交響曲全集＆管弦楽曲集　プレトニョフ＆ロシア・ナショナル管、ほか（４ＣＤ）

ラフマニノフ交響曲全集＆管弦楽曲集
プレトニョフ＆ロシア・ナショナル管

ラフマニノフを深く敬愛するプレトニョフは、指揮者としてもピアニストとしてもその作品に熱心に取り組み、実演でも録音でも大きな成果を上げてきました。
　当セットには、プレトニョフが1993年から2000年にかけてセッション・レコーディングした音源が集められています。
　ラフマニノフは20世紀に活躍した作曲家・ピアニスト・指揮者だったため、古いものながら、オーケストラ作品を指揮した自演録音も残されていますが、そこでの指揮ぶりは、ピアノ協奏曲のときと同じく速めのテンポを基調としながらも各部の構成動機を大切にしていたもので、感傷的な要素はそれほど重視していない印象を受けるものでした。
　プレトニョフはベートーヴェンなどではやりたい放題にやる思い切りの良い積極性を持つ人物ですが、ラフマニノフ演奏では、そうした作曲家本人の演奏が残されていることもあってか、洗練されたバランスの良いスタイルで一貫しており、一連の作品が「20世紀に書かれたロマン的な要素を持った作品」であることを実感させてくれます。
　音響の良いモスクワ音楽院大ホールでセッション・レコーディングされたため音質も優秀で情報量も多く、高水準な演奏内容と併せて、これらの作品のお手本のような仕上がりとなっているのが特徴です。（ＨＭＶ）

【収録情報】
CD1
・ラフマニノフ：交響詩『死の島』Op.29
・ラフマニノフ：交響曲第1番イ短調 Op.13

CD2
・ラフマニノフ：交響曲第2番ホ短調 Op.27
・ラフマニノフ：幻想曲『岩』Op.7

CD3
・ラフマニノフ：交響曲第3番イ短調 Op.44
・ラフマニノフ：交響的舞曲 Op.45

CD4
・ラフマニノフ：合唱交響曲『鐘』Op.35
・タネーエフ：カンタータ『ダマスクスのヨハネ』Op.1

　マリーナ・メシェリアコワ（ソプラノ）
　セルゲイ・ラーリン（テノール）
　ウラディーミル・チェルノフ（バリトン）　
　モスクワ室内合唱団
　ウラディーミル・ミーニン（合唱指揮）
　ロシア・ナショナル管弦楽団
　ミハイル・プレトニョフ（指揮）

　録音時期：1993〜2000年
　録音場所：モスクワ音楽院大ホール
　録音方式：デジタル（セッション）