CD 輸入盤

交響曲全集〜全11曲、全18稿 マルクス・ポシュナー&リンツ・ブルックナー管弦楽団、ウィーン放送交響楽団(18CD)

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
8501804
組み枚数
:
18
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


マルクス・ポシュナーと「CAPRICCIO」レーベルの金字塔、
ブルックナー全交響曲の全稿録音が「NAXOS」レーベルから早くもボックスで登場


「CAPRICCIO」レーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年に向けて全交響曲のすべての稿(バージョン)を新たに録音する企画「#bruckner2024」。2024年7月に最終巻の第9番&ヘ短調がリリースされたばかりですが、はやくも「NAXOS」レーベルからボックスで登場します。
 同一指揮者による全稿録音は史上初の快挙ですが、最新の知見を援用した解釈と、ブルックナーの細かい指示を丹念に踏まえたポシュナーの指揮によって新たなブルックナー像を提示することに成功。「私たちが習慣にしてきた聴き方と伝統と見なしてきたものを問い直す企画」として「ICMA(International Classical Music Award)」2024の特別賞を受賞しました。
 伝統的なブルックナー演奏においては、テンポをあまり細かく動かさず(または動かしたと感じ取らせず)、丸く溶け合った響きで旋律を息長く歌うなど、教会で聴くオルガンや合唱のように演奏する傾向が見られましたが、ポシュナーはこれらの交響曲は教会音楽ではないとの理解に徹し、作曲者のテンポや強弱記号を仔細に読み込んで克明に反映しています。例えば第3稿第2楽章の4種の稿では、アンダンテとアダージョの間を揺れ動く、それぞれに異なる速度記号の微妙な違いが生み出す効果を実際の音できちんと聞き取れるなど、稿の違いを聴き比べるのに好適な演奏が揃っています。また第3番(第1稿と第2稿)第4楽章コーダにおける弦楽器の扱いなど、演奏者の負担が大きく作曲家としての未熟さと見なされてきた箇所も真摯に再現。そのカドを丸めない姿勢は特に初期稿の持つ斬新なアイディアや効果を余すところなく伝えるものとなっています。
 ブルックナー研究家のウィリアム・キャラガンはブルックナーの異稿について「自分の好み、理想の姿、究極の形を探すのはやめよう。すべてのスコアには価値がある」と語っていますが、その言葉に感じるところのあるファンには是非聴いて頂きたいセットです。尚、ディスク5の第2番第1稿は第2楽章と第3楽章を出版楽譜とは逆の順で演奏しています。
 全178ページのブックレット付き(英語とドイツ語)。(輸入元情報)


【収録情報】
Disc1
ブルックナー:
01. 交響曲(第00番)ヘ短調 WAB.99(ノーヴァク版)

Disc2
02. 交響曲(第0番)ニ短調 WAB.100(ノーヴァク版)

Disc3
03. 交響曲第1番ニ短調 WAB.101(第1稿/レーダー版)

Disc4
04. 交響曲第1番ニ短調 WAB.101(第2稿/ブロシェ版)
05. スケルツォ旧稿(グランジャン版)

Disc5
06. 交響曲第2番ハ短調 WAB.102(第1稿/キャラガン版)

Disc6
07. 交響曲第2番ハ短調 WAB.102(第2稿/ホークショー版)

Disc7
08. 交響曲第3番ニ短調 WAB.103(第1稿/ノーヴァク版)

Disc8
09. 交響曲第3番ニ短調 WAB.103(第2稿/ノーヴァク版)
10. アダージョ第2番(ノーヴァク版)

Disc9
11. 交響曲第3番ニ短調 WAB.103(第3稿/ノーヴァク版)

Disc10
12. 交響曲第4番変ホ長調 WAB.104『ロマンティック』(第1稿/コーストヴェット版)

Disc11
13. 交響曲第4番変ホ長調 WAB.104『ロマンティック』(第2稿/コーストヴェット版)
14. 第4楽章旧稿『民衆の祭り』(コーストヴェット版)

Disc12
15. 交響曲第4番変ホ長調 WAB.104『ロマンティック』(第3稿/コーストヴェット版)

Disc13
16. 交響曲第5番変ロ長調 WAB.105(ノーヴァク版)

Disc14
17. 交響曲第6番イ長調 WAB.106(ウィリアムソン版)

Disc15
18. 交響曲第7番ホ長調 WAB.107(ホークショー版)

Disc16
19. 交響曲第8番ハ短調 WAB.108(第1稿/ホークショー版)

Disc17
20. 交響曲第8番ハ短調 WAB.108(第2稿/ノーヴァク版)

Disc18
21. 交響曲第9番ニ短調 WAB.109(ノーヴァク版)

 リンツ・ブルックナー管弦楽団
(01-05,07,10,11,13,17,19-21)
 ウィーン放送交響楽団(06,08,09,12,14,15,16,18)
 マルクス・ポシュナー(指揮)

 録音:2018年、2021年〜2024年


【当プロジェクトにおけるブルックナーの交響曲の「稿」について】
ポール・ホークショー(イェール大学名誉教授)


アントン・ブルックナーの音楽の愛好家のみなさんは、当プロジェクトで収録されるブルックナーの交響曲の稿が全部で18しかないことを不思議に思うかもしれません。20世紀半ば以来、音楽雑誌やレコード業界のマーケティングによって、彼がもっと多くの稿を残したかのような誤ったイメージが作られてしまったのです。ブルックナーのすべての自筆資料のあらゆる変更を特定しようとする音楽学的な関心の結果、彼自身が明確に「稿」と捉えていたものに至る途中で行われた修正まで含めた版がやたら増えてしまったのです。本来こうした修正は、スコアではなく、校訂報告に含めるべき情報です。また、レコード・プロデューサーたちが新しいリリースのたびに、ハース版かノーヴァク版かを表記することにこだわったために、この二人の学者がブルックナーの1番から9番まですべての交響曲について明確に異なる版をそれぞれ出版したかのような誤解を与えてしまいました。実は、交響曲第8番の第2稿を除けば、ハースとノーヴァクの版はかなり似通っているのです。本全集を収録するにあたって、演奏者たちは目下オーストリア国立図書館の後援の下で準備されている『新アントン・ブルックナー全集』の校訂者たちが決めた「稿」の定義を採用しています。新全集では、ブルックナーの交響曲のそれぞれの「稿」を、彼の歴史的な節目〜「たとえば交響曲の演奏、出版、または献呈など、ある作品について彼がひとつの段階を終えたことを示す出来事」〜によって区別しています。したがって、本録音では、新全集の校訂者たちが同定した「稿」が収められており、各CDの原盤解説には、その特定の「稿」を同定した理由について詳しく論じています。この録音には、作曲者の関与なく出版された初版楽譜〜いわゆるシャルク、レーヴェなどのもの〜は含まれていません。わかっている限りでは、ブルックナーが同意した初版楽譜は、第3番、第4番、第7番のみであり、それらの内容は、本セットでは最終稿(もちろん第7番はひとつしか稿がありませんが)の楽譜に組み込まれています。可能な限り、演奏は新ブルックナー全集のためにすでに完成しているスコアとパート譜に基づいています。(輸入元情報)


ユーザーレビュー

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全部の稿を録音した、という偉業をたたえた...

投稿日:2024/08/28 (水)

全部の稿を録音した、という偉業をたたえたいと思う。ブルックナーイヤー、ということで、色々な企画が出ているが、本CDはバラで発売したものを全てまとめたもので、一部の企画に見られるような、バラで買ったユーザーをないがしろにするようなことを行っていないことも特筆に値する。

opr さん | 福岡県 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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