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ボーウェン:ヴィオラ・ソナタ第1番、第2番、幻想曲
イギリスの近代作曲家エドゥイン・ヨーク・ボーウェンは、ヒンデミットのようにオーケストラのほぼ全ての楽器を演奏できるほどの腕前を持っていたのですが、彼が愛したのはヴィオラの音色でした。それは「近代ヴィオラの父」ライオネス・ターティスの存在に触発されたのは間違いないのですが、もしかしたら戦争で受けた心の傷が影を落としているのかもしれません。
そんな彼がヴィオラを通して歌い上げた2つのソナタは、作曲当時から「演奏困難」とされていて、なかなか弾き手が現れず、世に出る機会を失ってしまったものと思われますが、これらは本当に溢れんばかりのファンタジーに満ちたロマンティックで美しい歌だったのです。存命時は、その懐古的な作風から、「時代遅れ」と批判されてしまったこともあるものの、こんなに美しい曲を書く人が埋もれているのはもったいないの一言に尽きるのではないでしょうか。ヴィオラの魅力がひしひしと伝わる1枚です。(NAXOS)
【収録情報】
ボーウェン:
・ヴィオラ・ソナタ第1番ハ短調 Op.18
・幻想曲 Op.54
・ヴィオラ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.22
ブリッジ・デュオ(ヴィオラ:マシュー・ジョーンズ、ピアノ:マイケル・ハンプトン)
録音時期:2011年3月、6月
録音場所:イギリス、モンマス、ワイアストーン・コンサート・ホール
録音方式:デジタル(セッション)