今更触れることも憚れる位 有名な収録曲で勿論同作曲家による「ある貴神のための幻想曲」が入っている。イエペソは同曲を後年録り直して いるがやはり印象深いのは若かりし頃の彼の録音でしょう。バックもスパニッシュ・ロマン溢れるサポートで何も言うことはないと思います。LPではこれらにヴィバルディのギター協奏曲とバッハの無伴奏シャコンヌ転用がおまけになっておりクラシック愛好家なら先ず揃えておくべきスタンダード盤と申せましょう。

アランフェスの第２楽章の途中でいきなりモノラルになる箇所がある。最初は何じゃこりゃ！とＣＤを床に叩きつけようと思ったが、ちゃんと切れ目良くステレオに戻るので、もしかしたら意図的にやっているのかもしれないと納得した。ちょうどギターの独奏と木管が掛け合う部分なので、じっくり聴いてみるとモノラルであるが故に遠くの狭い部屋から聞えて来るような感じになり、案外演出的にイケてるし、遂にはこれが癖になってしまったｗ。

アランフェス協奏曲の姉妹曲を何曲も聴いている気になって油断していたら、４枚目の３曲目の交響詩に圧倒された。その厳しく素晴らしい音響世界にロドリーゴの天才を再認識した。

みんなアランフェスのような音楽でアランフェスを聞いたような感銘を受ける。つまり、ＣＤ４枚続けてアランフェスを聞いている気分だ。私はアランフェスは良い曲と思っている。だから大変満足だ。

日頃なじみの薄いロドリーゴの作品群、結構楽しいです。演奏は名演とは言えませんがご当地風で、それなりに気楽に聴いておられて満足です。アランフェスがロドリーゴの一つの頂点であることがわかります。他の作品にもアランフェスの一部が顔を出していておもしろいです。解説も簡潔ですがポイントは抑えていて納得。このＢＯＸはお買い得です。

モレノ・トローバのカスティリャ協奏曲やカステルヌォーヴォ＝テデスコの作品などは、このCDでしか聴けないもの。 資料的価値の高いCD。

ギター・オケ・録音全てにおいて最高の完成度だと思います。 不必要にテンポを揺らすことなく、実に繊細な表現がなされていて、繰り返し聴きたくなる演奏です。

『ある貴紳のための幻想曲』は私の愛聴盤。特に２曲目の寂しさは何回聴いてもたまらない(中間部のファンファーレがそれを助長させる)。もちろんほかの曲もサントスの妙技が光っていて、シモーネの伴奏もいい。値段も安く、初めてこれらの曲を聴く方にも安心して薦められるアルバムである。

ﾛﾄﾞﾘｰｺﾞを初めて聴きました。良いですね〜。本当に20世紀末なんですか？ﾀｲﾑﾏｼﾝで別世界に行った感じです。これ良い曲ばかりですよ。信じられません。

ロドリーゴに関してはこれ１枚あれば十分。多彩な協奏曲が、素晴らしい演奏で楽しめる。・・ここからはおじさんの独り言・・・２０年前に”イエペスの「アランフェス」最新録音”のＬＰを購入したことを思い出すと、音楽は物価の優等生だな・・・なんせ”ｱﾗﾝﾌｪｽ＋貴人＋α”でこの値段！！反面、安く浪費出来るので”何回も聴く”か”慎重に選ぶ”等々失ったかも・・・。