロとしての活動も盛んで、アンセルメ、フリッチャイ、ベイヌム、ヨッフム、ショルティ、エネスコ、メンゲルベルクなどと共演、カザルスのもとで最前列で弾いている写真も残っています。
レンゲルは1993年にパリで亡くなりましたが、その録音はきわめて限られていて、1951年の「Voxigrave」のプライベート・リリース2つ、1953年のデュクレテ・トムソンのプライベート・リリースの3つの商業録音のみ。しかし今回のボックスには遺族たちの協力もあって貴重なものが数多く収録されています。ラロ、ブラームスの協奏曲録音がまず最高のお宝でしょうか。しかもブラームスの指揮はアンセルメです。そしてシューベルトのヴァオリン作品全集を初めとして、モーツァルト、メンデルスゾーン、シューマン、ブラームス、ラヴェルのヴァイオリン・ソナタも注目。
さらにハンガリー生まれの彼女らしい、故郷の作曲家たちの佳曲も聴けます。そんななか最大の聴きものは、師匠フバイの珍しいコンチェルトとソナタかもしれません。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1(71:40)
● フバイ:ヴァイオリン協奏曲第3番ト短調 Op.99 (1906/07)
● レスピーギ:ヴァイオリンと管弦楽のための『秋の詩』
ヤン・クーツィール指揮、バンベルク交響楽団
録音:1954年8月23日 BRスタジオ、バンベルク(ライヴ)
● ラロ:スペイン交響曲
マックス・シュトゥルツェネッガー指揮、ルツェルン音楽協会管弦楽団
録音:1960年3月24日 ルツェルン・クンストハウス(ライヴ)
Disc2(78:35)
● ブラームス:ヴァイリン協奏曲
エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団
録音:1958年10月15日 ヴィクトリア・ホール、ジュネーヴ(ライヴ)
● ハイドン:二重奏曲ヘ長調 Hob.XVIII:6
アッティ・レンゲル(ピアノ)
録音:1972年3月11 ヴェルクホテル、ゲルラフィンゲン、スイス(ライヴ)
● メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ へ短調 Op.4
アッティ・レンゲル(ピアノ)
録音:1960年3月29日 スイス放送、バーゼル(スタジオ録音)
Disc3(73:09)
● シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番、第2番
アッティ・レンゲル(ピアノ)
録音:1956年2月10日 スイス放送、バーゼル(スタジオ録音)
● ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番
マックス・ガイガー (ピアノ)
録音:1951年 パリ(スタジオ録音 VoxigraveレーベルLP)
Disc4(77:23)
シューベルト:ヴァイオリン作品全集 1
● ヴァイオリン・ソナタ イ長調 Op.162, D.574
● 『しぼめる花』による変奏曲 Op.160, D.802
● 華麗なロンド ロ短調 Op.70, D.895
● 幻想曲 ハ長調 Op.159, D.934
アッティ・レンゲル(ピアノ)
録音:1953年1月21,22日 スイス放送、バーゼル(スタジオ録音)
Disc5(78:12)
シューベルト:ヴァイオリン作品全集 2
1. ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)集(ニ長調 D.384/イ短調 Op.137-2, D.385/ト短調 Op.137-3, D.408)
2. モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第36番ヘ長調 K.547
3. ジャルディーニ:ヴァイオリン・ソナタ変ロ長調 (c.1756)
アッティ・レンゲル(ピアノ)
録音:1953年1月13日 スイス放送、バーゼル(スタジオ録音)(1)
録音:1960年3月29日 スイス放送、バーゼル(スタジオ録音)(2)
録音:1958年2月10日 スイス・ロマンド放送、ローザンヌ(スタジオ録音)(3)
Disc6(77:23)
1. パーセル:歌劇『妖精の女王』組曲(ヴァイオリン版)
2. ラロ:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.12
3. ブリテン:ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.6 (1934/35)
4. レノックス・バークリー:ヴァイオリン ソナチネ Op.17
5. リヒャルト・フルーリー:ヴァイオリン・ソナタ第10番ニ短調『ガブリエラとアッティラのために』 (1960)
アッティ・レンゲル(ピアノ)
録音:1956年12月5日 スイス・ロマンド放送、ローザンヌ(スタジオ録音)(1)
録音:1964年3月31日 OTF、パリ(スタジオ録音)(2)
録音:1954年8月13日 スイス・ロマンド放送、ローザンヌ(スタジオ録音)(3)
録音:1966年3月29日 ヘッセン放送、フランクフルト(スタジオ録音)(4)
録音:1961年 スイス放送、バーゼル(スタジオ録音)(5)
Disc7(78:36)
●
バルトーク:ヴァイオリン二重奏曲より(第25-27,29-36a,38,41-44曲)
アン=マリー・グルンダー(第2ヴァイオリン)
録音:1953年 パリ、Ducretet-ThomsonレーベルEP(スタジオ録音)
● E.ドホナーニ:ヴァイオリン・ソナタ嬰ハ短調 Op.21 (1911)
● T.ハルシャーニ:ヴァイオリン・ソナタ嬰ハ短調
● バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第2番 Sz.76
アッティ・レンゲル(ピアノ)
録音:1952年1月25日 スイス・ロマンド放送、ローザンヌ(スタジオ録音)
Disc8(72:43)
1. バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 (1914) Sz.56(セーケイ編)
2. ファルカシュ:ヴァイオリン・ソナチネ第2番(初演) (1931)
3. ヴェイネル:『婚礼の踊り』より『Verbunkos』
4. ゾルト:『おとぎ話』より『Satyr and Dryads』 (1922)
5. ヴェレシュ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 (1939)
6. ファルカシュ:ヴァイオリン・ソナチネ第2番
7. コヴァーフ:ヴァイオリン・ソナタ
アッティ・レンゲル(ピアノ)
録音:1952年 ゾロトゥルン、スイス(スタジオ録音)(1)
録音:1954年3月15日 RTF、パリ(スタジオ録音)(2-4)
録音:1954年9月13日 スイス・ロマンド放送、ローザンヌ(スタジオ録音)(5)
録音:1958年2月10日 スイス・ロマンド放送、ローザンヌ(スタジオ録音)(6)
録音:1960年3月16日 スイス・ロマンド放送、ローザンヌ(スタジオ録音)(7)
Disc9(77:24)
1. ポール・アルマ:ディヴェルティメント・コンサート第1番 (1957)
2. ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ第2番ト長調
3. プーランク:ヴァイオリン・ソナタ FP.119
4. フバイ:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.22『ロマンティック』
アッティ・レンゲル(ピアノ)
録音:1957年10月18日 ダルムシュタット(ライヴ録音)(1-3)
録音:1958年2月6日 スイス放送、バーゼル(スタジオ録音)(4)
ガブリエラ・レンゲル(ヴァイオリン)
録音:1951頃-1972年 モノラル/ステレオ