何と先鋭的! マルケヴィチの才気煥発ぶり爆発の初期作品
1990年代のアーネム・フィルによるシリーズ以来となる、貴重な管弦楽作品集!
マルケヴィチは指揮者としての録音がとても人気なのに比べ、作曲作品は滅多に聴く機会がありませんが、初期オーケストラ曲4篇が最新録音で登場します。
ディアギレフの委嘱によるピアノ協奏曲は、当時17歳のマルケヴィチ自身のピアノ独奏で初演されたもので、ストラヴィンスキーの影響が明瞭な鋭いリズムと活力にあふれています。惜しくも2025年に急逝したジョナサン・パウエルの切れ味抜群な演奏が聴きものです。『映画序曲』は1930年の映画「美しき青きドナウ」のために依頼されましたが、自動車の警笛やサイレンまで駆使した音響が主演女優の不興を買い、映画には使用されませんでした。9音のモチーフが幾重にも重なり合い、息を呑むようなテンポで疾走します。
マルケヴィチの初期作品は「骨格と筋肉だけで出来ている」と評されていましたが、ニジンスキーの娘と結婚した頃から感情と繊細さが加わりました。『愛の讃歌』と、ロレンツォ・デ・メディチの詩による『大ロレンツォ』は、当時住んでいたフィレンツェの暖かく平和な雰囲気のなか戦争の影を感じさせぬ幸福感と透明感に満ち、ラヴェルの作風を思わせて前2作と著しい対照を示しています。
マルケヴィチと同様に作曲・指揮両天秤のヨハネス・カリツケが、作曲技法の綾を巧みにひも解くのも聴きものです。(輸入元情報)
【収録情報】
マルケヴィチ:
1. ピアノ協奏曲 (1929)
2. 映画序曲 (1931)
3. 愛の讃歌 (1936)
4. 大ロレンツォ〜ソプラノと管弦楽のための協奏交響曲 (1940)
ジョナサン・パウエル(ピアノ:1)
サラ・マリア・サン(ソプラノ:4)
ベルリン放送交響楽団
ヨハネス・カリツケ(指揮)
録音時期:2025年1月2-4,6,7日
録音場所:ベルリン放送局
録音方式:ステレオ(デジタル)