CD 輸入盤

交響曲第10番〜アダージョ、『子供の不思議な角笛』 ブーレーズ&クリーヴランド管弦楽団

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4779060
組み枚数
:
1
レーベル
:
Dg
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

ブーレーズ/マーラー10番アダージョ&『角笛』
『角笛』初録音&第10番は40年ぶりの再録音!

マーラーの交響曲全曲録音を完成したブーレーズによる歌曲アルバム第2弾。組み合わせとして交響曲第10番のアダージョが収録されているのが注目されるところ。マーラー生誕150周年にふさわしい注目盤の登場です。

【交響曲第10番】
マーラーが交響曲第10番に本格的に着手したのは1910年夏のことで、その年のうちに作品の骨格にあたる全5楽章の略式総譜を書き上げ、第1楽章全体と第2楽章、および第3楽章の一部はスケッチの形でオーケストレーションも施されました。この年の7月から9月にかけてのマーラーの身辺は波乱に満ちたもので、第10番の作曲に取り掛かった直後の7月に愛妻アルマの不倫が発覚し結婚生活最大の危機を迎え、マーラーは精神的に不安定な状態に陥り、そのため8月末には精神分析の創始者として有名なフロイトを訪ねて診察を受けています。
 また9月にはミュンヘンで交響曲第8番『千人の交響曲』(この作品はアルマに捧げられています)の初演を指揮し、作曲家マーラーとして空前絶後の大成功を収めますが、これが最後の自作の初演となりました。
 こうした時期に作曲が進められた第10番は、それまでの作品以上にマーラーの個人的な生活の影響が色濃く反映されているようで、特にアルマへの愛と苦悩が交錯した複雑な感情が大きな影を落としているのではないかと考えられています。
 1911年5月18日にマーラーはこの世を去り、第10番は未完成のまま残されました。その後多くの作曲家や研究者たちの手によって紆余曲折を経ながら、この作品の補筆完成の試みが続けられ現在に至っているわけですが、ブーレーズは一貫して、完成された第1楽章のみ演奏するという立場をとっています。

【二人の人気歌手】
マグダレーナ・コジェナーは、1973年チェコ生まれのメゾソプラノ歌手。古楽を中心に近代作品までとりあげる彼女は、実演ではマーラーの『リュッケルト歌曲集』や『角笛』に加え、交響曲第2番『復活』なども歌っていますが、録音はこれが初めて。メゾソプラノの落ち着いたトーンと、コジェナーならではの表現力豊かな歌唱が期待できます。
 深く柔らかい美声とコントロールの効いた緻密な歌唱に定評のあるバリトン、クリスティアン・ゲルハーヘルは1969年ドイツの生まれ。歌曲の分野では偉大な成功を収めたゲルハーヘルには、すでにマーラーの録音が3種類あります。中でも注目されるのは、ケント・ナガノとの『大地の歌』で、意味深い歌唱が素晴らしい聴きものとなっていました。なお、彼は2009年に『角笛』の中の4曲をピアノ伴奏で録音していましたが、今回はそれらはすべてコジェナーが歌っているため、どれも初めての録音となります。

【角笛の世界】
マーラーの交響曲第2・3・4番は、歌曲集『子供の不思議な角笛』との素材の引用関係から「角笛交響曲」とグルーピングされることもあり、そのこともあってか、ふだん歌曲を聴かない交響曲ファンにも知名度が高いのがこの歌曲集『子供の不思議な角笛』です(ちなみに後に書かれた交響曲第5・6・7番は、『リュッケルト歌曲集』と旋律の引用関係があるため、「リュッケルト交響曲」とグルーピングされることもあります)。

【ドイツの民衆の思いを反映した詩】
曲名は、ドイツの詩人アルニムとブレンターノが編纂した民謡詩集『子供の不思議な角笛』に由来するもので、マーラーはこのドイツの民謡に使われた詩を集めた詩集を大変好んでいました。実際、1888年から1901年にかけての13年以上に渡ってはまり込んで作曲に取り組み、そのため、交響曲にも影響が現れているというものです。
 ゲーテもその素朴な美質を称えたという詩集『子供の不思議な角笛』は、ドイツの民衆が生活の中で培った死生観や自然への思いが反映されたもので、マーラーはそれらのテキストからイメージを大いに膨らませ、豊かな表情を湛えた音楽を書き上げたのです。
 それまでの歌曲の常識から大きく逸脱した多彩で雄弁なオーケストラの伴奏は、詩の示す嘆きや喜びといった情感を、ときに退廃的なまでの雰囲気の中に表すことによって、よりインパクトの大きなものにしています。

【歌曲収録曲について】
歌曲集『不思議な子供の角笛』は、通常、1899年に出版された12曲のことを指し、アルバムとして録音する場合には、これに詩集『子供の不思議な角笛』をテキストとする『若き日の歌』の中の9つの歌曲、および交響曲の3つの楽章という12曲の中から選ばれて組み合わされるケースもありますが、今回のアルバムでは、オリジナル通りの12曲を収録しています。(HMV)

