CD

Sym, 4, : Boulez / Cleveland O Banse(S)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
POCG10252
組み枚数
:
1
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

マーラー:交響曲第4番 ブーレーズ&クリーヴランド管弦楽団
1994年に交響曲第6番で開始された《ブーレーズ/マーラー・ツィクルス》の第6弾。今回はマーラーの交響曲中随一の愛らしい旋律美を持つこの作品に、“知性の人”ブーレーズがどのようなアプローチを見せているのかが気になるところ。また、同ツィクルス初の声楽付き交響曲という点にも注目です。  マーラーの交響曲としては異例に明るく、ハイドンやモーツァルトに比較されることもある簡潔な構成を持つ第4番は、第1番と並んで早くから愛好されてきた作品であり、1945年のワルター指揮による全曲スタジオ録音以降、数多くの録音が存在しますが、その簡潔さと、トロンボーンを欠くなど楽器編成が小さいこともあって、ユダヤ系に多く見られる濃厚主情派マーラー指揮者たちにとっては、いわば“地団駄を踏みにくい”、見せ場の少ない作品でもあり、また、マーラーにさほど積極的とはいえない指揮者が取り上げるケースも多く、しかも一応の成果を上げることが容易であるという点でも、マーラーの他の交響曲に比べれば演奏にきわだった差異が生じにくい“隠れた難物”と言えるのではないでしょうか。  にもかかわらず、いや、むしろそれゆえに、ブーレーズの緻密なアプローチは、それこそ“きわだった”成果を上げることに成功しているのです。 第1楽章  冒頭の明晰な鈴の音からして、ブーレーズの冷静なスタンスは明らかです。この鈴をわざとためらいがちに打たせたり、続く第1主題に細かいアゴーギクを施して思わせぶりな表情を持たせるといった、多くの指揮者たちがみせる常套手段は皆無。そのストレートで足早な進行はいささかそっけないと感じられるほどですが、対位法的要素が濃くなる展開部以降に本領を発揮、優れたバランス感覚がもたらす解析度のきわめて高いサウンド、細かなディテールまでも透けるように見渡すことができるテクスチュアの描出はまことに新鮮です。  ほんらい簡素なはずの旋律に濃厚な表情付けをおこなったり、特定のパートに肩入れして特徴を引き出そうと試みることなどは、室内楽的とも評されるこの作品の細密な構成を濁らせる不要な行為でしかなく、けっきょくは指揮者の自己顕示欲のあられもない行使に過ぎないことを、この透明な演奏は教えてくれます。 第2楽章  『友ハイン(死神)は演奏する』というマーラーのコメントに触発されてか、“怪鳥のごとき”叫声が錯綜するビックリ箱のような演奏に出くわすこともある第2楽章においても、ブーレーズの透徹としたスタイルは変わりません。もちろん、楽器間の対比は必要かつ十分に保たれ、偏りのないアプローチが細部音型をくまなくきわ立たせた結果、むしろ 不気味な雰囲気を醸し出すことに成功しています。なお、独奏ヴァイオリンはかつてのラトル盤と同様にノン・ヴィブラートで弾かれ、独特の効果を上げています。 第3楽章  第3楽章は、チェロによって歌い出される第1主題の純正な響きから、まず心をそそられます。旋律がヴァイオリンに引き継がれてからも平明さは保たれ、多くの指揮者がここぞとばかりに感情移入をおこなう箇所だけに、その純度の高さには目覚ましいものがあります。オーボエによる第2主題からも必要以上の湿度は注意深くとり除かれており、それでいて情緒にも不足しない絶妙きわまる表現には脱帽せざるを得ません。クリーヴランド管のクリアでシャープなサウンドが、ここで大きな貢献を果たしていることも言い落とせないところで、なぜブーレーズが、一般的にはこの作品によりふさわしいと考えられるウィーン・フィルではなく、複雑かつ難解なことで知られる第7番で見事な成果をおさめたこのオーケストラを起用したのか、その理由は第3楽章において明らかです。 第4楽章  第4楽章も実に繊細、不必要な騒々しさが強調されることはなく、早めのテンポの中にも、この楽章の清らかな雰囲気をいささかも傷つけまいとするデリケートなタッチが秀逸です。ソプラノ独唱を受け持つユリアーネ・バンゼも、天使=子供の歌という背景に捕らわれ過ぎない率直さに好感が持てます。妙な作り声による演出など一切おこなわない音楽 的な歌唱は、ブーレーズの意図に十全に沿ったものと言えるでしょう。

内容詳細

クリーヴランド管はブーレーズにとって最も気心の知れたオケなのかもしれない。デジタル的解析度をもつ鮮明な描出力にまずゾクリ。しかもマーラー特有のエグさやアクが、洗練されたリリシズムに置き換えられている。何だか美形に修正された写真のよう。(弘)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

総合評価

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ブーレーズがDGで録音したマーラー全集中...

投稿日:2013/05/17 (金)

ブーレーズがDGで録音したマーラー全集中では、最もすんなりと「ブーレーズ的演奏」として聴き手に受け入れられている盤であろう。1〜3楽章でしばしば新ウィーン学派の響きが聴こえるし、第2楽章のソロ・ヴァイオリンの無機質な不気味さも際立っている。それでいて、クリーヴランドの純化された音色は、第1楽章第2主題では陽光射す清新な美を聴かせる。第3楽章の弦楽合奏の静謐な美は、初期ウェーベルンのさわやかさだ。唯一の難点が、第4楽章のソプラノがヴィブラート過剰で興ざめなことだ。古来、アメリングやポップが起用されてきたパートに、この歌手を連れてきたのは誰なのだろう?どうもブーレーズは歌手の声質や歌唱スタイルと曲との相性に無関心な傾向があるように思える。この歌唱で星1つ減点。

ニャンコ先生 さん | Tochigi | 不明

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ここんとこいろんな指揮者でこの曲を聴きま...

投稿日:2011/08/28 (日)

ここんとこいろんな指揮者でこの曲を聴きましたので、アプローチの違いなど、はっきりと感じ取れます。ブーレーズのこの演奏、意外にも精妙な「歌」にこだわった、メロス志向が前面に出たものとなりました。あ、でも、そう言えば、第8番でも同じようなアプローチだったな。妙に理屈をこかず、マーラーの叙情性に素直に従った、そんな演奏で、これはこれで結構ではないでしょうか。但し、嫋々と歌うのではなく、ポルタメントにこだわりながら、やや細身の歌を聴かせます。クリーヴランド管弦楽団、見事な優秀性を誇示しております。バンゼの歌は特に何もなし。総じて、大変な高水準な演奏ですが、聴き手を酔わせ引き付ける魅力に欠けるという感は否めません。なので、ちょっと辛い点をつけておきます。ぜいたくな悩みではあります。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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このディスクが出た少し後でしょうか,ザル...

投稿日:2010/07/31 (土)

このディスクが出た少し後でしょうか,ザルツブルクでウィーン・フィルを振った演奏を聞く機会に恵まれました.ソロはラーションだったかな.ビロードのような滑らかな音がオーケストラから出てきて,第1楽章が終わったあとはため息が出るほどでした.美しい.ブーレーズの演奏は,オケの音色を輝かしくしていました.4番にはまさにぴったりの演奏でした.ディスクはクリーヴランドですが,こちらはやや冷ややかな美しさです.

avanti さん | NETHERLANDS | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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