ブラームス(1833-1897)
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  • カラヤンは手兵ベルリン・フィルとともにベートーヴェ...

    投稿日:2012/12/29

    カラヤンは手兵ベルリン・フィルとともにベートーヴェンの交響曲全集を3度にわたってスタジオ録音しているが、同時にブラームスの交響曲全集も3度にわたってスタジオ録音している。その他にも、一部の交響曲について、ウィーン・フィルやフィルハーモニア管弦楽団、コンセルトへボウ・アムステルダムなどと録音を行うとともに、ベルリン・フィルなどとのライヴ録音も遺されていることから、カラヤンがいかにブラームスの交響曲を得意としていたのかがよく理解できるところだ。ベルリン・フィルとの全集で言えば、最初の全集が1963〜1964年、本盤におさめられた交響曲第2番及び第3番を含む2度目の全集が1977〜1978年、そして3度目の全集が1987〜1988年と、ほぼ10年毎に、そしてベートーヴェンの交響曲全集のほぼ直後に録音されているのが特徴であると言える。この3つの全集の中で、最もカラヤンの個性が発揮されているのは、紛れもなく本盤の2度目の全集であると考えられる。この当時のカラヤン&ベルリン・フィルは、正にこの黄金コンビの全盛時代である。分厚い弦楽合奏、ブリリアントなブラスセクションの響き、桁外れのテクニックをベースに美音を振り撒く木管楽器群、そして雷鳴のように轟きわたるティンパニなどが、鉄壁のアンサンブルの下に融合し、およそ信じ難いような超絶的な名演奏の数々を繰り広げていたと言える。カラヤンは、このようなベルリン・フィルをしっかりと統率するとともに、流麗なレガートを施すことによっていわゆるカラヤンサウンドを醸成し、オーケストラ演奏の極致とも言うべき圧倒的な音のドラマを構築していた。本盤におさめられた交響曲第2番及び第3番においても、かかる圧倒的な音のドラマは健在であり、どこをとってもいわゆるカラヤンサウンドに覆い尽くされた圧巻の名演に仕上がっていると言える。このような演奏について、例えば第2番については、ワルター&ニューヨーク・フィルによる名演(1953年)、ベーム&ウィーン・フィルによる名演(1975年)、第3番については、クナッパーツブッシュ&ベルリン・フィルによる名演(1950年)などと比較して、その精神的な深みの追及の欠如などを指摘する者もいるとは思われるが、これほどの圧倒的な音のドラマを構築したカラヤンによる名演との優劣を付けることは困難であると考える。本盤の2曲を含め、カラヤン&ベルリン・フィルによる2度目のブラームスの交響曲全集については、長らくに渡って高音質化の波から外れてきた。3度目の全集についてはSHM−CD化、最初の全集についてはリマスタリングが施されたにもかかわらず、これまで殆ど手つかずの状態であったというのは、演奏の素晴らしさからすれば、明らかに不当な扱いを受けてきたと言えるだろう(これは、ベートーヴェンの交響曲全集においても共通して言えることだ。)。しかしながら、今般、全集のうち交響曲第2番及び第3番に限ってということではあるが、待望のシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化が図られることになった。音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。いずれにしても、全盛期のカラヤン&ベルリン・フィルによる圧倒的な名演を、現在望みうる最高の高音質であるシングルレイヤーによるSACD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したい。そして、可能であれば、全集の中の残された交響曲第1番及び第4番、そして悲劇的序曲、ハイドンの主題による変奏曲についてもシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化を行っていただくことを大いに期待したい。

    つよしくん さん |40代

    8
  • 「ウィーンフィルってそんなにスバラシイの?そんなに...

    投稿日:2012/10/30

    「ウィーンフィルってそんなにスバラシイの?そんなに特別なの?」と疑問に思っていたが、ベームの演奏、とりわけこのブラームスを聴けば ほとんどの人が納得できるであろう。この「ウィーンフィルの音」をと紡ぎだすことのできる指揮者は、モノラル録音の時代以降ではベームだけのように思う。「コレはベームの音楽だが、ブラームスの音楽と言えるの?」と言う疑問があるとすれば、私個人的な回答として『ブラームスの個性とベームの個性が、私の中ではイコールなんです』と言いたい。

    司那夫金 さん

    8
  • 歌心に満ちあふれた2番や、明るく暖かい雰囲気が支配...

