オラトリオ『メサイア』　レイトン＆ポリフォニー、ブリテン・シンフォニア（２ＣＤ）

合唱王国イギリスでもトップ・クラスの実力を誇る合唱団「ポリフォニー」の創設者でディレクターのスティーヴン・レイトンは、オランダ室内合唱団首席指揮者、デンマーク放送合唱団首席客演指揮者、ホルスト・シンガーズ音楽監督などのポストも兼務する合唱界のスター指揮者。
　彼らのＣＤは、これまで近現代レパートリーが多かったのですが、今回、ヘンデル・イヤーということもあってか、オラトリオの傑作『メサイア』が登場することになったのはファンには嬉しい限りです。
　「ポリフォニー」の洗練されたハーモニーはもちろんのこと、新世代のヘンデル歌手たち、そして「ポリフォニー」との共演も数多いブリテン・シンフォニアが一つとなって創り上げた『メサイア』には、神々しいほどの美しさや気品、力強さが具わっています。
　ハイペリオンの『メサイア』と言えば、1986年に録音されたクリストファーズ＆ザ・シックスティーン盤が有名でしたが、彼らが自分たちのレーベル「CORO」に2007年に再録音をおこなったこともあってか、今回、ハイペリオンは、「ポリフォニー」の新録音に敢えて『メサイア』を選んできたのかもしれません。ハイペリオン・レーベルのただならぬ熱意の感じられる力作の登場です。

【収録情報】
・ヘンデル：オラトリオ『メサイア』HWV.56
　ジュリア・ドイル（ソプラノ）
　イェスティン・デイヴィス（カウンターテナー）
　アラン・クレイトン（テノール）
　アンドルー・フォスター＝ウィリアムス（バス）
　ポリフォニー
　ブリテン・シンフォニア
　スティーヴン・レイトン（指揮）

　録音時期：2008年12月22-23日
　録音場所：ロンドン、セント・ジョンズ・スミス・スクエア
　録音方式：デジタル