CD 輸入盤

オットー・クレンペラー・ラスト・コンサート〜ブラームス:交響曲第3番、他 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(2CD)

ブラームス(1833-1897)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SBT21425
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
ライブ盤,輸入盤

商品説明

クレンペラー・アイテムをリリースし続けてきたテスタメントから、遂に巨匠最後のコンサートが登場。秘蔵写真によるジャケットだけでも価値大のファン感涙のリリース!
 オットー・クレンペラーの娘であり、音楽的財産の相続者であったロッテ・クレンペラーから深く信頼されていたテスタメントは、彼女の死後も、丁寧にこの偉大な指揮者の音源を復刻し、リリースを続けてきました。そのアイテム数はすでに25を数えますが、中でも2005年に登場した8枚組の「ウィーン・フィルBOX」は、こうしたヒストリカル物では異例中の異例ともいえる大ヒットとなり、いまだにロング・セラーを続けているほど。最近も、フェリアーとの『亡き子を偲ぶ歌』の案内があったばかりですが、今回は遂に、ファンには伝説となっているラスト・コンサートのリリースとなりました。

 1971年9月26日。誰もがまさかこれが最後のコンサートになるとは思っていませんでした。「最後のコンサート」という考えから一番遠くにいたのは、まさにクレンペラー本人だったのではないでしょうか。86歳という高齢ではあったものの、この頃のクレンペラーの活動は大変充実しており、新しいものに挑戦しようとする姿勢は逆に「若々しい」と形容したいほどでした。例えば、同年に録音した『コジ・ファン・トゥッテ』においてEMIのオファーを跳ね返し、マーガレット・プライスを起用したり、ニュー・フィルハーモニア管にマゼールを客演指揮者として招いたり、さらには楽団員のオーディションにまで積極的に出席するといった姿は、次世代の音楽を創り出そうとする意欲に満ち溢れています。
 さらには、1971-72年のシーズンには多くのレコーディングも計画されていました。EMIとはバッハのヨハネ受難曲や、ヴェルディのレクィエム、ウェーバーの歌劇『オイリアンテ』、シベリウスの交響曲第4番、オッフェンバックの歌劇『天国と地獄』、ベートーヴェンの大フーガ、モーツァルトのセレナータ・ノットゥルナ、ブラームスのハイドン変奏曲、そしてモーツァルトの歌劇『後宮からの誘拐』全曲といった録音の計画が決定されていました。さらにはなんとドイツ・グラモフォンとの密約もあったということです。

 1971年はクレンペラーにとって多忙な年でもありました。2月に『コジ・ファン・トゥッテ』のレコーディングと公演を終え、クレンペラーはエルサレムへの客演に備えてヘブライ語の学習を開始、さらにはクーベリックにメトロポリタン歌劇場の音楽監督にならないようアドバイスしたりしていますが、クーベリックは結局、メトの音楽監督に就任、しかも2年経たないうちに辞任しています。
 5月には恩師マーラーの没後60年記念公演としてロンドンで『復活』を指揮し、演奏時間約99分という巨大な演奏によって「壮大で力強い演奏。部分的には風変わりでキズもあるが、総体的には強烈な印象を残す。それは明らかに我々の時代の最も並はずれた音楽家によって成し遂げられたパフォーマンスだった(フィナンシャル・タイムズ)」と絶賛されます。この公演を終えるとほどなくエルサレムに向かい、バッハとモーツァルトのコンサートを行いました。
 フロイデンタールの証言によれば、この頃のクレンペラーは、自作の歌劇『ダス・ツィール(目的地)』をレコーディングするために、スコアを常に持ち歩いて作業をしていたのだとか。
 そして9月にまたロンドンに戻り、18日と19日にハイドンの第92番『オックスフォード』、20日と21日にモーツァルトのセレナード第11番K375をレコーディングします。『オックスフォード』をかつてコンサートで演奏したことがなかったクレンペラーは、めずらしく緊張していたとのことですが、セッションは非常にスムーズだったとか。

 こうして迎えた9月26日のコンサートでは、ベートーヴェン『シュテファン王』序曲にピアノ協奏曲第4番、ブラームスの交響曲第3番というプログラムが組まれました。ピアノ協奏曲のソリストに選ばれたのは、1951年イスラエル生まれの若手ピアニスト、ダニエル・アドニです。ペルルミュテールに師事し、1970年にロンドン・デビューを飾ったばかりでした。
 クレンペラーは『シュテファン王』序曲を1959年にセッション録音しており、ブラームスの交響曲第3番にも、1957年のセッション録音と1956年のライヴ録音が存在。ピアノ協奏曲にはすでに、ノヴァエス、フライシャー、バレンボイム、アラウとの共演が知られていますが、今回のは最晩年のライヴ録音ということで、それら年代の離れた演奏との比較も興味深いところです。
 クレンペラーはこのコンサートのあとは指揮をしていないので、この公演が事実上のラスト・コンサートとなってしまいました。レコーディング計画はたくさんありましたし、コンサートもスケジュールが入っていたのですが、1972年1月にロンドンでのブルックナーの第7響曲のコンサートを膀胱炎のためキャンセルすると、体調に限界を感じたのか、ほどなく演奏活動からの引退を表明しています。

