CD 輸入盤

交響曲全集(第1番〜第10番全曲) シャイー&コンセルトヘボウ管弦楽団、ベルリン放送交響楽団(12CD)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4756686
組み枚数
:
12
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

1986-2004年デジタル録音。柔軟で弾力のある響きと多彩な音色表現を軸に、巨大編成のオーケストラを要するマーラー作品の魅力を他のどんな指揮者とも異なる視点から明らかにするシャイーのマーラー演奏。最初の第10番以降の9曲を担ったコンセルトヘボウ管弦楽団の見事な演奏能力、伝統に培われた語彙の豊かなサウンドも手伝って、数ある競合盤の中でもきわだって個性的な光を放っていると言えるでしょう。

 シャイーは1988年にコンセルトヘボウ管弦楽団の音楽監督に就任して以来、緊密なアンサンブル、高度な技術という伝統に加え、思い切った色彩表現の感覚を同オケに植え付けてきましたが、その成果がもっとも顕著に、そして効果的にあらわれているのがこの一連のマーラー録音だったのではないでしょうか。思えば、ベルリン放送交響楽団を指揮した第10番から既に、客観的なアプローチながら秀麗に旋律を歌わせた美演をものしていたシャイーでしたが、コンセルトヘボウに移ってからはその特徴をより押し進め、独自のマーラー観を明確に打ち立てることに成功したと言っていいでしょう。

 そのことは、コンセルトへボウとの最初の録音である第6番から既に明らか。その音楽の激烈さに捉われがちな第4楽章から、これほど多様な色彩と豊富な音響の陰影を引き出してみせた演奏は他にないと言いたくなるほどで、ユダヤ系の指揮者による情念傾注型のアプローチや、ブーレーズに代表されるスタティックな解釈ともまったく異なる“シャイーのマーラー”をはっきりと表明しています。
 その美質がさらに見事な成果を挙げているのは、やはり第3番と第4番でしょう。特に第3番は、金管楽器、木管楽器はいうに及ばず、弦や打楽器、声楽までもがソロにトゥッティに大活躍する、ある意味でオーケストラの表現力をうらなう試金石のような面白さも持ち合わせた作品でもあり、まさに選り取りみどりの果実を次々とほおばるような幸福が最初から最後まで連続する、シャイー&コンセルトヘボウならではの表現が秀逸の一言です。

 また、特に第5番に顕著なメリハリの効いた劇的な音楽進行の効果も忘れがたいところで、このあたりはオペラに秀でたシャイー生来の特質の発露と言うべきでしょう。
 録音がきわめて優秀なことも、この全集の大きなポイントです。名ホールの誉れ高いコンセルトヘボウの豊麗な響きを積極的に取り込みながら、金属打楽器の特徴的な響きや木管ソロの深み等を実に繊細かつ明晰にキャッチする名人芸的なレコーディングは、さすがデッカとしか言いようがありません。第6番終楽章での強烈過ぎるハンマーの打撃、第3番終楽章のコーダでのバス・ドラムの豊かな拡がり、録音至難とされる第8番での広大な音場再現等々、オーケストラそれ自体の素晴らしい響きも相まって、“ホールもまた楽器である”という言葉の意味を改めて噛み締めさせる見事さです。

 交響曲第1番ニ長調『巨人』(録音:1995年5月)
 交響曲第2番ハ短調『復活』(2001年11月) 
 交響曲第3番ニ短調(2003年5月)
 交響曲第4番ト長調(1999年9月)
 交響曲第5番嬰ハ短調(1997年10月) 
 交響曲第6番イ短調『悲劇的』(1989年10月)
 交響曲第7番ホ短調『夜の歌』(1994年4月)
 交響曲第8番変ホ長調『千人の交響曲』(2000年1月)
 交響曲第9番ニ長調(2004年6月)
 交響曲第10番[クック第3稿第1版](1986年10月)

 コンセルトヘボウ管弦楽団
 ベルリン放送交響楽団[第10番]

 リッカルド・シャイー(指揮)

 録音会場:
 アムステルダム、コンセルトヘボウ
 ベルリン、イエス・キリスト教会[第10番]

【独唱者と合唱】

 [第2番]
 メラニー・ディーナー(S)
 ペトラ・ラング(M)
 プラハ・フィルハーモニー合唱団
 [第3番]
 ペトラ・ラング(M)
 プラハ・フィルハーモニー合唱団
 オランダ児童合唱団
 [第4番]
 バーバラ・ボニー(S)
 [第8番]
 ジェーン・イーグレン(SI:罪深い女)
 アン・シュヴァネヴィィルムス(SU:贖罪の女)
 ルート・ツィーザク(SV:栄光の聖母)
 サラ・フルゴーニ(AT:サマリアの女)
 アンナ・ラーソン(AU:エジプトのマリア)
 ベン・ヘプナー(T:マリアをたたえる博士)
 ペーター・マッテイ(Br:法悦の神父)
 ヤン=ヘンドリク・ローテリング(B:瞑想の神父)
 プラハ・フィルハーモニー合唱団
 オランダ放送合唱団
 聖バーヴォ教会少年合唱団
 ブレダ少年聖歌隊

