CD 輸入盤

『パルシファル』全曲 クーベリック / バイエルン放送交響楽団(1980)

ワーグナー(1813-1883)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
430272
組み枚数
:
4
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD

商品説明

このような凄い音源がどうして四半世紀近くものあいだ眠っていたのか謎ですが、バイエルン放送によるれっきとした放送用スタジオ全曲デジタル・レコーディングです。しかも録音年は1980年と、クーベリックの芸術が完成期を迎えた時期に該当。音質も素晴らしいもので、クリアーで潤いに満ちた中高域が実に快適。歌手陣も豪華で、モルやキング、ミントン、ヴァイクル、サルミネン、マツーラの熱唱に加え、花の乙女にまでルチア・ポップ、ドリス・ゾッフェルなどという名が並ぶさまはまさに壮観。
 今後、『パルシファル』を語る際に避けて通れないきわめて優れた全曲盤の登場と言えるでしょう。
 クーベリックのワーグナー全曲盤というと、ドイツ・グラモフォンの『ローエングリン』(1971年)と、突如、放送用スタジオ音源がCALIGレーベルからリリースされて評判になった『マイスタージンガー』(1967年)というふたつの名盤が有名ですが、この『パルシファル』は存在すら知られていなかったという貴重な音源で、当時のバイエルン放送の贅沢な企画には驚くほかありません。

 なお、このレコーディングがおこなわれた1980年の前後5年ほどという時期には、ケーゲル(1975年、KOCH 廃盤)、カラヤン(1979&80年、DG)ジョルダン(1981年、映像作品)グッドール(1984年、EMI)レヴァイン(1985年、PHILIPS)など、『パルシファル』全曲盤の優れた演奏が多い時期にも当たっており、今回のクーベリック盤に登場する歌手の何人かが、それらの録音の中のいくつかに名前が登場するのは、比較も含めてたいへん興味深いところです。
 クーベリック自身、このレコーディングの3年ほど前の1977年6月に、EMIにフィッシャー=ディースカウとのワーグナー・アルバムをレコーディングしており、その中にアンフォルタスの有名アリアが2曲(「いや!そのままにして置け!」、「おお!悲しや!悲しや!この身の上!」)含まれていました。
 そこでの演奏を聴く限り、立体的なオーケストラ・サウンドの雄弁さがとにかく印象的で、息の長いクーベリックのアプローチとの相乗効果が表れていたことが思い出されます。
 今回のレコーディングでも、オーケストラの楽器配置はヴァイオリン左右両翼型で、さらにオケ・ピットでの録音ではないセッション録音のため、管弦楽パートの雄弁さはやはり比類がありません。音質も非常に優秀です。
 ARTSレーベルのARCHIVESシリーズ、ミドル・プライスでの登場。

ワーグナー:舞台神聖祝典劇『パルシファル』全曲



パルシファル:ジェイムズ・キング(テノール)
グルネマンツ:クルト・モル(バス)
クンドリー:イヴォンヌ・ミントン(メゾ・ソプラノ)
アンフォルタス:ベルント・ヴァイクル(バリトン)
クリングゾール:フランツ・マツーラ(バリトン)
ティトゥレル:マッティ・サルミネン(バス)



聖杯守護の第1の騎士:ノルベルト・オルト(テノール)
聖杯守護の第2の騎士:ローラント・ブラハト(バス)
花の乙女:ルチア・ポップ(ソプラノ)
花の乙女:カルメン・レッペル(ソプラノ)
花の乙女:スザンネ・ゾンネンシャイン(ソプラノ)
花の乙女:マリアンネ・ザイベル(メゾ・ソプラノ)
花の乙女:ドリス・ゾッフェル(アルト)
第1の小姓:レギーナ・マルハイネケ(ソプラノ)
第2の小姓:クラウディア・ヘルマン(ソプラノ)
第3の小姓:ヘルムート・ホルツアプフェル(テノール)
第4の小姓:カール・ハインツ・アイヒラー(テノール)
アルトの声:ユリア・ファルク

少年合唱:テルツ少年合唱団(指揮:ゲアハルト・シュミット=ガーデン)
合唱:バイエルン放送合唱団(指揮:ハインツ・メンデ)
管弦楽:バイエルン放送交響楽団



指揮:ラファエル・クーベリック

1980年5月、ヘルクレスザールにおけるデジタル録音(セッション・レコーディング)



プロデューサー:フリードリヒ・ヴェルツ、マルティン・ヴェーア
トーンマイスター:イレーネ・ティールマン
リマスタリング:マッテオ・コスタ(24bit/96kHzテクノロジー)

第1幕 109:33 第2幕 67:18 第3幕 76:00  計 252:51

収録曲   

クラシック曲目

  • Richard Wagner (1813 - 1883)
    Parsifal
    演奏者 :
    Weikl, Bernd (Baritone), Moll, Kurt (Bass), Salminen, Matti (Bass), King, James [Classical] (Tenor), Mazura, Franz (Baritone), Minton, Yvonne (Mezzo Soprano)
    指揮者 :
    Kubelik, Rafael, Kubelik, Rafael
    楽団  :
    Bavarian Radio Symphony Orchestra, Bavarian Radio Chorus
    • 時代 : Romantic
    • 形式 : Opera
    • 作曲/編集場所 : 1877-1882, Germany
    • 言語 : German
    • 時間 : :
    • 録音場所 : , [Studio]

総合評価

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5.0

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クーベリックのワーグナーはALTUSに来日での序曲の演...

投稿日:2011/11/10 (木)

クーベリックのワーグナーはALTUSに来日での序曲の演奏が残されており、その水準の高さと表現の濃密さにおいて比類の無いものであることが伺われる。しかしながら、全曲版がこれとマイスタージンガー(同曲の演奏として残る最高水準に間違いない)とローエングリンしかないのは本当に残念である。スタジオ録音でありながら殆どライブに等しい集中力と緊張感を持って表現されたこの演奏が持つ雑味を排した透明度と力強さが共存する稀有の崇高さは、人類の宝である。

ドレクスラー さん | 神奈川県 | 不明

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昨日届いて、全曲2回通しで聴きました。本...

投稿日:2010/07/19 (月)

昨日届いて、全曲2回通しで聴きました。本当に、クーベリックらしい実に味わい深い「パルジファル」で聴き惚れました。一昨日届いたケーゲルとの聴き比べでは、両者の性格が両極端で、演奏も対極的で、とても興味深かったです。ケーゲルの激しさ、クーベリックの温厚さ、どちらもいい演奏で楽しめました。後は、何と言っても9月発売予定のゲルギエフ盤が今から待ち遠しいです。「パルジファル」はワーグナーの作品中、一番好きです。

カバポチ さん | 神奈川県 | 不明

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この演奏については「清澄」という言葉がぴ...

投稿日:2010/03/28 (日)

この演奏については「清澄」という言葉がぴったりではないかと思います。特にオーケストラ!見事としか言いようのない美しさです。クーベリックは適切なテンポとバランスで、この大曲を完璧に仕上げています。そして強力なる歌手陣!!モルの立派なグルネマンツは言うまでもなく、普段はずりあげるような歌い方がちょっとイヤなキングもここは見事なパルシファル。ヴァイクルはちょっと苦悩が足りないかな。女声も美しい。録音も何の不満もありません。あらためて、「すばらしい!」の一言を贈ります。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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