Step Right Up（さあ集まって！）〜作品集　ロジェ・ムラロ、ベンジャミン・シュウォーツ＆グルベンキアン管弦楽団

メンドンサ：Step Right Up（さあ集まって！）

1977年ポルトガル生まれの作曲家ヴァスコ・メンドンサの作品集。彼は作曲家としてスタートした時から「ドラマ、儀式、メカニズム」という3つの強迫観念に取りつかれており、これらは全て連動して自身の作品に影響を及ぼしていると語ります。このアルバムの作品は、全て自分自身への手紙のようなものであり、抽象的な概念と、実際の世界とのギャップを埋めるべく作曲したのだそうです。
　冒頭のピアノ協奏曲は、圧迫感を与えるピアノを単なる「音の出る機械」として捉えることで威圧感を克服しようとします。3つの部分で構成された『Group Together, Avoid Speech』はグルペンキアン管弦楽団の創立50周年記念の作品。9人の首席奏者たちのために書かれています。『Unanswerable Light』は瞑想的な作品。作曲家の亡くなった友人のための記念碑です。
　ピアノ協奏曲でソロを務めるのは名手ムラロ。普段は抒情的な演奏をするピアニストですが、ここでは一途にメカニカルな表現を追求しています。（輸入元情報）

【収録情報】
メンドンサ：
1. Step Right Up（さあ集まって！） (2018)
I. Joyful, Celebratory（喜び、お祝い）
II. Nostalgic, Somewhat Desperate（ノスタルジー、少しだけ絶望的）
III. Triumphant（勝利）

2. Group Together, Avoid Speech（グループ化、発言の回避） (2012)
I. Solemn, Assertive（厳粛、断定的）
II. Nocturnal（夜行）
III. Agitated（興奮した）

3. Unanswerable Light（こたえられない光） (2016)
I. Distant（はるか遠くへ）
II. Grave, Restrained（墓、拘束）

　ロジェ・ムラロ（ピアノ：1）
　グルベンキアン管弦楽団
　ベンジャミン・シュウォーツ（指揮）

　録音時期：2018年6月17-22日
　録音場所：Grande Auditorio, Calouste Gulbenkian Foundation, Lisbon, Portugal
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）
　世界初録音