ブレイク・スコット・ボール

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スヌーピーがいたアメリカー「ピーナッツ」で読みとく現代史

ブレイク・スコット・ボール

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784766428995
ISBN 10 : 4766428994
Format
Books
Release Date
July/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

20世紀を代表するキャラクターの一つ、「スヌーピー」を生み出した漫画『ピーナッツ』。無邪気でかわいらしい登場人物たちとは対照的に、そこに込められていたのは冷戦期のアメリカ社会が直面する現実に対するきわめて政治的なメッセージだった―。半世紀にわたって連載されたコミックはもちろん、各種世論調査や新聞・雑誌記事、キャラクターが利用された広告・パンフレット、さらには作者チャールズ・M・シュルツに寄せられたファンレターに至るまで精緻に分析。ピーナッツ・ギャングの目を通して見るもう一つの戦後アメリカ史。

目次 : 序章/ 第1章 きみはいいひと、チャールズ・シュルツ―アメリカンオリジナルの形成/ 第2章 未来が怖い―『ピーナッツ』の起源としての冷戦/ 第3章 チャーリー・ブラウンに祝福あれ―『ピーナッツ』と福音派カウンターカルチャー/ 第4章 クロスハッチ・イズ・ビューティフル―フランクリンに見る肌の色は無関係と、人種統合の限界/ 第5章 スヌーピーはベトナムのヒーロー―ベトナム戦争への心理的葛藤と共感/ 第6章 エネルギーの節約はいいことだ―『ピーナッツ』における自然と環境倫理/ 第7章 「私にはヴィジョンがあるの、チャーリー・ブラウン」―女性運動の時代における『ピーナッツ』(性役割、妊娠中絶権、性教育)/ エピローグ 帰っておいで、スヌーピー

【著者紹介】
ブレイク・スコット・ボール : ハンティンドン大学歴史学科助教。本書の元となった“Charlie Brown’s America:Peanuts and the Politics of Wishy‐Washy,1950‐1980”にて、アラバマ大学より博士号(歴史学)

今井亮一 : 立正大学文学部特任講師。博士(文学、東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ぐうぐう

    『ピーナッツ』にチャールズ・シュルツの内面が赤裸々に滲み出ていることを明かした『スヌーピーの父 チャールズ・シュルツ伝』同様、本書は『ピーナッツ』がアメリカの政治や社会を如実に映す漫画であることを証明していく。わかりやすいところで言えば、新聞漫画が人種の壁を破ったとされるアフリカ系アメリカ人キャラクターのフランクリンの登場や、聖書の一節を口にするライナス、あるいは撃墜王スヌーピーにベトナム戦争の不安を投影するといった具合。それでも『ピーナッツ』が説教臭くならなかったのは、(つづく)

  • kan

    現代において、なんとなく読んで楽しむ分には気付かない政治性がスヌーピーの漫画には濃厚に存在していたことがよくわかった。ベトナム戦争との関係、黒人キャラクターを登場させること、女性解放のコンテクストを登場人物に語らせることなど、リアルタイムでは相当な議論を巻き起こし、時代を切り取る政治漫画、風刺漫画としても成功していたことを深く論じており、当時のアメリカ史を興味深くたどることができた。もっとどぎついシンプソンズ等に人気が取って代わられたという文化動向も含め、Peanutsの同時代性と独自性が際立つ。

  • くさてる

    スヌーピーを生み出した「ピーナッツ」とその著者であるシュルツの人生を追い、「ピーナッツ」が時代に及ぼした影響について分析した一冊。ベトナム戦争、人種論争、キリスト教といた、あくまでアメリカ文化の話なので、実感しづらいところもありましたが、面白かった。ただ、図版の少なさ(「ピーナッツ」に関してはほぼ皆無といっていい)がもったいないのですが、それにはちゃんと理由があってちょっと気の毒だった。

  • dzuka

    WWU後のアメリカが抱えてきた問題について、ピーナッツの著者シュルツさんがどう作品にメッセージを盛り込んだかを紹介し、それに世間がどう反応したかを解説していく学術書。 初めてピーナッツを読んだときに、実にいろんなキャラクターがいて、特に女性が違和感なく活躍する内容に感銘を受けたが、それに至ったのに、こんなにもアメリカ内の様々な議論を受けていたことが衝撃だった。特に黒人キャラクターのフランクリンの登場までに、実に様々な動きがあったことが印象的だった。 なかなか難しいテーマを、うまく読ませてくれる作品だった。

  • 八八

    世界で愛されるキャラクターであるスヌーピーとチャーリー・ブラウン。世界中で愛されるコミックであるが、この作品が連載されていた時期は、まさにアメリカがソ連と覇権を争っていた冷戦の真っ只中であった。本書は、一見すると政治とは無関係にみえる『ピーナッツ』と著者のシュルツを軸に、冷戦における政治問題やその社会を作品を通して照射する。文化史の論著にもかかわらず、難解な理論を用いずに叙述しているため、読みやすく纏まっており、理解も容易く、非常に面白いのでオススメの著作である。

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