ホルヘ・ボレット　RIAS録音集 第1集 (3CD)

これはピアノ録音史の至宝だ！
ボレット最盛期のスタジオ録音、世界初出！

これは衝撃、ボレットの未発表スタジオ録音がCD3枚分も出現しました。ホルヘ・ボレット[1914-1990]はキューバ出身のアメリカのピアニスト。大柄な技巧と濃厚な表現による19世紀風ピアノ演奏でファンの多い巨匠です。加えてボレットは独特のコクのある音色を持ち、たっぷりと歌われたリストやショパンは絶品でした。
　ボレットはゴドフスキに学んだ後、ラフマニノフの従兄でリストとチャイコフスキーの愛弟子だったジロティに師事して仕上げた、まさに血統書付のピアノDNAを持っています。しかしずっと不遇で、1970年代になりようやく世界的な注目を集め、Deccaを中心に録音を残しました。
　しかしボレットが本当に凄かったのは1960年代とされ、当時誰も手掛けなかったゴドフスキ作品を超人的なテクニックで演奏し、聴衆の度肝を抜いていました。ここに収録されたのは、そのボレット全盛期である1960年代の神業の数々で、当時最先端だった西ドイツの放送局のクオリティにより奇跡的な状態で収録されていました。それをaudite社主ベッケンホーフが細心のマスタリング技術で、驚異的な世界が蘇りました。
　リストの各曲で示す物凄いヴィルトゥオジティ、珍しく全3曲を聴くことのできる『愛の夢』やシューマンの『献呈』の編曲での絶妙な歌い回し、ゴドフスキの『サロン』やサン＝サーンスの『白鳥』の編曲での込み入った声部を感じさせないさりげなさ、いずれもピアノ好きを最高度に興奮させてくれます。
　またショパンの各曲やドビュッシーで見せる古い表現方法は、20世紀前半の伝説的名手を思わせ興味津々。これを聴かずしてボレットの真価は語れません。（輸入元情報）

【収録情報】
Disc1
1. リスト：巡礼の年 第1年『スイス』（全6曲）
2. リスト：超絶技巧練習曲より（前奏曲／モルト・ヴィヴァーチェ／夕べの調べ／雪あらし／回想／荒野の狩）

Disc2
3. リスト：愛の夢（全3曲）
4. リスト：スペイン狂詩曲
5. モシュコフスキ：秋に Op.36-4
6. サン＝サーンス／ゴドフスキ編：白鳥
7. ゴドフスキ：30日物語〜サロン
8. シューマン／リスト編：献呈
9. ゴドフスキ：シュトラウスの『こうもり』による交響的メタモルフォーゼ

Disc3
10. ショパン：幻想曲 ヘ短調 Op.49
11. ショパン：即興曲 第1番変イ長調 Op.29
12. ショパン：即興曲 第2番嬰ヘ長調 Op.36
13. ショパン：即興曲 第1番変ト長調 Op.51
14. ショパン：幻想即興曲 Op.66
15. ショパン：ワルツ 変ニ長調 Op.64-1『小犬』
16. ショパン：練習曲 変ト長調 Op.10-5『黒鍵』
17. ドビュッシー：前奏曲集 第1巻より（デルフォイの舞姫／とだえたセレナード／沈める寺／ミンストレル）
18. ドビュッシー：前奏曲集 第2巻（風変わりなラヴィーヌ将軍／月の光がそそぐテラス／水の精／花火）

　ホルヘ・ボレット（ピアノ）

　録音時期：1963年3月15日（1）、1966年1月5日（3,17,18）、1962年3月22日（2,5-8,15,16）、1964年3月9日（4,9,11-14）、1973年10月8日（10）
　録音場所：ベルリン、ジーメンスヴィラ（1,3,17,18）　RIAS放送スタジオ7（2,4-9,11-16）　RIAS放送スタジオ10（10）
　録音方式：モノラル：1-9,11-18　ステレオ：10／セッション