ロジャー・ペンローズ

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皇帝の新しい心 コンピュータ・心・物理法則

ロジャー・ペンローズ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784622040965
ISBN 10 : 4622040964
フォーマット
出版社
発行年月
1994年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
22cm,536p

内容詳細

コンピュータ科学の研究に携わる多くの数学者たちは、人工知能(AI)を備えたコンピュータ―人間の心における思考プロセスと同等の、あるいはそれを凌駕する能力をもつ機械―が可能となる日は近いと考えている。オクスフォード大学の数学教授であるロジャー・ペンローズの見解は異なっている。彼によれば、人間の心の働きは―そして、猿やイルカの心でさえ―、すでに存在するいかなるコンピュータともまったく異なっている。知的な読者のために書かれた、このすばらしく面白い―ときに、きわめて論争的な―大作『皇帝の新しい心』で、著者ペンローズは、現在の物理学にはきわめて重要な基本的洞察―量子重力論―が欠けており、それが得られない限りは、心を理解することは決してできない、と主張する。しかも著者によれば、この基本的洞察こそは、物理学の究極的な統一理論をもたらすためにも必要とされるものなのだ。

目次 : 1 コンピュータは心をもちうるか?/ 2 アルゴリズムとテューリング機械/ 3 数学と実在/ 4 真理、証明と洞察/ 5 古典的世界/ 6 量子マジックと量子ミステリー/ 7 宇宙論と時間の矢/ 8 量子重力を求めて/ 9 実際の脳とモデル脳/ 10 心の物理学はどこにあるのか?

【著者紹介】
ロジャー・ペンローズ : 1931年、英国エセックス州コルチェスターに、遺伝学者ライオネル・ペンローズの子として生まれる。ロンドン大学、ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジで数学を学ぶ。ロンドン、ケンブリッジ、プリンストン、シラキューズ、テキサス、コーネル、ライスなど英米の諸大学で教鞭を執ったのち、1973年以降、オクスフォード大学ラウズ・ボール記念数学教授職にある。1972年、王立協会会員に選出される。宇宙論におけるペンローズの定理をはじめとして、物理学・数学の多くの業績があり、王立協会メダル、アインシュタイン・メダル、イギリス物理学学会ディラック賞などを受けたほか、スティーヴン・ホーキングと共同でエディントン・メダル、ウルフ物理学賞を受賞している。初めて一般読者のために書いたThe Emperor’s New Mind(1989)は、1990年度の科学書賞(Science Book Prize)を受けた

林一 : 1933年、台北市に生まれる。1958年、立教大学理学部物理学科卒業。現在昭和薬科大学名誉教授。物理学、科学史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • absinthe さん

    物学者ロジャーペンローズが書いたとされる本。読んでみれば面白い。さまざまな話題が盛り込まれている。量子、エントロピー、チューリング機械、量子コンピュータ、人間の脳の話まで。そして脳は一種の量子コンピュータなのではないかというところまで進む。 古い本で、読んだのは最近だったが結論はいただけなかった。一部でトンデモ本扱いされるのもうなづける。残念ながら計算論はさすがの先生も専門外だったのか。 とはいえ著者は立派で実績もある優秀な物理学者、各章のそれぞれの話題は面白かった。

  • hnzwd さん

    発展したAIは心を持った、と言えるのかをテーマとした本。意識の定義および脳内でどう決定されるのか、の理論構築のために、話は古典数学から現代数学、物理側として量子論まで。そこからさらに脳と意識の決定プロセスへと踏み込んでいく訳ですが、、。個人的には運命決定論よりは、量子論による波動関数による確率的な近似と多世界解釈の方が腑には落ちるのだけど。。こういうものだ、という結論はないが、色々と示唆には富んでいるし、大学数学くらいまで理解した人が、ざっと全体像なぞるのには良いかも。正直難しすぎて理解度が低過ぎる。

  • ykoro さん

    意識の解明を期待して読んだが、全体的には、物理・数学の鳥瞰的な話が中心で、意識に関しては、深く議論されていない。 仮説として、量子重力論が挙げられているが、その根拠やエビダンスもなく、まずは、アイデア段階といった感じ。 著者のその後の著作を見ると、この仮説を検証する内容の書物は出ておらず、このアイデアは、この著作で、一時休止といった感じ。

  • roughfractus02 さん

    ORによる非局在的効果が意識と関係し、アルゴリズムで計算不可能な意識を著者が語る時、量子的な心の世界と時空を作る意識を区別する著者が徹底した物理主義に依拠する点に注目したい。その上で、プラトン的世界と彼が呼ぶ世界に眼を向けると、アルゴリズム万能主義を通す強いAI論者がプラトン主義になるという点に注意を促していると理解できる。無意識は計算可能だが意識が計算不可能であるという常識を逆転させた本書の主張は、脳神経の配列の選択過程にアルゴリズムからではなく、物質の側(タイル並べ)からの接近によって導出されている。

  • 北条ひかり さん

    29時間2分。カセットテープ。東京都足立区立中央図書館と音訳者さんに感謝。著者の広範な分野にわたる議論に、浅学非才な僕が十分についていけるはずもないけれど、いろいろな角度から検討される過程、その一つ一つがわからないながらも面白いので、最後まで楽しく聴けました。数式や図の解説は音訳では無理なので、Kindleで購入した原書で補完しました。面白いので、是非読んでみてください。僕も何度も読んでみようと思っています。

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