    投稿日:2012/10/16

    歌心に満ちあふれた2番や、明るく暖かい雰囲気が支配する4番など、重厚峻厳なブラームス感からすると、食い足りなく感じるかもしれない。分厚い和音はアタックのズレが生じると、濁り一層重たげになる。若干緩めのウィーンフィルを叱咤激励して綺麗な音作りに励んだと言えば、様々に批判を浴びそうだが、指揮者がいなくても録音したように、リハーサルは厳密にして丁寧なものだったのだろう。ただブラームスの交響曲を全てケルテスで聴く必要があるかと言えば、2番や4番を聴いてみて、「芸風」に触れるれる程度で良いような気がする。新世界をはじめとするドヴォルザークの交響曲全集など、ぜひケルテスで聴きたいものが待っているということで…。

    蓮華人 さん

    8
  • 中学時代に購入し、当初は熱っぽく緊張感ある演奏を好...

    投稿日:2012/09/02

    中学時代に購入し、当初は熱っぽく緊張感ある演奏を好んでいたためウィーンフィルの美感以外はあまり感心しなかった。あれから20年が経過、まさにその美感こそが最強の価値であることを、今この響きを失ったウィーンフィルの演奏を聴くにつけヒシヒシと感じた。おそらく日本公園のあと収録した彼らそして指揮者ベームの中にも、伝統的なウィーンフィルの個性を存分に発揮し最良の形で記録に留めることを実は真の目的としていたのではないかという思いさえこみ上げてくる。当時の批評でも「室内楽風」と評され落ち着いた深い呼吸の中で自発的なアンサンブルを誰にも邪魔されず伸び伸びと繰り広げる素晴らしさ。「彼らのとの演奏は常に喜びでありえも言われぬ懐かしさがある」と発言している最晩年ベームが、それまでのようにそれを締め付けるのではなくまとめ役として慈しみながら嬉々としてタクトを握っている姿が眼前に浮かんでくる。没後「ベームの名前は消え去るかもしれない」とあるドイツ評論家の言葉があったが、なかなかどうして、70年代のウィーンフィルが現代的な精緻さを身につけながらも、最も人懐っこい暖かさと豊潤さ、艶やかで得も言われぬ輝きに溢れていた「黄金期」のスナップショットとして【世界遺産】として人々の記憶に残る録音だと思う。

    no music no life さん

    8
  • 録音も良い部類に入るし、演奏も奇をてらわず良い意味...

    投稿日:2012/03/28

    録音も良い部類に入るし、演奏も奇をてらわず良い意味で安定と思います。 ひいき目で見て5点あげます。

    T.W さん

    8
  •  愛知県Qモリさんの言われる「高音がきつい」という...

    投稿日:2012/02/04

     愛知県Qモリさんの言われる「高音がきつい」ということ、そんなことはありません。SACDレイヤーで、大型装置で聴いてみて下さい。(できれば38センチのウーファーを持つJBLのスピーカー)素晴らしく透明で自然な録音です。 いささかも誇張したところがないので、物足りないかもしれないですが、まさに演奏会場の音です。ソロヴァイオリンの音量バランスが絶妙です。J・フィッシャーの演奏はもちろん素晴らしいく、特にドッペル・コンチェルトの終楽章はクライツベルク指揮のオケともども感動的ですよ。

    C.G.A さん |60代

    8
  • 重厚一辺倒なブラームスの時代は終わった!ブラームスの、それ...

    投稿日:2011/12/25

    重厚一辺倒なブラームスの時代は終わった!ブラームスの、それもピアノ協奏曲第1番といえば、冒頭のドラムロールからして重々しくやるのが当然のように思われてきた。ギレリス盤然り、カーゾン盤然り、ポリーニ盤然り、フルオーケストラをバックに、大音響轟く豪傑な演奏が、すなわち最もブラームス的であるといわれ続けてきた。しかし、ブラームスの時代のオケやピアノのありようは、現在のそれと似て非なるものであった。ピアノの構造自体違うし、楽器も古楽器が主体で、なおかつ編成もコンパクトだったはずである。現代オケのような轟音など、ブラームスは想像すら出来なかったはずなのに、何故それが正統派だと言い切れるのだろうか。本盤は、そうした旧態然とした風潮に対するアンチテーゼであり、ゆくゆくは真の正統派となるべくして生まれたものだと言える。綿密な歴史考証に基づき、ピアノはエラールを使用。オケも古楽器で、弦は勿論ノン・ヴィブラートだ。今まで重厚の名のもとに埋もれてしまっていた微細な音まで、くっきりと浮かび上がる。エラールの丸みのある音も上品だ。騒がない、喚かない、それでいて心の奥へ染み入るような独特の世界がここにある。こんなブラームスが、かつてあっただろうか。

    遊悠音詩人 さん

    8
  • これが日本のオーケストラか?と耳を疑うような彫りの...

