アンリ・ミュレ:オルガン作品全集
パリ、モンマルトルのサクレ・クール寺院のすぐ近くで生まれた作曲家アンリ・ミュレ。寺院で働く父の助手としてハルモニウムの演奏を始め、パリ音楽院ではアレクサンドル・ギルマンとシャルル=マリー・ヴィドールに師事。その卓越した技巧は学生時代から賞賛を得ていました。その後はルイ・ニデルメイエールの音楽学校やスコラ・カントルムの教授も務め、後進の指導にあたりましたが、作曲に身を費やしたのはほんの15年ほどとされています。その間に数多くの作品を書いたとされますが、そのほとんどは焼却されてしまい、残されたのは、オルガン曲を中心に、何曲かのオーケストラ作品と声楽曲のみであるため、現在ではほとんど忘れられた存在です。
しかし、このアルバムで聴くことのできる彼の代表作『ビザンチン風のスケッチ』を始めとしたオルガン作品は、ワーグナー的な和声とドビュッシーを思わせる変幻自在な旋律に満ち溢れた魅力的な音楽で、彼の後輩トゥルヌミールが述べたように「偉大な中世の巨匠に比肩しうる芸術家である」ことを実証しています。(輸入元情報)
【収録情報】
ミュレ:
1. オルガンのための10の小品『ビザンチン風のスケッチ』
2. 宗教的瞑想
3. アンジェラス
4. 小オッフェルトリウム
5. Sortie douce
6. 祈り
7. 葬送のオッフェルトリウム
8. 聖ロザリオ祭日のための奉献唱
9. Carillon-Sortie
フリードヘルム・フランメ(オルガン)
St.Muhleisen-Orgel in der Stiftskirche, St.Anastasius und St.Innocentius zu Bad Gandersheim
録音時期:2015年5月1,2日、8月21,22日
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND