CD 輸入盤

交響曲第6番『悲劇的』 ボンガルツ&ライプツィヒ放送響(1969ステレオ)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SSS0053
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD

商品説明

ハインツ・ボンガルツの芸術シリーズ第1弾

ハインツ・ボンガルツ(1894-1978)は、旧東ドイツ指揮界の重鎮でしたが、アーベントロートやコンヴィチュニーに比べると録音には恵まれておらず、交響曲ではブルックナーの第6(廃盤)、ドヴォルザークの第7、ハイドンの94番(廃盤)、ラフマニノフの1番(廃盤)、ヒンデミットの画家マティス(廃盤)、ベートーヴェンのウェリントンの勝利、管弦楽曲では、ベートーヴェンのエグモント全曲、コダーイのオケコン(廃盤)、ブラームスのセレナーデのほか、レーガーやヒンデミットの作品くらいしかありませんでした。
 中ではトランペットの強奏が度肝を抜くブルックナーが個性的な演奏として有名で、ドヴォルザークの7番も重厚な名演でしたが、ヒンデミットやレーガーはさらに世評が高く、ボンガルツの芸風が後期ロマン派作品により合致していたとみる向きも多いのではないかと思われます。その意味でも、今回のマーラーの登場は非常に興味深いところです。
 また、日本では知られていないだけで、ボンガルツは作曲家としても数多くの作品を残し、中には歌曲集『日本の春』などという珍品もあったとか。
 ドレスデン・フィルの首席指揮者を長く務め、幅広いレパートリーと熱心な指導で能力を飛躍的に向上させ、ドレスデンでは『コンサートのフィルハーモニー』の評価を決定的なものとしました。自身は、ドレスデン、ベルリン、ライプツィヒの音楽の都を往復し、精力的な活動を展開しました。
 今回のリリースは、その真価をまざまざと見せ付けるステレオ録音による演奏ばかりで、明確さを意図したリズム処理と重厚なパート・バランスの中で、ときに効果的なパート強調をおこない、さらに、鮮烈なアゴーギグを多用することによって、非常にくまどりのはっきりした音楽づくりが志向されています。


SSS0053-2
マーラー:交響曲第6番『悲劇的』
ボンガルツ指揮ライプツィヒ放送響
ドレスデン・フィルは戦前からマーラー演奏に積極的で、シューリヒト、クレンペラーらを招いて重要な演奏を繰り返しました。ボンガルツも主要な曲をほとんど演奏しております。演奏は、ボンガルツらしいエッジのはっきりした鮮やかなもので、テンポ、音量変化も自由自在。肺腑を抉るような底力、感情をぶちまけたようなテンペラメントにも事欠きません。旧東独のマーラー指揮者というとテンシュテットですが(ボンガルツ時代のドレスデン・フィルにも繰り返し客演)、ボンガルツにも共通するマーラー美学があります。
 録音年代にご注目下さい。東ドイツのステレオ録音としてはごく初期のものです。同時期のマーラー指揮者ケーゲルを差し置いてのライプツィヒ放送響とのスタジオ・セッション。第1楽章提示部の反復は無し。第2楽章にアンダンテ、第3楽章にスケルツォを置き、第4楽章のハンマー・ストロークは2回。しかも素材には金属を使用しているようで、1度目はかなり鋭角的な音がします。音質良好なステレオ録音。

■マーラー:交響曲第6番『悲劇的』
ハインツ・ボンガルツ指揮ライプツィヒ放送響

1969年6月30日、ライプツィヒ・ベタニア教会における放送用スタジオ録音

総合評価

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考え抜かれたドラマが粛々と進行するマーラ...

投稿日:2006/11/26 (日)

考え抜かれたドラマが粛々と進行するマーラー。殊更、力瘤を入れたところがありません。しかし、ここぞという場面では、エネルギーを思い切って炸裂させるのです。 アルマの主題がこれほどに深く、訴えを持って高らかに歌われた演奏を他に知りません。もう、ここを聴くだけで、居ても立ってもいられなくなります!必要とあらば内声部をレントゲンの様に浮かび上がらせたり、初めて聴く様な部分が頻出するのです。 この演奏は、決して奇を衒ったものではありません。極めて高い次元でボンガルツがマーラーを再構築して見せてくれるのです。

William Kapell さん | Tokyo | 不明

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暗いマラ六。昨今のマラ6録音では、存外に...

投稿日:2006/01/09 (月)

暗いマラ六。昨今のマラ6録音では、存外にあっけらかんとした響きのものが多く、いわゆる情念系のバーンスタインやテンシュテットにおいても「黒っぽい」というようなマラ6となっている。そんななか、このボンガルツのマラ6は、ほの暗い凝縮された響きの底から慟哭が聴こえてくるような「闇の中の悲劇」と言った風情がある。マーラーの悲劇というのは、こんなにも暗く不安なものだったのか!

意外によかった。 さん | 東京 | 不明

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ボンガルツの録音は以前、ブルックナーの6...

投稿日:2005/04/18 (月)

ボンガルツの録音は以前、ブルックナーの6番を聴いてかなり感心した。このマーラーも、別段力こぶが入っているわけではないが、しっかりした足取りで着実に進む。ややオーケストラが非力だが、気になるほどではない。録音状態はまずまずよく、遅めのテンポを維持した安定した演奏だ。

七海耀 さん | さいたま市 | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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