SACD 輸入盤

【中古:盤質A】 交響曲第3番(第1稿) ブロムシュテット&ゲヴァントハウス管弦楽団(2010)

ブルックナー (1824-1896)

中古情報

新品ジャケット
こちら ※参考のため、実際の商品と異なる場合がございます
:
A
特記事項
:
なし
コメント
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SACD(HYBRID)
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HMV record shop オンライン

基本情報

ジャンル
カタログNo
VKJK1017
レーベル
Europe
フォーマット
SACD
その他
:
輸入盤

商品説明

(こちらは新品のHMVレビューとなります。参考として下さいませ。中古商品にはサイト上に記載がある場合でも、封入/外付け特典は付属いたしません。また、実際の商品と内容が異なる場合がございます。)

ブルックナー交響曲第3番(第1稿)
ブロムシュテット&ゲヴァントハウス管


ブロムシュテット&ゲヴァントハウス管によるブルックナー・シリーズ第5弾が登場。ブロムシュテットのブルックナー3番といえば、1998年におこなわれたゲヴァントハウス管弦楽団カペルマイスター着任演奏会の素晴らしいライヴ録音が知られていますが、今回はそれから12年を経ての演奏ということで、どういった変化が生じているか気になるところです。

【ゲヴァントハウス管との強い絆】
1998年、クルト・マズアの後任として音楽監督に就任し、2005年の任期満了までその厳しいトレーニングで機能性と音色にさらに磨きをかけ、引き締まった力強いサウンドにゲヴァントハウス管を鍛えなおしたブロムシュテット。コンヴィチュニー時代の再来を思わせる第2ヴァイオリン右側の対向配置も効果的で、シャイーの音楽監督就任後は、名誉指揮者として同オケに深く関わっています。

ブロムシュテットのブルックナー録音
ブロムシュテットはかつてシュターツカペレ・ドレスデンを指揮して第4番(1981/DENON)と第7番(1980/DENON)をレコーディングしており、それらは現在にいたるまで息長い人気を保持しています。その後、サンフランシスコ響と録音した第6番(1990/DECCA)、第4番(1993/DECCA)、ゲヴァントハウス管と録音した第9番(1995/DECCA)、第3番(1998/QUERSTAND)では、よりパワフルで構築的な魅力が示されるようになり、ブロムシュテットのブルックナー観が色濃く投影された緻密な演奏に仕上がっていたことが思い出されます。
 その後、クヴェルシュタント・レーベルで、シリーズとしてリリースされた第8番(2005)、第7番(2006)、第6番(2008)、第5番(2010)でも高水準な演奏を聴かせており、数多くのリスナーから高い評価を得てきました。

【2010年録音の第3番】
今回登場する第3番は、2010年9月に録音されています。ブロムシュテットはこの曲を欧米各地でとりあげており、1998年におこなわれたゲヴァントハウス管演奏会のライヴが今回と同じクヴェルシュタント・レーベルからCD化されてもいたので、この2010年の演奏は2つ目の録音ということになります。

【交響曲第3番第1稿】
第1楽章
第2稿、第3稿に較べて100小節近く長い第1稿の第1楽章には、この曲の渾名『ワーグナー』の由来となるワーグナー作品からの明確な引用が含まれているのが特徴。
 展開部終わりの『ワルキューレ』の“眠りの動機”が一番目立つもので、この音楽のあとに冒頭部分が再現される箇所にはなんとも言えない魅力があります。

第2楽章
第1楽章同様、第1稿では、ワーグナーからの引用が削除されずに残っているため、はじめて聴くとけっこう驚かされる部分があります。
 具体的には、第1主題変奏ブロックに『タンホイザー』序曲の巡礼主題のイメージが投影されているという部分と、コーダに、第1楽章と同じワルキューレの動機が用いられている部分の2箇所ということになります。
 第2稿第3稿との大きな違いでもある構成上の相違点、つまり、ベートーヴェンの第9にならったと思われる並列的な変奏スタイルもブルックナー好きにはたまらないところで、第1主題の美しい変奏がたっぷり聴けるのはやはり快感です。

第3楽章
第1稿スケルツォ楽章の大きな特徴である主部主題の構成単位の不規則性は、後の版では規則的なものに改められ、流れが良くなるぶん、野卑なまでの荒々しさという要素が減退していたのはよく知られているところです。

第4楽章
第1稿とほかの稿との差異が特に目立つ楽章。ソナタ形式の構造概念に比較的忠実な第1稿は、3つのヴァージョンの中で最も規模が大きく、主題の再現や回想などもきちんとおこなわれ、なおかつ休止が頻繁なために、独特の激しく闘争的な雰囲気が漂うのが特徴。
 未整理な混乱という見方もありますが、ベートーヴェンの第9よろしく、素材回顧を入念におこないながら、古典的な様式セオリーに取り組む姿は、やはり魅力的というべきでしょう。
 ブロムシュテットの前回の演奏は、作品にふさわしい猛々しさをストレートに示したもので、旺盛な活力をみなぎらせて圧倒的なコーダへと突き進む姿がとても魅力的なものだっただけに、今回の演奏にも期待が高まるところです。(HMV)

【収録情報】
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調 WAB.103 [1873年第1稿]

 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
 ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)

 録音時期:2010年5月
 録音方式:デジタル(ライヴ)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

収録曲   

  • 01. Symphony No. 3 in D minor, Wab 103: Gemssigt, Misterioso
  • 02. Symphony No. 3 in D minor, Wab 103: Adagio. Feierlich
  • 03. Symphony No. 3 in D minor, Wab 103: Scherzo. Ziemlich Schnell
  • 04. Symphony No. 3 in D minor, Wab 103: Finale. Allegro

総合評価

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この指揮者のブルックナーは全体的にテンポ...

