CD

交響曲第3番 クーベリック&バイエルン放送交響楽団

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SICC261
組み枚数
:
1
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

クーベリック/ブルックナー第3番

実演ではよくブルックナーをとりあげ、その功績からブルックナー・メダルも授与されていたクーベリック。実際、残された録音を聴くとどれも非常に充実した演奏であることがわかりますが、セッション・レコーディングが残されたのは、なぜかこの第3番と第4番だけでした。
 この第3番の演奏の特徴をひとことで言ってしまえば、前年に録音された第4番同様、力強くスケールの大きな名演ということにでもなるのでしょうが、そこに込められた情感の深さもまたクーベリックならではの素晴らしいものです。
 クーベリックはここで、息の長いフレーズを巧みに扱い、豊かなイントネーションと自然な呼吸感を生み出すことに成功しています。もちろん金管群の扱いも見事なもので、当時、すでに機能的にはベルリン・フィルに肉薄していたバイエルン放送響から立体的で奥の深い響きを引き出しています。こうしたサウンド面の魅力にSONYの録音技術が大きく貢献していたことはやはり特筆しておくべきでしょう。
 デジタル録音最初期(確かSONYのデジタル録音第1弾)は、音が硬かったり、響きが薄くなったりすることが多く、各社、仕上がりにはかなりムラがありましたが、この第3番は、ダイナミック・レンジ、周波数レンジ、帯域バランス、解像度、パート・バランスなどすべての要素が申し分なく、また、セッション会場が、音の良さで知られるミュンヘンのヘルクレスザールということもあってか、直接音と間接音のバランスも自然であり、全体に非常にグレードの高い仕上がりになっています。
 なお、使用楽譜は第2稿でフリッツ・エーザーが校訂したヴァージョンです。この楽譜は基本的にはレオポルト・ノーヴァク校訂による第2稿と同じですが、スケルツォの最後にコーダが追加されていないという点で識別できます。
 いろいろな要素を省きスッキリした第3稿に較べて、随所に野趣あふれる音楽が残され、味の濃い部分が多いこの第2稿は、ブルックナー・ファンには人気の高いヴァージョンでもあり、なにか「レオノーレ第2番」と「レオノーレ第3番」の関係に似ていなくもありません。
 ちなみにクーベリックはアウディーテ・レーベルのライヴ盤(1970年)NMクラシックスのライヴ盤(1954年)でも第2稿エーザー版を使用していますから、やはりこだわりがあったのでしょう。

ブルックナー:交響曲第3番ニ短調 WAB.103
 バイエルン放送交響楽団
 ラファエル・クーベリック(指揮)


 録音時期:1980年10月14日[デジタル]
 録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール

内容詳細

現代でも趨勢はノーヴァク版だが、この演奏は終楽章が長大なエーザー版を使用。60半ばを過ぎてようやく録音したブルックナーだけに、クーベリックの至芸の粋や思い入れがそこかしこに滲み出た演奏だ。とりわけ終楽章のクライマックスは壮観で感動的。(弘)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

総合評価

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投稿日:2014/11/29 (土)

5〜9番は綿綿と重層音を響かせてほしいが故、クーベリックの淀まぬゴシック建築では、いささか物足りなさが付きまとう。が、3,4番(おそらく1,2番も録音が存在すれば)は、正にこの指揮者の構成力と推進力を見せつける独壇場と言っても過言ではない。3番はショルティ、マゼールなどの、後期交響曲群で不人気(?)の面々が、俄然、評価を取り戻す場なのだが、ブルックナーの未成熟な曲想の動きの描出に、クーベリックのスメタナでの描写的な処理法が十分通用している証である。

森林浴 さん | 京都府 | 不明

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投稿日:2008/01/01 (火)

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ラファトル さん | 八代市 | 不明

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投稿日:2005/06/19 (日)

録音当時の本拠地ヘルクレスザールでのライブが昔FMで放送されたのを録音し愛聴してました。本盤の解釈はそのときの放送と当然同じです、オーケストラの響きが素晴らしいです。拍が遅れ気味で音が鳴るあたりいかにもドイツのオケで、独特の深みが味わえます。潤いのある弦の響きも素晴らしく、個人的にはこの曲のベストです。

俺って変? さん | 東京 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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