CD 輸入盤

交響曲第5番 チェリビダッケ&ミュンヘン・フィル(1986年サントリーホール)(2CD)

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
ALT138
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
International
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

チェリビダッケ&ミュンヘン・フィル初来日ライヴ!
1986年サントリーホール、ブルックナー第5番
FM東京が収録するも未放送!
20年間梶本音楽事務所の保管室に封印され完全未流出のオリジナル音源が遂に陽の目!

1986年10月22日、サントリーホール・オープニング・シリーズの一環としておこなわれたコンサートの貴重な記録。翌年3月までおこなわれた同オープニング・シリーズでは、小澤征爾(カラヤンの代役)&ベルリン・フィル、マリス・ヤンソンス(ムラヴィンスキーの代役)&レニングラード・フィルや、アバド&ウィーン・フィル、シノーポリ&フィルハーモニア管、スラットキン&セントルイス響などがコンサートをおこなって話題を呼びました。
 1986年は、ほかにも外来オケの公演が目白押しで、ヨッフム&コンセルトヘボウ管、カルロス・クライバー&バイエルン国立管、ショルティ&シカゴ響、マゼール&ウィーン・フィル、小澤征爾&ボストン響、フェドセーエフ&モスクワ放送響、ロジェストヴェンスキー&ソ連国立文化省響、シュタイン&バンベルク響、マリナー&シュトゥットガルト放送響、コシュラー&スロヴァキア・フィルなどがそれぞれ覇を競っていたものです。
 中でもチェリビダッケの指揮したブルックナー第5番の公演は、雄大なスケール感と繊細を極めた表現手法、そして信じがたいほど細部までコントロールされたオーケストラ・サウンドの見事さによって、熱心な音楽ファンから大きな注目を集めており、一ヶ月前におこなわれたヨッフム&コンセルトヘボウのブルックナーの第7番や、5月のクライバーの一連の公演と共に伝説的な名演奏として語り継がれてきたものです。
 今回、ヨッフムの演奏と同じくALTUSレーベルから登場することになったチェリビダッケの公演録音は、FM東京が収録したもののなぜか未放送だったというもので、20年間梶本音楽事務所の保管室に封印されていたというオリジナルの音源です。
 なお、解説書にはチェリビダッケの息子でその録音資産について管理する立場にあるイオアン氏が、父のテンポに言及した興味深い文章を寄せています。
 また、音楽評論家の岡本稔氏も「これほど再現性の高いチェリビダッケの録音は数少ないというのが率直な印象だ。ここに真のチェリビダッケの芸術と呼ぶにふさわしい音の記録が残されている」と賛意を表明していました。
 実際に聴いてみましたが、オーケストラの息長く分厚くしかも美しい響きには感嘆いたしました。チェリビダッケの指揮するミュンヘン・フィルは通常より大きな編成をとることでも知られていましたが、その圧倒的なスケール感を思い出させてくれる見事な音質に仕上がっています。まだ立って指揮していたチェリビダッケの体調も絶好調、完璧なオーケストラ・コントロールに心底驚かされます。

【収録情報】
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調 WAB105(ハース版) [88:41]
 第1楽章 アダージョ-アレグロ [23:19]
 第2楽章 アダージョ [24:27]
 第3楽章 スケルツォ [14:13]
 第4楽章 アダージョ-アレグロ・モデラート [26:42]

 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
 セルジウ・チェリビダッケ(指揮)

 録音時期:1986年10月22日
 録音場所:サントリーホール
 録音方式:デジタル(ライヴ)

CDは国内プレスとなります。

総合評価

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 「音を出す」というより「音が生まれる」...

投稿日:2014/07/29 (火)

 「音を出す」というより「音が生まれる」ような印象を受ける演奏と録音。急がず焦らずじっくりとブルックナーの楽堂が築かれていく。時間的な威容はいつものことだが、ここでのチェリビダッケはできたばかりのサントリーホールに音を染み込ませようとするかのようなテンポで静かに進めていく。音の輪郭はくっきりしている印象はない。スーッと音が湧き出てきて響きが余韻として残されていく。    特に大好きな第2楽章の敬虔な祈りの感情の表出は目をつぶってその中に浸れる喜びがある。  他にも堂々とした歩みの第1楽章、勇猛な第3楽章、堂々たる伽藍を思わせる第4楽章もこれ以上ないくらい立派。   ヴァントのようなキリッとした演奏とは違う。でもどちらも素晴らしい演奏なことでは同じ。  あと個人的にはEMIからでたブルックナー・チクルスの演奏よりこちらの方が好き。緊張感が全体に漂い、しかもそれが良い方向に活きているのでは1986年の日本公演盤の方だと思う。 これだけ質の高い演奏が日本で残されたことに感謝したい演奏だと思う。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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冒頭のピチカートの深々とした響きからして、格...

投稿日:2013/10/16 (水)

冒頭のピチカートの深々とした響きからして、格が違う。続く弦楽器のシルキーな質感、あたかも霧の中から浮かび上がるような、透明感極まりない響き。管楽器にも威圧感がなく、まるで天啓の如く鳴り響く。全合奏でも音がダマにならず、サントリーホールの中めいっぱいに拡散していくのが分かる。単に音ならず、音と音の重なりによって醸される響き、なかんずく、その響きを作り出す会場の空気感をも感じ取れる。サントリーホールは数多の楽団が来日し、日本でもN響が定期公演を開いているが、このような幽玄なる響きを創れるのはチェリビダッケ&ミュンヘン・フィルしかいない。加えて、当時の録音陳およびALTUSの復刻技師の技術力の高さがものをいう。チェリビダッケ特有の、ミクロまでこだわる音作りの一つ一つまで捉えつつ、総体として大きな音楽曼荼羅を形成していく。チェリビダッケは禅仏教に精通していたというが、音の運びが座禅を組んだときの丹田呼吸のように深い。その深々とした呼吸が、奇しくもブルックナーの音楽観と一致し、クライマックスに神秘性をもたらしているのではないかとさえ思える。特に、間の取り方に、空観を感じさせるのだ。加えて、「終わりの中に始まりがある」という言葉も、「色即是空、空即是色」の世界観に通じる。西洋人のチェリビダッケが、東洋の思想を、西洋の音楽で表現してみせた。凄い。

遊悠音詩人 さん | 埼玉県 | 不明

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あらゆる音が、一つの哲学によって鳴り響く...

投稿日:2013/01/17 (木)

あらゆる音が、一つの哲学によって鳴り響く希有の演奏。指揮者の意志がすべての音を支配する。このCDが発売されるまでは、会場で聴いたこの演奏はEMI盤より速かったと信じていた。遅さを感じさせない充実した内容、論理性があった。このテンポでなければ表現できないという圧倒的な説得力。最後尾のプルトまで見事に統一されたボウイングによって、全身全霊で弾ききっていた弦楽器奏者。集中・没入しきり、演奏終了後拍手が起こっても、我に返らず立ちつくす指揮者。25年前の客席での感動が甦る。

和尚 さん | 群馬県 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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