    投稿日:2011/11/22

    これが日本のオーケストラか?と耳を疑うような彫りの深い、表情豊かな演奏にまず驚かされる。解釈は非常に大胆で、テンポの変化とダイナミクスの振幅が極端なところで評価は二分されるだろうが、ポケット・スコアを見る限りは、楽譜に書いていないことはやっていない。その意味では正統派の演奏と言える。 1番と4番の異常なまでのハイテンションな演奏は、個人の好悪を超える高揚感を感じさせ、聴く者を退屈させる暇を与えない。大フィルの演奏も大健闘と言えるもので、10年前と比べると隔世の感がある。2番と3番は、オーケストラの集中力がやや散漫な場面があるが、緩徐楽章の美しさは心を打つものがある。 大植氏の大フィルの音楽監督の任期は残り4カ月少しとなったが、今後も充実した録音を残せる事を期待したい。

    えがりて さん

    8
  • 驚異の音質に感謝!ワルター晩年のブラームス全集は、巨匠の枯...

    投稿日:2011/09/23

    驚異の音質に感謝!ワルター晩年のブラームス全集は、巨匠の枯淡の境地を伝えるものとして何れも定評であるが、個人的には、SONYの妙チクリンなリマスタリングに耐え切れず、どうも好きになれなかった。しかし、演奏自体は世評通り素晴らしいものであるため、音質改善されたら必ず買い替えるつもりでいた。今まで、SBM盤は薄すぎ、DSD盤は高音がキツすぎという具合に、再発の度に裏切られっ放しだったが、盤鬼平林直哉氏渾身の復刻で、ようやく満足いくものに出会えた。一言でいえば、音が活きている。もっとも、復刻ソースであるオープンリールテープに起因するヒスノイズはあるものの、それを敢えて残したのが奏功し、高音域の伸びやかな抜けを獲得している。のみならず、厚みのある中音域や唸りをあげる低音域なども実に小気味よい。普通の録音では埋没してしまいがちなヴィオラの刻みまで、明瞭な分離感を伴って克明に鳴らされる辺り、とても半世紀以上前の録音とは信じがたい。しかも、個人的なコレクションによるオープンリールからの復刻が、本家のオリジナル・マスターからの復刻をアッサリ抜き去っているのだから、リマスタリングとは恐ろしい。こうなってくると、歴史的音源の復刻に言い訳のように書かれている「お聴き苦しい点」が、本当に「オリジナル・マスターに起因する」ものなのかと疑問を呈したくなる(はっきりいって、オリジナル・マスターからの復刻であるDSD盤の方がノイズが多い)。同時に、メジャーレーベルでよく見られるハイビット・ハイサンプリング化や新素材の開発などが、音質向上にどれだけ寄与して来たのかも疑わしくなる。更にいえば、現在のCDの数々が、そのフォーマット特性をどれだけ活かし切れているのか訝しい(編集痕だらけの最新デジタル録音より、優秀なアナログ録音を丁寧に復刻したほうが遥かに音質がよいからだ)。このCDは、これら不満をもつファンをも唸らせる、数少ない優秀な復刻盤である。平林氏には、感謝というほかない。

    遊悠音詩人 さん

    8
  • LP時代のDG・rezonance盤から親しんだもの。テンポは...

    投稿日:2011/09/19

    LP時代のDG・rezonance盤から親しんだもの。テンポは極めて遅く2曲とも51分程度だ。ここ数年聴いていなかったが、久しぶりに聴くと、特に1番の両端楽章の凄まじさに舌を巻く。ゴールウエイ、ブラウやシュタインス、コッホ、ザイフェルトらを擁したカラヤンのヴィルトオーゾオケから、渋い音色と重戦車のような迫力を、ヨッフムは引き出している。ギレリスのピアノはポリーニやワイセンベルクにも近い粒だった硬質なクリアーなタッチが特徴だが、彼らとの最大の違いは「泣き」だ。例えば、第一番第2楽章のモノローグの悲痛な響きはあたかも演歌の「泣き」をも思わせる感情移入だ。曲想が泣きに入るとギレリスの紡ぎ出すサウンドも泣きモードにかわっていく。ヨッフム・ベルリンフィルの暗いサウンドもあいまって、ブラームスの慟哭が聴こえるようだ。2番は幾分曲想から見ると重すぎるようだが、これもこの曲を語るには不可欠な1枚だ。2番に関しては、ギレリスとヨッフムはコンセルトヘボウともライヴ録音を残しており、個人的にはそちらが好ましい。

    eroicka さん

    8

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ありがとうございました

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