投稿日:2021/03/21 (日)

この指揮者のブルックナーは全体的にテンポが速い。この三番も例外ではなく、快速運転である。録音が美しく、音量を小さめに設定しても細部まで聞き取れる。実はブルックナーのような大オーケストラの場合、この点が大変重要。小さい音が聞き取れず音量を大きめに設定すると強奏部では耳が痛くなる。そればかりか周りに住む住民の迷惑にもなり、気になって音楽が耳に入ってこない。録音のクリアさは響きの良いホールであることも関係しているだろう。残響音が長めである。終楽章を聴いてもとにかく走り抜ける印象。個人的にはもっとじっくり演奏してもらいたい。演奏としては後のベルリン・フィル盤の方が録音が悪くても聞きごたえがある。

ゆっきー さん | 千葉県 | 不明

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 初めて第1稿を体験したときは「なんだ…...

投稿日:2012/03/30 (金)

 初めて第1稿を体験したときは「なんだ…このつぎはぎ音楽は…」でした。次々と“唐突”が現れ,鑑賞に身が入らなかった記憶があります。その後しばらく第1稿から遠ざかり,流麗・華麗なカラヤン,豪快なザンデルリング,どっしりヴァント,温かいクナッパーツブッシュ…と親しんできました。  そして,久しぶりに恐る恐る第1稿を聴き始めました…。“つぎはぎ”と感じたのは変わりません。が,そのつなぎ目の何てなめらかなこと!よって,“唐突”感は皆無。全てがなめらかにつながっている。ここに聴くパウゼは決して休みじゃない。音楽そのものだ。音の止んだ状態の音楽だ。そして,そのパウゼの後に鳴り響く音の雄大なこと! 豊かなホールトーンに包まれた極上の美音が鳴り渡る。  これで私の第1稿に対する偏見は消えた。というより,ザンデルリングやクナッパーツブッシュらと同等にさえ聴こえてきた…。

masato さん | 新潟県 | 不明

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本盤におさめられたブルックナーの交響曲第...

投稿日:2012/01/22 (日)

本盤におさめられたブルックナーの交響曲第3番は、ブロムシュテット&ゲヴァントハウス管弦楽団によるブルックナーチクルスの第5弾であるが、前作の第5番と同様に素晴らしい名演と高く評価したい。このコンビによるブルックナーは、いよいよ快調の波に乗ったことを裏付ける内容であると言える。本演奏の売りは、何と言っても初稿を採用しているということであろう。このコンビによるこれまでの演奏では、第5番や第8番などにおいても初稿を採用していなかったことに鑑みれば、第3番において何故にブロムシュテットが初稿を採用したのかは疑問が残るところだ。かつては、初稿はブルックナーを研究する音楽学者の学究的な関心事項でしかなかったが、インバルやケント・ナガノ、シモーネ・ヤングなどの初稿を尊重する指揮者によって、芸術的にも優れた名演が数多く成し遂げられるようになってきたことから、今日では初稿のグレードが大いに上がってきていると言える。とりわけ、第3番の初稿は、その愛称が示すとおりワーグナーの楽曲からの引用が数多く見られるなど、一般的な第2稿や第3稿とはその内容が大きく異なり、あたかも別の作品のような楽曲であることから、ブロムシュテットも余程のポリシーを持って初稿を採用するに至ったことは想像するに難くない。いずれにしても、本演奏には、ブロムシュテットの確固たる信念を感じ取ることが可能な、仰ぎ見るような威容を湛えた堂々たる名演に仕上がっていると言える。この指揮者ならではの全体の造型の堅固さは健在であるが、スケールも雄渾の極み。シャイー時代になってオーケストラの音色に色彩感を増したと言われているゲヴァントハウス管弦楽団ではあるが、本演奏ではブロムシュテットの確かな統率の下、ドイツ風の重心の低い音色で重厚な演奏を繰り広げているのが素晴らしい。全体としてはゆったりとしたインテンポを基調としているが、ここぞという箇所では微妙にテンポを動かしており、それが演奏全体を四角四面にしないことに大きく貢献していると言える。ブラスセクションなども最強奏させているが、無機的になることはいささかもなく、どこをとっても奥行きの深さを損なっていないのが素晴らしい。随所にあらわれる初稿ならではのワーグナーの楽曲の旋律の歌わせ方も実に巧みであり、初稿を採用したこれまでの演奏の中でも、シモーネ・ヤングによる名演と同格か、あるいはオーケストラの優秀さを勘案すれば、それ以上の名演に仕上がっていると言っても過言ではあるまい。そして、本盤でさらに素晴らしいのはマルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質録音であると考える。コンサート会場の豊かな残響を取り入れた臨場感溢れる鮮明な高音質は、本名演の価値をさらに高めることに大きく貢献している点を忘れてはならない。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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