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ISBN 10 : 4772420584
Content Description
本書は,2023年11月2日に京都でおこなわれた国際シンポジウムの記録を元にしたものである。ビオン研究の第一人者として知られるベルギーの精神分析家ルディ・ヴェルモート氏と日本の精神分析家松木邦裕氏,そして哲学者西平 直氏という三者の貴重な鼎談に,西 見奈子氏,清野百合氏の論考が加わり,さらに充実した内容となった。
そこでは「無」から見た精神分析諸概念の再解釈と実際の治療への応用,そして,独創的な認識論的精神分析から存在論,あるいは超越論と帰納法的アプローチへと転換したビオンの臨床の心髄が明解に論じられる。そして,そこから分析患者のこころの真実を見出す実践的な技法とその哲学的背景についての論考が展開されている。
難解さで知られる「後期ビオンの理論」と宗教・哲学を架橋し,精神分析治療の実践に役立てるための試みといえよう。
【著者紹介】
松木邦裕 : 1950年佐賀市生まれ。熊本大学医学部卒業。2009年〜2016年京都大学大学院教育学研究科教授。精神分析個人開業。日本精神分析協会正会員。京都大学名誉教授
西見奈子 : 1978年鹿児島県生まれ。2001年九州大学教育学部卒業。現在、京都大学大学院教育学研究科准教授。専攻精神分析、精神分析史
ルディ・ヴェルモート : 医学博士、ベルギー精神分析協会元会長、同協会訓練分析家、ルーヴェン大学精神医学名誉教授、国際精神分析誌編集委員、国際精神分析協会提携センター・アウトリーチ委員会委員長、台湾精神分析スタディ・グループ・アドバイザー、カリフォルニア精神分析センター名誉会員。テルアビブのウィニコット・センターで教鞭をとる。2018年京都大学客員教授
西平直 : 信州大学、東京都立大学、東京大学でドイツ哲学と教育哲学を学んだ後、立教大学に7年、東京大学に10年勤務し、2007年から京都大学大学院教育学研究科教授。専門は、教育人間学、死生学、哲学
清野百合 : 1999年京都大学医学部卒。精神科医。臨床心理士。2018年日本精神分析学会奨励賞(山村賞)受賞。日本精神分析協会候補生。現在、勝田クリニック勤務および個人開業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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