マリピエロ、ジャン・フランチェスコ(1882-1973)
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マリピエロ、ジャン・フランチェスコ(1882-1973) レビュー一覧

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商品ユーザーレビュー

22件
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  • ローマ響は、ボーンマス響やニュージーランド管、スロ...

    投稿日:2012/01/21

    ローマ響は、ボーンマス響やニュージーランド管、スロヴァキア放送管弦楽団などに並ぶナクソス期待のニュー馬車馬オケ。お前誰やねんとツッコミ必至のイタリア近現代作曲家をお抱え指揮者フランチェスコ・ラ・ヴェッキアとお揃いでいそいそ録音。馬車馬オケだけあって演奏はピンキリ。東欧オケのような凄まじい駄演を疲労するわけではないのが流石にヨーロッパのオケですが、それでも曲目によって演奏のレベルが異なりがちなのはいかがなものか。しかしこのオケのいいところは、良い曲には必ず良い演奏を持ってくるところ! ご存知ナクソス(マルコ・ポーロ)がリバイバルの火をつけた作曲家兼音楽学者ジャン・フランチェスコ・マリピエロの演奏に関しては、同レーベルは外れなしで有名。モスクワ交響楽団に気合を入れさせた(笑)プロデュースの腕はさすが廉価王ナクソス。マリピエロはレスピーギ、カセッラと並んで80年組と呼ばれ、音楽史上では歌劇一辺倒のイタリアに器楽復興の機運を持ち込んだという大きな意義を持っています。印象主義かと思いきや笑っちゃうほどのマーラー・トリビュート、擬古典かと思いきやオネゲル・ライクでメカニカルな作風となかなか軸の定まりづらいカセッラ、音楽学者としての学識肌が災いしてかなかなか録音してもらえないマリピエロを尻目にレスピーギの一人勝ち状態。勿論彼も素晴らしい作曲家なのですが、残る二人の録音も増えればよいですね。印象主義の文脈で語られることが多いマリピエロの作風は、「自然の印象」「間隙と静寂」と当盤のタイトルだけでも見え見え。しかしイタリアンなチーズの響きも(笑)随所に伺われ飽き知らず。後期の交響曲に伺えるようなやや晦渋な響きの方が印象に残りやすいかも。とはいえ彼独特の清新な和音もたっぷり。一粒で何度でも美味しい、それがマリピエロの魅力です。馬車馬オケらしく多少お疲れの音色ではありますが、ラ・ヴェッキアさんの根性の入れ様はなかなか。歌心たっぷりの木管ソロも伸びやかで気持ちよい。線の細さを確かなコンセントレーションでまとめ上げる手腕はお見事です。

    Raise さん

    4
  • イタリア印象派スタイルの「海の交響曲」と、その香り...

    投稿日:2012/09/06

    イタリア印象派スタイルの「海の交響曲」と、その香りを残したまま新古典主義音楽に移行した3番と4番。いずれも美しい音楽で、20世紀における交響曲の傑作と言えると思います。

    Dewurich さん

    2
  • この四重奏曲集はマリピエロが何ものにも束縛されるこ...

    投稿日:2008/02/26

    この四重奏曲集はマリピエロが何ものにも束縛されることなく作った、自由な魂の飛翔を感じさせるものだ。4本の弦の音質も響きも比類なく美しく、聴いていると身体全体が包み込まれるようだ。確かに「信じられない録音、内容、値段」とのレエル評に私も全面的に賛成。

    烏 さん

    2
  • 弦楽四重奏の魅力はコード楽器を伴わないので、束縛さ...

    投稿日:2008/01/13

    弦楽四重奏の魅力はコード楽器を伴わないので、束縛されずに自由に外部の世界に見開かれるところが面白い。 マルピエロの世界は斬新ではあるが、バルトークやショスタコの強い質感とは違って、ガラスの肌合いや反映を思わせるし、また弦楽四重奏団の透明な美しい演奏は類を見ないが、その演奏は物質適と云うよりも抽象的な軽みが効果的に働き、顕微鏡で極微な世界を探ったようなマルピエロの世界が、まるで精緻な広角レンズを外部風景に向けたような世界になっているのも魅力です。 近頃聴いた弦楽四重奏の中でも特に素晴らしかったが信じられない 録音や内容 値段です!

    レエル さん

    2
  • マリピエロの交響曲を初めて聞きました。同時代に交響...

    投稿日:2019/05/23

    マリピエロの交響曲を初めて聞きました。同時代に交響曲がたくさん書かれていた他の国(イギリス、デンマーク、スウェーデン、ソ連など)の曲とはまったく違う響きに満ちていて大変新鮮に聞くことができました。第3番、4番は第二次世界大戦でイタリア全土が戦場になっていた時代およびその直後の時代に書かれたものなので、戦争の犠牲者を悼むような雰囲気も感じられます。 ただ3番、4番ともに全4楽章で25分程度と短かいので各楽章内での展開があまり行われないうちに終わってしまうのが少々物足りないです。

    yama3 さん |60代

    1
  • 血の郷愁があったブゾーニはイタリアの郷土色を宿しな...