 なお、テスタメントによると、今回の音源は音質的にはあまり良いものではなく、前述の『ウィーン・フィルBOX』などと比較するとクオリティはだいぶ落ちるということです。これは残されているマスター・テープの状態に起因するため、どうにもならないことのようです。ご了承のうえ、お求めくださるようお願いいたします。

・ベートーヴェン:『シュテファン王』序曲 作品117
・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58
・ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 作品90
 ダニエル・アドニ(Pf)
 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
 指揮:オットー・クレンペラー

 録音時期:1971年9月26日
 録音場所:ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
 録音方式:モノラル(ライヴ)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. ベートーヴェン:『シュテファン王』序曲
  • 02. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 第1楽章 : Allegro moderato
  • 03. 第2楽章 : Andante con moto
  • 04. 第3楽章 : Rondo.Vivace

ディスク   2

  • 01. ブラームス:交響曲第3番 第1楽章 : Allegro con brio
  • 02. 第2楽章 : Andante
  • 03. 第3楽章 : Poco allegretto
  • 04. 第4楽章 : Allegro

総合評価

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CDとしての条件に色々議論もあろうが、LP時...

投稿日:2009/11/27 (金)

CDとしての条件に色々議論もあろうが、LP時代にはこのディスクよりもはるかに劣る音質の、蚊の鳴くようなでしか聴けない「往年の大家・未発表初出ライブ」のレコードが廉価盤以上、フルプライス以下の値段で売られていた。それから考えればこのセットの音は(1971年時点でのモノラルという点を差し引いても)ヒストリカルものとしては十分水準以上にあると言える。Hi-Fi音に慣れ「70年代のモノ録音」に抵抗を覚える世代になってきたのか、という実感。さて演奏内容は興味の持てるもので、序曲・協奏曲ともにクレンペラーのなかなかの覇気と、晩年特有の重々しさを残しながらもダイナミックで流れのある(流れの良い…とまでは言えないか)演奏を聴かせてくれる。ピアノ独奏もなかなかの美音を聴かせる。ブラームスは収録音が前二曲よりも多少劣るが、それでも骨太でクレンペラーらしい仕上がり。ライブで聴いたらさぞかし感動的だったろうと思われるが、別録音にさらに説得力のあるディスクがあり、それを超える感動とまではいかなかった。「ラストコンサート」は結果としてそうなっただけの事であり、告別演奏会…のような感傷は確かにあまり意味が無い。しかしファンならば冷静ではいられなくなる… 聴き手次第、そして聴き手の期待次第。決してクレンペラーの信奉者ではないが、これは立派に好印象のディスクだった。

Pianist さん | 東京都 | 不明

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本質的に言ってクレンペラーの演奏には賛否など...

投稿日:2008/12/17 (水)

本質的に言ってクレンペラーの演奏には賛否などあまり意味がない。かれは美音を好む人間ではなかったし、それはこの最期のライブ録音がモノラルであろうがステレオであろうが関係ない。かれが追求したのは即物主義と言うより「音の擬人化」であった。有無を言わせぬ音のもつ黙示録的な透過力の、ある超越的なものの媒介であろうとしただけだ。それはたしかに破綻したものとして映るが、もし彼の音楽を、このライブのエネルギーを「破綻したもの」として否定するなら、その人間には、芸術を自己欺瞞のための術理としてオススメする。

柳生駅 さん | 奈良 | 不明

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巨匠の最晩年にして最期の貴重な記録。音楽...

投稿日:2008/12/06 (土)

巨匠の最晩年にして最期の貴重な記録。音楽は大河の様に雄大に流れ、魂を洗い清めていくみたいだ。この流れに不浄を感じる都会人であるか、違和感を覚えない自然人であるか、人間は二つに一つでしょう。

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人物・団体紹介

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ブラームス(1833-1897)

1833年:北ドイツのハンブルクでヨハネス・ブラームス誕生。 1843年:演奏会にピアニストとして出演。作曲家、ピアニストのマルクスゼンに師事。 1852年:ピアノ・ソナタ第2番が完成。 1853年:ピアノ・ソナタ第1番、ピアノ・ソナタ第3番が完成。 1854年:ピアノ三重奏曲第1番、シューマンの主題による変奏曲が完成。

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