【収録情報】
・マーラー:歌曲集『子供の不思議な角笛』全曲
 「番兵の夜の歌」[5:29]
  クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)

 「無駄な骨折り」[3:00]
  マグダレーナ・コジェナー(メゾソプラノ)

 「不幸なときの慰め」[2:53]
  クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)

 「この歌を作ったのは誰だろう?」[2:21]
  マグダレーナ・コジェナー(メゾソプラノ)

 「この世の生活」[2:45]
  マグダレーナ・コジェナー(メゾソプラノ)

 「死んだ鼓手」[6:37]
  クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)

 「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」[3:35]
  クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)

 「ラインの伝説」[3:29]
  マグダレーナ・コジェナー(メゾソプラノ)

 「塔の中の囚人の歌」[4:29]
  クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)

 「美しいトランペットが鳴り響くところ」[7:00]
  マグダレーナ・コジェナー(メゾソプラノ)

 「高い知性への賛美」[2:38]
  マグダレーナ・コジェナー(メゾソプラノ)

 「少年鼓手」[4:56]
  クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)

・マーラー:交響曲第10番〜第1楽章アダージョ [24:04]

 クリーヴランド管弦楽団 
 ピエール・ブーレーズ(指揮)

 録音時期:2010年2月12〜13日
 録音場所:セヴェランスホール、クリーヴランド 
 録音方式:デジタル

収録曲   

  • 01. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Der Schildwache Nachtlied
  • 02. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Verlor'ne Muh
  • 03. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Trost im Ungluck
  • 04. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Wer hat dies Liedlein erdacht?
  • 05. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Das irdische Leben
  • 06. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Revelge
  • 07. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Des Antonius von Padua Fischpredigt
  • 08. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Rheinlegendchen
  • 09. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Lied des Verfolgten im Turm
  • 10. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Wo die schonen Trompeten blasen
  • 11. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Lob des hohen Verstandes
  • 12. Gustav Mahler - Songs from "Des Knaben Wunderhorn" - Der Tamboursg'sell
  • 13. Gustav Mahler - Symphony No.10 in F sharp (unfinished) - Adagio

総合評価

★
★
★
★
★

4.5

★
★
★
★
★
 
3
★
★
★
★
☆
 
2
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
ブーレーズのマーラーは少しづつ全部聴いた...

投稿日:2012/06/30 (土)

ブーレーズのマーラーは少しづつ全部聴いたのだが、どうしても何か足りない感じがあってなじめなかった。ストラビンスキーやドビッシー、ラベルまではブーレーズの精緻な演奏の利点が勝るのだが、マーラーは喜怒哀楽のような感情がないと楽しめない。結局マーラーはロマン派の側に属する曲なのだ、というのが結論かな。

フルシチョフ さん | 東京都 | 不明

0
★
★
★
★
★
これほど美しくて流麗なアダージョをマーラ...

投稿日:2010/10/17 (日)

これほど美しくて流麗なアダージョをマーラーが遺作として残してくれたことに我々は感謝しなくてはなるまい。ブーレーズのライブ演奏は神がかっているほどひたすら美しい。

KS さん | 兵庫県 | 不明

0
★
★
★
★
★
ブーレーズは、15年もの長きにわたってマ...

投稿日:2010/10/02 (土)

ブーレーズは、15年もの長きにわたってマーラーの交響曲全集の録音に取り組んできたが、本盤は、その最後を飾るものである。正に、有終の美を飾る名演として高く評価したい。全集の最後を、未完の交響曲第10番で終えるというのも、いかにもブーレーズらしい。ブーレーズのマーラーは、若き日の前衛時代ではなく、むしろ角の取れたソフト路線が顕著となった時期の録音だけに、純音楽的なアプローチでありながら、比較的常識的な演奏に仕上がっていることが多いように思う。そのような中で、今回の第10番は、もちろん、若き日のブーレーズのような切れ味鋭い前衛的な解釈が全体を支配しているわけではないが、近年のブーレーズに顕著な好々爺のような穏健的な解釈ではなく、むしろ、曲想を抉り出していくような冷徹とも言えるアプローチをとっている。それ故に、甘さを一切配した、若き日のブーレーズを彷彿とさせるような名演に仕上がっていると言える。テンポがやや早めなのも、こうした傾向に拍車をかけており、私見ではあるが、ブーレーズが、マーラーの交響曲へのアプローチの仕方を、この第10番において漸く見出すことができたのではないかと思うほどだ。併録の「子供の不思議な角笛」は、第10番とは異なり、いかにも近年のブーレーズらしい穏健な解釈であるが、コジェナーやゲアハーヘルの独唱と相まって、ゆったりとした気持ちで音楽を味わうことができるのが素晴らしい。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

8

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

プロフィール詳細へ

マーラー(1860-1911)に関連するトピックス

声楽曲 に関連する商品情報

おすすめの商品