ユリイカ 2020年 7月号 特集 クイズの世界

ユリイカ編集部

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784791703876
ISBN 10 : 4791703871
フォーマット
出版社
発行年月
2020年06月
日本
追加情報
:
293p;23

内容詳細

クイズを〈問う〉
クイズ番組から競技クイズまで、数多くのスタープレイヤーとクイズ王の鬼気迫る、それゆえにもっとも輝かしい瞬間に向かっていく挑戦が数年来注目を集めつづけている。ほとんど常識を逸した知識の体系を氷山の一角から世界を推し量るように鋭く展開し、ひらめきは問題文の文節どころか、発語を乗り越えようとする。クイズの至芸がひたすらに高められようとするいま、その営為を問う。


【目次】
特集*クイズの世界

●対談
クイズ王とは何者なのか? / 伊沢拓司 徳久倫康 司会=田村正資

●クイズの王権
知という海の波打ち際で / 宮崎美子
道なき道を行く / 田中健一

●競技クイズの瞬間
クイズの持つ「暴力性」と、その超克――いかにしてクイズ文化を理解してもらうか / 伊沢拓司
競技クイズとはなにか? / 徳久倫康
予感を飼いならす――競技クイズの現象学試論 / 田村正資

●クイズのつくりかた
「クイズ」と「謎解き」の交点 / 古川洋平
クイズの作家とクイズの会社 / 仲野隆也
クイズ×IQ――テレビクイズを中心に / 近藤仁美

●クイズというユートピア
アマチュアクイズ大会文化 / 市川尚志
世界クイズ入門 / ワールドクイズインフォ
クイズとパズルと謎解き / 東田大志

●創作
クイズ大好き捜査本部――真夏のmissing link / 青柳碧人

●競技クイズの傍らに
7○3×の世界 / 杉基イクラ

●クイズ作家とは誰か
私は一生食っていけるのか? / 矢野了平
クイズ作家の「作家性」はどこに宿るのか / 日大介
クイズ番組の魔力――“間違える”というロマン / 戸部田 誠

●クイズ‐メディア史
クイズ番組の今昔 / 小川博司
クイズ・ショウと文学講師――一九五〇年代アメリカにおけるクイズ・メディア・人文知 / 河野至恩
「クイズに強い」とはいったいどういうことなのか?――クイズプレイヤーのテレビ史の試み / 太田省一
クイズ番組とテレビの果て / 遠藤知巳

●クイズの掛詞
「クイズ」とかけまして…… / 古今亭今輔
クイズと短詩形文学の定型をめぐって / 佐々木あらら
栄光学園、ハンダノビッチ、そしてロラン・バルト / 小川 哲

●クイズはなにをなすか
クイズの固定性と流動性 / 中田健太郎
クイズ番組のドラァグ・クイーン的解体 / 郡司ペギオ幸夫
答えは人生を変えない / さやわか
コンピューターとクイズの微妙な関係――質問応答システムの歴史から / 小山 虎

●クイズのフロンティア
広大無辺な地下世界をわれらに垣間見せる「地下クイズ」 / 松本博文
開かれた知識とその価値 / 篠原かをり

●That’s Q
問題がモンダイなのだ――問題学序説クイズ篇 / 山本貴光
日本仏教における「問答」の歴史と意味――徳一『真言宗未決文』を中心に / 亀山隆彦
質問を理解するとき、わたしたちはなにを理解しているのか?――質問の意味論入門 / 遠藤進平



●連載
私の平成史 6 / 中村 稔

●モノ・ローグ mono.logue*10
相槌 / 菊地信義

●詩
逆さまの船 他一篇 / 友理

●今月の作品
竹之内 稔・池田伊万里・梶谷佳弘・千種創一・酒井 創 / 選=和合亮一

●われ発見せり
「フィクトセクシュアル」という視座 / 松浦 優

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nbhd さん

    クイズプレイヤーたちのアツい文章に、「ジョジョ」っぽさを感じたぜ。伊沢拓司が「クイズの持つ『暴力性』と、その超克」で「知の格差の再生産」というクイズの宿命を論ずれば、徳久倫康は「競技クイズとは何か?」のなかで「どんなにクイズが強く見えるひとでも、たいしたことはない。クイズで対処しきれるほど、世界は貧しくない」と、その世界へと華麗に誘う。いちばんジョジョっぽさを感じたのは、田村正資「予感を飼いならす」だ。曰く「解答権を奪うためにはどうしたらいいのだろうか。答えは単純である。/答えがわかる前に押せばいい」。

  • 有理数 さん

    一冊まるごと「クイズ」特集の『ユリイカ』である。テレビや一般で活躍するプレイヤー、タレント、クイズ作家たちはもちろん、歌人、社会学、言語学、仏教学など様々な分野での論考が集う。正直さほど面白くない論考もいくつかあるが、全体を通して「クイズ」という営みそのものの歴史と、危険性、暴力性、そして面白さと無限の可能性が示唆されており、楽しく読んだ。世界のあらゆるものがクイズとなりうるし、人間はクイズと共に生きてきたと言っても過言ではないかもしれない。その広大な世界の片鱗が垣間見える一冊。

  • kenitirokikuti さん

    「特集 クイズの世界」。あんまり考えたことのないテーマだ。クイズダービー、アメリカ横断ウルトラクイズ、は見てたし記憶に残っている。95年から08年は冬の時代で、ヘキサゴンみたくアンチクイズ王型、芸能人の最低常識を問う、みたいなの。08年から、『高校生クイズ』が変わる(元はウルトラクイズの弟分な番組)。超難問型、「東大生」など。

  • manabukimoto さん

    ユリイカまさかの特集『クイズの世界』 テレビにおけるテレビ番組の歴史、競技クイズなるものの実態から「クイズと短詩形文学」「クイズと仏教」(問答の考察)などなど、森羅万象がクイズ絡みで語られる。 TBSラジオたまむすびの井沢拓司さんの「クイズの暴力性」の論考や東田大志さんの「クイズとパズルと謎解き」の違いなど、どの原稿も興味深かった。 中でも田村正資さんの「予感を飼いならす」というクイズの現象学的考察が秀逸。早押しクイズとは「人の話を最後まで聞くことなく、我先にと水を差す営み」。 クイズの世界の奥深さ!

  • Prussian_Blue さん

    クイズ論考も楽しかったんですが「地下クイズ」なる概念が衝撃でした...そうだよなテレビに出せないジャンルのクイズもあるよね。地下クイズベタ問集欲しい。最後の読者投稿の「紙誤」という詩がとても良かった。意外な収穫。あと小川哲の競技クイズの小説もし実現したら絶対面白いやつじゃん読みたい...「魔術師」が最高のマジック小説だったので...。

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