このＣＤを買ったのは何年前だったろうか？３レーベル中一番音がよいということで選んだが、何よりもヌヴーならではのパッション・白熱感、そして豊かな歌を伴った演奏が素晴らしい♪これを聴くと他のバイオリニストの演奏がまるで腑抜けに聴こえてしまう。天才は不滅である。

特に４番の表現に感心した。全般的にＳ＝イッセルシュテットの音楽の造りかたはとても誠実で、好感が持てる。

さて、ベルリン響を振った全集に満点付けたわけですが、こちらも決して負けません。人によっては、こちらを推すかもしれませんね。どちらにも共通するのは、その「響き」で充分にブラームスを満喫できる事です。こちらも是非持っておくべきでしょう。

GILELS/JOCHUM盤と比較すれば渋く地味な印象ではあるがなかなかに捨て難い。ここではARRAUの朴訥さに増してGIULINIとオケの好サポートぶりがとりわけ印象に残る。GIULINIの歌心は終始一貫していて素晴らしい。収録は60年初頭と記載されているが大変バランスの良い好音質におもわず笑みがこぼれた。

重過ぎると言うなかれ。あの、「ブラームス」が望んだとしたら、こういった演奏なのでは。こんなオケの音、特にいぶし銀の弦、そしてうるさくない金管、（もちろん木管も）。自分で一番納得できる、ブラームス全集です。聴いていて、ジーンと来ます。魂がこもってます。

確かに面白くはない。Liveのベームの凄さを知ると、ﾑｼﾞｰｸﾌｪﾗｲﾝでの録音とは言え、足下にも及ばない。しかし、収録曲をLive盤（orｴｱﾁｴｯｸﾃｰﾌﾟ）で入手出来ない人にとっては、貴重な遺産。やはり永久保存盤。

オイストラフにはセルとの競演もあり、個人的にはそちらの方が音楽性としては完成度が高いように感じている。しかし、この盤でなんといっても魅力的なのはマエストロ・クレンペラーが指揮棒を振っているということ。それだけで購入の価値ありと思うのだが。

こんな凄い演奏があったのか！とにかくクレンペラーの求心力が猛烈。ドイツ正統派の演奏である。歌唱陣もベストである。もはやこれを越える演奏は無理か？

何度も繰り返し語られてきたことだが、オイストラフとセルがガップリ四つに組んだ名演奏である。しかし、今回嬉しいのは余白にソナタが入っていることである。これがまたまた名演である。

ほとんど聴かれることのないブラのセレナード集であるが、この曲を交響曲レベル以上にチャーミングに仕立て上げたケルテスの功績は特筆大書したい。オケもよくケルテスを盛り立てている。特に第一番は優雅な旋律美で魅力がこぼれんばかりにあふれている 。こんな安く買えるとは夢みたいな話でもある。