リュリ:平和の牧歌、シャルパンティエ:リュエイユの祭典
ジャン=バティスト・リュリとマルカントワーヌ・シャルパンティエ[1643-1704]というフランス・バロック音楽を代表するライバル作曲家が、それぞれ「レーゲンスブルクの和約」を契機として作曲した音楽劇を組み合わせた好企画盤。2022年にボストン音楽祭で上演された演目が2024年ブレーメンでも上演され、録音に至りました。
リュリの『平和の牧歌』は、フランスとスペインの間で行われた再統合戦争が1685年8月15日に結ばれたレーゲンスブルク和約によって終結したことを祝って、セニュレー侯爵が行った祝典で上演されたディヴェルティスマン。ジャン・ラシーヌ書き下ろしの台本により、戦争を勝利で終結させて平和をもたらした王を称賛する内容の音楽劇です。莫大な経費がかけられたこの祝典は盛大なものとなり、ルイ14世も称賛したと伝えられます。
シャルパンティエの『リュエイユの祭典』は、上記のセニュレーの祝典に対抗するためにライバルだったリシュリュー侯爵(ルイ13世の宰相を務めた有名なリシュリューの曾甥)が計画した祝典用に依頼された音楽劇。リシュリューは音楽劇とともに王の騎馬像の除幕式の祭典の開催を企画しました。その綿密な計画が記録にも残っており、セニュレーの祝典をもしのぐ規模になるはずだった祝典は様々な理由から頓挫し、実現には至りませんでした。
ボストン古楽音楽祭声楽&室内アンサンブル(管弦楽団)は、1980年にアメリカ、ボストンで始まった音楽祭「ボストン古楽音楽祭」の楽団として、長年アメリカとヨーロッパを中心に活動しています。ポール・オデットとスティーヴン・スタッブスという撥弦楽器の大御所2人が音楽監督を、ターフェルムジークなどで活躍したアメリカのバロック・ヴァイオリン奏者ロバート・ミーリーがコンサートマスターを務めています。フランス・バロックの劇音楽の上演でも高い評価を得ており、これまでにも「cpo」レーベルからリュリやシャルパンティエの劇音楽録音を数多くリリースしています。ここでも、オデットとスタッブスは自らテオルボやバロックギターで参加し、芸達者な歌手たちの歌唱を通奏低音から盛り上げています。
卓越した演奏で340年ぶりに現代によみがえったリュリとシャルパンティエという17世紀フランスを代表する作曲家の幻の競演をお聴き逃しなく!(輸入元情報)
【収録情報】
● リュリ:平和の牧歌
ダニエレ・ロイター=ハラー、テレサ・ワキム(ソプラノ)
ミレイユ・ルベル(メゾ・ソプラノ)
ジェイムズ・リーズ、ジェイソン・マクストゥーツ、アーロン・シーハン(テノール)
ジョン・テイラー・ウォード、ジョナサン・ウッディ(バス・バリトン)
● リュリ:コンティ公妃のためのシャコンヌ
● シャルパンティエ:リュエイユの祭典 H.485
イリス:ダニエレ・ロイター=ハラー(ソプラノ)
トルシス:アーロン・シーハン(テノール)
エジプトの女:ミレイユ・ルベル(メゾ・ソプラノ)
パン:ジョン・テイラー・ウォード(バス・バリトン)
羊飼い:ジョナサン・ウッディ(バス・バリトン)
牧人の娘:テレサ・ワキム(ソプラノ)
牧人:ジェイムズ・リーズ(テノール)
牧人:ジェイソン・マクストゥーツ(テノール)
● シャルパンティエ:王のフランス H.440
テレサ・ワキム(ソプラノ)
ボストン古楽音楽祭声楽&室内アンサンブル(コンサートマスター:ロバート・ミーリー)
ポール・オデット&スティーヴン・スタッブス(音楽監督)
録音時期:2024年1月20-26日
録音場所:ブレーメン、ゼンデザール
録音方式:ステレオ(デジタル)