CD

交響曲第4番 朝比奈 隆&大阪フィル、樋本 栄(1968年)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
TBRCD0010
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

朝比奈隆初のレパートリー!
マーラー交響曲第4番登場!

ついに封印が解かれました! 朝比奈初のレパートリー、マーラー交響曲第4番の登場です。朝比奈がその生涯にこの曲を指揮したのは1968年の2回(3回とも言われております)だけでした。
 しかし演奏内容は、朝比奈がなぜこの曲をレパートリーから外してしまったのか理解に苦しむほど素晴らしいものです。
 第1楽章展開部クライマック豪快さは、60歳になったばかりで気力体力共に充実していた巨匠のエネルギーをいやというほど見せ付けます。そして21分をかけて丹念に歌いこまれた第3楽章では、美と恐れの両立した演奏が繰り広げられ、当演奏の白眉と言える内容となっています。楽章終わりの雷鳴をあらわす激しい部分の迫力にも凄まじいものがあり、自然の脅威を強大に示しているのが印象的。
 音は残念ながらモノラルですが、放送用収録のため、周波数レンジやダイナミック・レンジは十分な水準に達しており、テープの保存状態も良好だったため、マーラー作品の鑑賞にも問題のないクオリティが保たれています。なお、マスタリングはドイツのWEITBLICKレーベルでおこなわれています。

【ヘンリー・フォーゲル(元シカゴ響総裁)の解説より】
朝比奈の演奏がすばらしいのはあらゆるものを把握して表現している点である。朝比奈の指揮ぶりについてよく知っている人たちはアダージョの最初のパートで美しく内面を見つめるような演奏を予想するところだが、楽章の終わり、クライマックスの爆発における獰猛な様にびっくりするかもしれない。マーラーのスコアでは多くの箇所で記載されているが、しばしば控えめに演奏されてしまうポルタメント(ある音から次の音へスライドしていく)を実に効果的に使って、朝比奈は鋭く辛辣で奥深い感情をすみからすみまで付け加えていく。そしてスケルツォの恐ろしさで身震いするような低音(表面からかなり離れて下方にあるわけでは決してない)はこの解釈からすればはっきりと明確に奏でられる。

【収録情報】
マーラー:交響曲第4番ト短調

 樋本栄(ソプラノ)
 大阪フィルハーモニー交響楽団
 朝比奈隆(指揮)

 録音時期:1968年9月2日
 録音場所:東京文化会館(大阪フィル第7回東京定期演奏会)
 録音方式:モノラル(ライヴ)
 音源提供:朝日放送
 エンジニア:幸西徹昌

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
4
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
「提灯持ちがブルックナーばかり褒め、それ...

投稿日:2011/07/23 (土)

「提灯持ちがブルックナーばかり褒め、それにつられてバカなファンがブルックナーは素晴しいがマーラーは…などと口真似をしていたので、自然と演奏機会が減っていっただけなのではないでしょうか」だとふざけんな!人をけなすにしても「バカ」とはなんだ?俺は朝比奈隆が東京交響楽団を振ったマーラーの9番の実演を東京文化会館で聴いたが、本当に素晴らしい演奏だった。特に第4楽章のアダージョは今想い出しても涙が出てくるほどの素晴らしさだ。後日キング・ファイアーバード・レーベルから大フィルとのLIVE盤が発売されたが、大フィルとの演奏よりも数段優れた演奏だった。ただ山田一雄やバーンスタイン(NHKホールでイスラエル・フィルとの9番を聴いたが平凡な演奏。隣のカップルの男が涙を流していたのには呆れた)のような、粘っこい、ユダヤ臭さは全く無く、やはりブルックナーを演奏する際と同様、透明感があり、美しいながらも劇的な演奏であった。ベートーヴェンを振ってもどこかブルックナーの響きが感じられるので、本来根っからのブルックナー指揮者なのだろう。それを自らも感じ、晩年本当に振りたい曲、作曲家を絞り込んだ際に自然とマーラーを振る機会が減る、またはマーラーの楽曲の中で振りたい楽曲が絞られていったのだろう。だからと言って朝比奈隆のマーラーが良くないなどと言う声は聴いたことが無いが、どこの誰がそのようなことを口にしたのだ?だいたいオーストラリア人がどれだけ朝比奈隆を聴いてきたのだ?実演を聴いたことがあるのか?ちょっとかじった程度で人を「バカ」呼ばわりするんじゃねぇよ!カンガルーでも食ってろ!!

拝一刀 さん | 千葉県 | 不明

3
★
★
★
★
★
朝比奈のマーラーはブルックナーよりも名演...

投稿日:2010/11/15 (月)

朝比奈のマーラーはブルックナーよりも名演率が高いと個人的には思います(2割対5割くらいの違いですが)。提灯持ちがブルックナーばかり褒め、それにつられてバカなファンがブルックナーは素晴しいがマーラーは…などと口真似をしていたので、自然と演奏機会が減っていっただけなのではないでしょうか。この4番は7番や3番と並ぶ朝比奈のマーラーの名演。まさに画期的な発掘です。大フィルの演奏も実に立派で、録音技術の高さでお化粧された90年代よりもいい音がしているくらいです。録音は一部ややこもり気味になる所がありますが予想よりも良好。朝比奈ファン以外にも聴いてほしい名演です。

Theta さん | AUSTRALIA | 不明

2
★
★
★
★
★
朝比奈には、最晩年の名演の数々に鑑みれば...

投稿日:2010/10/03 (日)

朝比奈には、最晩年の名演の数々に鑑みれば、どうしてもブルックナー指揮者としてのイメージを拭い去ることはできないが、彼の累次の演奏記録を見ると、マーラーの交響曲も第1番を除いて、相当回数演奏していることがわかる。CDも、これまでのところ、第2、第3、第6、第7、第8、第9及び大地の歌が発売され、そのうち何曲かは複数の音源が発売されている。本盤の第4は、朝比奈のマーラーの第4としてはじめて世に出るものであり、その意味でも大変貴重な記録であると言える。モノラル録音であり、音場がいかにも狭いのが玉に傷ではあるが、演奏内容は、壮年期(この演奏時は60歳)の朝比奈ならではの剛毅な名演と評価したい。まずは、全体の厳しい造型美。マーラーの交響曲の中でも、最も古典的様式をとどめている作品だけに、こうした造型を重んじるアプローチは大正解。もう少し踏み外しがあってもいいと思う箇所も散見されるが、ブルックナー指揮者である朝比奈にそれを求めるのは酷というものだろう。それでも、第3楽章のゆったりとしたテンポによる深沈たる情感溢れる味わいは、後年の大巨匠朝比奈を彷彿とさせる至高の音楽に仕上がっている。終楽章の樋本のソプラノは、録音のせいもあって、朝比奈の重厚な指揮と比較するとやや軽妙に過ぎる気もするが、同曲の演奏全体の価値を減じるまでには至っていない。朝比奈のマーラーの交響曲の遺産として、今後発売の可能性が残っているのは第5だと思うが、マスターテープが著しく損傷していて、発売が厳しいと聞いた。何とか最新の技術を用いてCD化し、発売にこぎつけて欲しいと思っている聴き手は私だけではあるまい。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

0

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

プロフィール詳細へ

マーラー(1860-1911)に関連するトピックス

交響曲 に関連する商品情報

おすすめの商品