収録曲   

ディスク   1

  • 01. I. Langsam, Schleppend - Im Anfang Sehr Gemachlich
  • 02. Unexpected Vengence
  • 03. III. Feierlich und Gemessen, Ohne Zu Schleppen
  • 04. IV. Sturmisch Bewegt
  • 05. I. Allegro Maestoso: Mit Durchaus Ernstem und Feierlichem Ausdruck

ディスク   2

  • 01. II. Andante Moderato: Sehr Gemachlich
  • 02. III. In Ruhig Fliessender Bewegung
  • 03. IV. "Urlicht": Sehr Feierlich Aber Schlicht
  • 04. V. Im Tempo Des Scherzos: Wild Heraus Fahrend - Maestoso. Sehr Zuruckhaltend - Sehr Langsam und Ged
  • 05. V. ..."Aufersteh'n, Ja Aufersteh'n Wirst du": Langsam, Misterioso - "O Glaube, Mein Herz, O Glaube"

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総合評価

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シャイーは耳がいいんですね。加えてRCOメ...

投稿日:2013/10/31 (木)

シャイーは耳がいいんですね。加えてRCOメンバーの弾きたいようにまかせる器の大きさもあり、それでいながら複雑な音型を(ハイティンクとは一線を画して)ドロドロしない透明なトーンで響かせる技量もある。ハイティンクとRCOの全集やマチネももっていてこれはこれでテンポもよくてすばらしいけれど、2代続けてこれほどまでに性格も方針も正反対のシェフとつきあいながら、どちらもすばらしい全集に仕上げるオケの音楽性と実力は半端じゃない。

菜摘 さん | 大阪府 | 不明

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近年最高のマーラー全集だ。 シャイーのマ...

投稿日:2012/10/09 (火)

近年最高のマーラー全集だ。 シャイーのマーラーは精密度が高くかつドラマチックだ。 バーンスタインやメータなどの激情型ではないが、楽曲の構築性の解釈が明快であり、その分聴き手に安堵感を与え結果、爽快な感動を与えてくれる。 とくに音質の良さがさらに聴き手に快感を与える。 こんな気分爽快になるマーラーは他には無い。 特に三番、五番、九番の演奏が傑出している。 新しい刺激が欲しいマーラー・ファンは是非とも手にして聴いて欲しい全集だ。

ルートヴィッヒ さん | 長崎県 | 不明

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イタリア人指揮者ではアバドやシノーポリと...

投稿日:2011/06/25 (土)

イタリア人指揮者ではアバドやシノーポリとともにマーラーの交響曲を積極的に採り上げてきたシャイーであるが、本盤におさめられたマーラーの交響曲全集は、1986年から2004年というほぼ20年という長い歳月をかけて完成されたものである。これだけの歳月をかけているだけに、第1弾の第10番と掉尾を飾る第9番では、シャイーの芸風も相当に変容していると言えなくもないが、基本的なアプローチ自体はさしたる変更がないのではないかとも考えられる。シャイーのマーラーは、例えばバーンスタインやテンシュテットのようなドラマティックの極みとも言うべき激情型の演奏を行うというものではない。さりとて、シノーポリのように楽曲の細部に至るまで彫琢の限りを尽くした明晰な演奏を行っているわけでもない。また、ブーレーズのように徹底した精緻さに拘った演奏を行っているわけでもない。では、どの指揮者のマーラーに近いかというと、これには様々な意見があるようであるが、基本的なアプローチとしては、ティルソン・トーマスやマーツァルのように、オーケストラを無理なくバランス良く鳴らし、マーラーの作曲した数々の旋律を実に明瞭に美しく響かせるべく腐心していると言えるのではないだろうか。これに、ベルリン・フィルの芸術監督に就任する前のアバドのマーラーの特徴でもあった、豊かな歌謡性と気迫溢れる圧倒的な生命力が付加され、正に豊かな色彩感と歌謡性、そして力感が漲った生命力を兼ね備えた明瞭で光彩陸離たるマーラー演奏の構築に成功したと言っても過言ではあるまい。加えて、シャイーの演奏は、ベルリン放送交響楽団と録音した第10番を除いては、すべての交響曲がコンセルトへボウ・アムステルダムとの録音であり、しかも録音会場は、豊麗な響きで誉れ高いコンセルトヘボウである。そして、英デッカによる極上の高音質録音も相まって、各楽器セクションが鮮明に分離するとともに、他の指揮者による演奏では殆ど聴き取れないような音型を聴き取ることとができるのも、本全集の大きなメリットであると考えられる。本全集には交響曲「大地の歌」や主要な歌曲集が含まれていないのは残念ではあるが、他方、交響曲第10番はアダージョだけでなく、最新のクック版使用による全曲版を使用しており、収録曲については一長一短があると言えるのかもしれない。いずれにしても、本全集は、マーラーの交響曲の華麗なるオーケストレーションの醍醐味を、SACDによらない通常盤(とは言っても、第3及び第9はマルチチャンネル付きのハイブリッドSACD化がなされている。)によって現在望み得る最高の鮮明な音質で味わうことができるという意味においては素晴らしい名全集と高く評価したい。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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