    投稿日:2018/10/02

    血の郷愁があったブゾーニはイタリアの郷土色を宿しながらもドイツ音楽への憧れに満ちている その錯綜した心理矛盾からある意味時代を超えたとも見える 後期ロマン派時代を生きながら過去と未来へ飛んでいたとも言える作風だ ノルディオの歌うヴァイオリンに相応しい一曲だろう そしてマリピエロの二曲 録音の少ない音楽であれば有難い 20世紀アヴァンギャルドの風は鳴りを潜め 擬古典あるいは印象派の風情が30年を隔てる創作時期の違いを埋めている 瞑想し思索する音楽は抒情詩でもある イタリア人によるイタリア音楽演奏なのでカンタービレに寄りすぎた感もあるが これも一つの美だろう 美しいことは請け合う あなたも如何

    風信子 さん

    1
  • 天才は百年早く生まれると言う マリピエロは未来の人...

    投稿日:2018/09/17

    天才は百年早く生まれると言う マリピエロは未来の人である その融通無碍なる音楽は人々の内なるものへ届いていない 世界の共感と賞賛を得るのは早くて今世紀後半か 極めて多忙な生涯であったが 長命で多作家であったから その作風は多岐に広がって掴み所がない 少々乱暴だがあえて総括すれば 協奏的書法を用いたラプソディックな幻想曲様式とでも言ったらどうだろう 丁度このDiscに登場する”毎日の幻想曲”に代表される 交響曲も協奏曲もこれと差異はない ソナタ形式も三部形式も用いられない つまり繰り返しや反復を聞くことがない音楽 流れ去る水や大気のように音楽は登場して消えていく このサーフィンかクライミングをするような音楽の聴き方をするには 現代の人も社会もその感性はあまりに鈍重だ 人間の進化を待たなくてはマリピエロの音楽は梵語の経に等しい また器用に運動神経だけで波に乗れたり崖を駆け上がれたりしただけでは芸術鑑賞にはならない 水や岩の向こうに何を感じ取るか そんなしち面倒臭いこというなら止しとくなんて言わず あなたは如何       

    風信子 さん

    1
  • 5番と6番はマリピエロの中期、新古典主義音楽の様式に...

    投稿日:2012/09/06

    5番と6番はマリピエロの中期、新古典主義音楽の様式によるものですが、ストラヴィンスキーの新古典主義音楽のようなニヒルに乾いた冷たい音楽ではなく、歌心にあふれた音楽です。後期に属する8番と10番は調性感が希薄で仄暗い雰囲気がヴァインベルクやボリス・チャイコフスキー等の戦後ソ連音楽を思わせるのは演奏しているのがモスクワ交響楽団だから…?

    Dewurich さん

    1
  • 20世紀に活躍したイタリアの作曲家、マリピエロとカゼ...

    投稿日:2012/01/13

    20世紀に活躍したイタリアの作曲家、マリピエロとカゼッラのヴァイオリン協奏曲を収めた名盤。 何よりもこのディスクで驚かされたのは、非常に伸びやかなヴァイオリンの音色。ジェルトレルのヴァイオリンは非常に激しいパッセージでも決して荒い音を立てず、聴き手の耳を痛めることが無い。ここまで端正な音色はほとんどお目にかかれないのでは?と感じる。(特にカゼッラではこの印象が強い) この素晴らしいソリストをスメターチェクとプラハ交響楽団は全力でサポートしており、ソロヴァイオリンと一体となって曲の色を創りあげている。 この二曲はこの盤以外に流通しているのを見たことがないが、この演奏が既に望みうる最高の演奏の形と言えるだろう。 唯一残念なのは、曲目・ソリスト・指揮者が共に認知度が低く他の録音が少ないという点のみで、これを踏まえると優秀な録音で収録された当盤の存在は貴重だ。 また、マリピエロ・カゼッラの作曲した中でもヴァイオリン協奏曲は非常に親しみやすく、これからこの二人の作曲家にふれたいという人にも入門盤としてお薦めできる。 少しでも彼らの名曲・名演が多くの人に知られ、演奏会で取り上げるヴァイオリニストが現れることを願ってやまない。

    ヤナ さん

    1
  • ピツェッティやカゼルラとも違うマリピエロ独特の響き...

    投稿日:2011/01/12

    ピツェッティやカゼルラとも違うマリピエロ独特の響きに興味があります。しかしこのアルメイダ盤以外にマリピエロの作品はあまりお目にかかれないので、聴き比べができないことが残念です。この盤はまずまず興味をそそられます。

    テリーヌ さん

    1

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ありがとうございました

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