シャープかつ劇的。 楽器を入れて響きの多様性があった方がラッススらしいかもしれないが、この曲の代表盤であることは間違いない。

おるらんどでいさんに全く同感。声質が魅力です。 わたしもこれが常用盤です。曲の魅力が素直に伝わってきます。

なんと素晴らしい深みのある合唱でしょうか。音楽史上の巨人のひとりﾗｯｽｽの音楽に近づきたいと思っていろいろなCDを聴いていましたが、素晴らしい演奏の出現に喜ばしい限りです。ﾍﾚｳﾞｪｯﾍって、どっちもがいいのかなあ。（まあ、ぼくは古楽もｱﾝﾄﾝも両方好きだからいいんだけどね。）

深遠な雰囲気の中にも時折ハッとするような美しさ。実にシンプルでかつ素晴らしい演奏だと思います。聴いていて少しも古さを感じさせない。これは曲が良いことは言うまでもないことなのでしょうが、なによりヒリアーの卓越した手腕によるところが大きいのでしょう。やや渋い選曲ではありますが、古楽を愛する方にはお薦めです。

2006年の来日公演とは違い、当盤は非常にすばらしい仕上がりだ。まずその移ろいゆく黄昏れた色彩は孤高の清らかさを感じさせる。流れを重んじながらヘレヴェッヘは噛み締めるように音楽を進めていく。声楽のみということがプラスに働いているのだろうか、普段見せる指揮の不安定さがほとんど気にならない。まったく問題がない演奏だろう。合唱好きの方は聴き逃せない一組だ。

21世紀に発売されたヘレヴェッヘの録音の中ではダントツで最高の出来。文句なし最高の演奏。かつてのルネサンス、バロック期の名演連発の勢いが戻ってきたか。合唱はヨーロッパ声楽アンサンブル（聖ペテロの涙　など）のように豪華ソリストを集めたものではないが、全く不足なし。

内容からするとややのどかな演奏ですが、この声質が好き！コルネットは入れず、弦のみを支えにした地味目のトーンも良いです。ヘレヴェッヘもネーヴェルもいい演奏だけど、これが一番の愛聴盤です。

某書でこの曲の推薦CDとなっていたので試してみたが、どこがいいのかわからない。ヘレヴェッヘはどういうコンセプトでこの曲を録音しようとしたのだろう？「キレイにそろえた合唱」以上の、彫の深さとか感情表出だとかは全く望めない。適度に小奇麗に声が揃ってて、何も解釈を入れない、いわゆる「〜少年合唱団」タイプの演奏が好きな人はいいんだろうけどね。