本盤は現在販売されておりませんが参考情報メモの為書き込みさせていただきますね。1973年結成されたウィーン・ムジーク・フェラインSQはVPOのCMキュッヒルがリーダーでベートーヴェン弦楽四重奏曲集他何枚かウィーン情緒ある演奏盤を出していたのに本盤同様廃盤に追い込まれているのは四重奏団分野でも(レーベル上の問題も含めて)競争が激しい事を物語っております。本盤はそのSQとクラリネットのP.シュミードルが50歳頃に収録したブラームスのクラリネット五重奏曲(1993年録音、タイム@11’48A10’41B4’30C8’27)とモーツァルトのクラリネット五重奏曲(1991年録音、同@8’49A6’38B7’27C9’16)であります。先ずモーツァルトの方が生きいきとしたアプローチで軽妙かつ深みあるモーツァルトの世界を演奏展開しております。第1楽章からやや生々しい録音が先述の如何にもウィーンという雰囲気を増長しております。ブラームスの方は割りとスッスッと進みブラームス晩年の憂いある諦観を表すイメージとは少し異なる様な感じ・・・この奏法は先のモーツァルトならぴったりとも思ったりしたり・・・第1楽章でとにかくこの雰囲気に迷っている内に結構高揚するクライマックスと寂しさの残る〆が気に入ったりしました。第2楽章での深い味わいのあるクラリネットが冴えて攻めにも転じます。本盤について結論的には私は余り深刻ぶらない演奏としてモーツァルトを含め素晴らしいランクにしたかったのです。シュミードルには以前新ウィーン八重奏団とのこの組み合わせ曲の演奏盤・・・ブラームスのクラリネット五重奏曲(1980年録音、同@11’50A10’37B4’38C8’56)とモーツァルトのクラリネット五重奏曲(1978年録音、同@9’15A7’03B7’45C10’03)・・・がありこちらの方は現役らしいですよ。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)