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Sym, 7, : Rattle / Bavarian Rso (2024)

Mahler (1860-1911)

User Review :4.5
(4)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
900225JP
Number of Discs
:
1
Label
:
Format
:
CD
Other
:
Limited,Import

Product Description


限定盤
謎、錯綜、狂騒・・・
マーラーの自信作にして屈指の問題作をラトルとバイエルン放送響が隅々まで照らし出す


壮大で悲劇的な第6番に続けて完成させた交響曲第7番についてマーラーは、コンサートの主催者に「自分の最上の作品」と書いて推薦し、初演は実際に成功を収めたものの、やがてこの曲が複雑すぎると感じるようになります。その難解さを和らげるために彼は第2楽章と第4楽章に「夜の音楽」と名付けましたが(作品全体にかかる「夜の歌」は第三者が付けたもの)、妻アルマに対しては、この作品で「重要なのは、落ち着くことのない生とひたむきな努力を通して人間が何になるのかだ」と書いています。楽想として陽気、呑気、畏怖、歓喜と狂騒が入り混じり、ギターやマンドリンといった近代交響楽には稀な楽器が加わり、楽曲の展開も論理を逸脱して迷走するかに見えつつ、最後に輝かしい大団円を迎えるこの曲こそ、マーラー自身の「落ち着くことのない人生とひたむきな努力」のイメージかもしれません。
 マーラーの演奏で際立って高い評価を得て来たラトルは、この曲においても1991年にバーミンガム市響を指揮して録音したEMI盤が画期的な名盤として高く評価されています。そこでは、千変万化する楽想や複雑な構造を単純化することなく明晰に処理し、決してわかりやすくはない80分近い大作において、圧倒的な説得力を持つ演奏を展開しました。ベルリン・フィルの歴代首席指揮者によるマーラー:交響曲全集でも第7番にラトルの演奏(2016年)を充てていることも、その楽曲理解と指揮の卓越さの証。バイエルン放送響との初の来日公演で取り上げることからも、自信のほどがうかがわれます。世界最高水準のオーケストラと評価され、ラトルの解釈を献身的に音にする楽団とのライヴ盤に注目です。

※初回限定盤(数量限定生産)に限り、原盤ブックレットに解説の日本語訳が掲載されます。(輸入元情報)

【収録情報】
● マーラー:交響曲第7番ホ短調『夜の歌』


 I. Langsam. Adagio - Allegro risoluto, ma non troppo
 II. Nachtmusik I. Allegro moderato
 III. Scherzo. Schattenhaft - Trio
 IV. Nachtmusik II. Andante amoroso
 V. Rondo-Finale. Tempo I (Allegro ordinario) - Tempo II (Allegro moderato, ma energico)

 バイエルン放送交響楽団
 サー・サイモン・ラトル
(指揮)

 録音時期:2024年11月6-8日
 録音場所:ミュンヘン、イザールフィルハーモニー・イン・ガスタイクHP8
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

 来日記念盤
 初回限定生産(日本語解説付き)


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Comprehensive Evaluation

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演奏時期が近いハーディングとこのオケとの...

投稿日:2025/08/22 (金)

演奏時期が近いハーディングとこのオケとの演奏(配信で視聴)と聴き比べてみると、ラトルが如何に小手先で音楽を不自然に弄繰り回しているかが分かる。ハーディングのような作品への強い共感が決定的に欠けている。何れの演奏もオケは上手いが、熱量が明らかに違う。なぜハーディングでなくラトルだったのか?未だに納得できない。

Abbadian さん | 東京都 | 不明

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バイエルン放送響とのマーラー三枚目だが、...

投稿日:2025/02/21 (金)

バイエルン放送響とのマーラー三枚目だが、これまでの二枚には全く感心しなかった。9番はバーンスタイン/ベルリン・フィルのような一期一会の演奏じゃあるまいし、こんなに傷のあるライヴを無修正のままCDにするという神経がそもそも理解できない。6番はベルリン・フィルとの最初のライヴ(1987)がラトルのベストで、その後は録音を繰り返すたびに悪くなるばかり。けれども、7番だけは別で、録音するたびに良くなってゆく。彼にとって特別に相性のよい曲なのだろう。今回の新機軸は弦楽器のフレージングの使い分けで、「普通」のフレーズの他に、故意にアインザッツをずらした「ぼかし」、きわめてシャープな「鋭角」のフレーズを意図的に使い分けている。キリル・ペトレンコの7番(特にベルリン・フィルとの方)では、光が当たるべきすべての声部に等しく光が当たっているのに対し、こちらはハイライトとぼかしの使い分け。あちらが鮮麗なCGアニメとするなら、手仕事の肌理が細かいセルアニメといった印象。曲との相性で言えば、6番はペトレンコが絶対有利だが、7番なら好みの問題。 さらにこの曲、第4楽章と第5楽章の間に断絶のある作品だと私は理解していたが、この演奏では、終楽章は能天気な乱痴気騒ぎにとどまらず、ここにも「夜」(あるいは「狂気」)の音楽が入り込んでいるようだ。日本のオケでは2023年4月の大野/都響がそういう方向を目指した秀演だったが、全五楽章の統一を感じさせるような演奏になっている。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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昨年日本で行われたオーケストラ・コンサー...

投稿日:2025/02/18 (火)

昨年日本で行われたオーケストラ・コンサートで多くの人がベストにあげたのがラトル/バイエルン放送響のマーラー7番。私もそう思う。そして東京公演がテレビで放映され、ラトルのインタビューもあった。ラトルによるとベルリン・フィルとバイエルン放送響で同じドイツのオケでここまで違うのかと本当に驚いたそうだ。実際リハーサルを見てもたしかに違う。ベルリン・フィルの団員は都度ラトルの解釈を吟味し聞き流す。バイエルンはラトルに対して「サイモン、もう一度やりたいんだけど」と気軽に問いかける。マエストロとは呼ばない。ラトルも嬉しそうだ。インタビューでのラトルの解説も、思わず、そう、そういう曲なんだと声を出しそうになった。そのアイデアは演奏に存分に生かされている。ラトルはコラージュ的に分裂する楽想を面白くて仕方がない様子で振りオケもそれに乗る。このCD録音は日本公演直前のものなので解釈はほぼ一致しており、録音も優秀。ただ、ラトルの指揮を見れたほうが面白いのも事実。それでもこれは7番のベストを争う名演であると思うし、現ベルリン・フィルのシェフ、ペトレンコが州立劇場オケを振った7番よりはるかに読みは深く納得させられる。

フォアグラ さん | 愛知県 | 不明

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