ミゲル・デリーベス

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そよ吹く南風にまどろむ

ミゲル・デリーベス

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784779126710
ISBN 10 : 4779126711
フォーマット
出版社
発行年月
2020年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
266p;20

内容詳細

裸で突然死した父に着物を着せようと奮闘する少年―「死装束」。既視感を追求して進んだその先に待っていたのは―「狂人」。大自然の中、父と子の情愛を描く―「クルミの木」。祖父と孫の人生、交錯しながらも、並行する―「レール」。20世紀スペイン文学の巨匠、ミゲル・デリーベスによる傑作集。デリーベス作品を特徴づける、自然、身近な人々、子ども、死のテーマが過不足なく融合した中・短篇4作品を所収。

【著者紹介】
ミゲル・デリーベス : 1920‐2010。20世紀のスペインを代表する作家の一人。『糸杉の影は長い』(1947)でナダル賞を受賞し文壇登場。自然の中で伸び伸びと生きる子どもたちを描いた『エル・カミーノ(道)』(1950)で確固たる地位を得た。以後、家族・子ども・自然・死をテーマに、独自のスタイルで数多くの作品を発表し、セルバンテス賞を始め、多くの文学賞を獲得した。活動時期はフランコの厳しい検閲(1940‐1975)と重なるが、検閲を巧みにかわし抵抗した『ネズミ』(1962)や『マリオとの五時間』(1966)もある。(上記の作品はすべて彩流社刊)

喜多延鷹 : 1932年長崎市生まれ。1956年東京外国語大学イスパニア語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • アン さん

    20世紀スペインの国民的作家による短、中篇集。裸姿で亡くなった父親に服を着せようと息子が思案する「死装束」、ある既視感の謎を追求しようとする「狂人」、クルミ叩きである老父が息子に仕事を教え込もうとする「クルミの木」、ボーイ長を夢みる祖父と弁護士を目指す孫の人生「レール」。家族の死に纏わるお話が多く、訳者あとがきにあるよう、著者のテーマ「子供、身近な人々、死、自然」が独特な世界観で描かれています。強迫観念、緊張や焦燥感。追い詰められながらも最後にはほっとし情愛を感じるお話もあり、不思議な余韻が漂う一冊。

  • あさうみ さん

    “ 死”を通して多彩な余韻をひく短編集。「死装束」無力な少年が父の死を通して、大の大人を思い通りに動かすため思考を巡らす…色々考えさせられる。マイベストは特に異常なまでの執着から、強烈な死と微笑ましい生に収斂するミステリー調で書き起こした「狂人」に心を射抜かれた。大好き。新刊嬉しいな…

  • Ayumi Katayama さん

    スペイン文学。表紙に惹かれて開く。裸のまま息絶えた父親に服を着せようと少年が奮闘する『死装束』。父は何故自殺したのか『狂人』。ダウン症の息子にクルミの実を採る方法を教えようとする父親『クルミの木』。弁護士を目指す孫のティムとボーイ長を目指す祖父のテオの二つの人生『レール』。

  • Naoko Takemoto さん

    私も『そよ吹く南風にまどろ』み、たくて手にしたが、そんなユルい世界ではなかった。メキシコには死者の祭りがあるが、ラテン世界のほうが"死"というものを、畏怖であり、崇高でり、日常であり、日本とは違う感じ方であることを思い知った。これが世界文学の醍醐味だろう。

  • 中海 さん

    上京してから積極的にスペイン映画を観たり、本を読んだり、スペインバルに行ってみたり、自分なりに接してきたつもりでいたが、なんというか、自分が見たいもの、イメージに合うもの、要するに取り入れたい物だけを都合良く当てはめてきていたようだ。この本を読んでみて、自分は何にもわかってなかったと感じた。最初はスペインっぽくないな、と思い、もっと発展途上のアフリカとか、ラテンアメリカっぽいと思ったが、いわゆる外の国から見て欲しくない、未開な土地柄の様子、飾らないありのままの雰囲気が出てしまっている作品のように感じた。

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